資産運用のプロが教えるお金の話

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人口問題を考える
2006.11(第1回)

 皆様ご承知の通り、日本は人口が減少しております、簡潔に申し上げれば、生まれる人口より死亡する人口の方が多いという状態です。国立社会保障・人口問題研究所のデータによりますと、1950年と2000年の日本の人口を比較してみますとこの50年間で日本の人口は約1.5倍に増えていることになります。そして2005年前後をピークに人口は減少し、推計によると今後20年弱で約650万人、50年弱で約2500万人の人口が減少するとされております。これがいかに影響力のある数字か、想像できますか??
 イメージしにくいかもしれません、20年で650万人ということは、フラットにすると年間約32.5万人の減少という計算になります、東京都の人口が約1200万人、私どもの会社のある新宿区の人口が約30万人です、その勢いをお分かりいただけますか??
 問題はこれだけでは終わらないのです。本当の問題は単なる量的な問題ではなく、その質の問題となります。ここからが更に重要なポイントとなります。前述しましたとおり、この50年間で人口は1.5倍に増加しました。ではここでその内訳を見てみましょう。統計によりますと、人口を19歳以下の年少人口、20〜64歳以下の生産年齢人口、そして65歳以上の老年人口に3分類いたしております。するとどうでしょう、この50年間で、全体のボリュームは1.5倍となりましたが、分類毎に見ると、年少人口は減少、生産年齢人口、老齢人口はそれぞれ約3600万人、2000万人増加しています。ところが今後20年間では、全体のボリュームも減少、重ねて経済成長を支えるポイントである年少人口、生産年齢人口が減少し、老齢人口のみが増加すると推計されております。つまり若者が減り、高齢者が増える。2025年には、約5人に1人が65歳以上となる見込みということです。
 考えてみてください、単純に考えて生産年齢人口の減少は、すなわち日本企業を支える労働力の低下でもあり、それにより経済力は落ち、並行して消費も減ることが予想できます。お金を持っているのは高齢者でありますが、65歳以上の方が新たに不動産を購入したりするとは考えにくく、また最もお金を消費すると考えられる生産年齢人口層は、増加した高齢者を支えるために負担が重くなり、消費を手控え、不動産が購入したくても購入できないという事態が起こりうるかもしれません。当然ながら消費が減少すれば、企業は生産を抑制、雇用が減少し、消費が減少する・・・。このように、人口減少は経済に対しプラスと働くような点はほとんどないのです。ただ単純に人口が減少するのではなく、働き盛りの年齢層の人口が減少し、高齢者が増えるという問題を内包しているのです。情報の本質をきちんと見極め、必要な情報を、正しい知識で分析することが重要だと考えます。
 お金を考えるうえで、人口は表裏一体の問題であり、今回取り上げさせていただきました、今後また本件については考えてゆきたいと思います。   

文責:(株)船井財産コンサルタンツ 久世 晋司

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