資産運用のプロが教えるお金の話
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不動産市場の実状を考える
2007.01(第3回)
前回のお話の中で、不動産には様々に価格が付されると述べました。では実際のその価格のトレンドはどうなっているのか、それを今回見てみたいと思います。まずは路線価。8月1日に報道発表された国税庁による2006年1月1日現在の路線価は「全国平均で0.9%上昇、実に14年ぶりのこと」と報じられました。つまりこの13年間路線価は全国平均では下げ続けたということです。路線価とは毎年1月1日時点での地価の推定値であり、主要道路沿いの地価を算出しているため、網羅性がある点や税務署が相続税・贈与税の算出のために用いる土地評価額であります。
次に基準地価。国土交通省が発表した2006年の基準地価によると、「全国平均は15年連続の下落、ですが下落幅は3年連続縮まった」と報じられました。まずここで申し上げたいことは、同じ不動産の価格であっても見方によって変わるということです。
ではさらにここでは基準地価をとり、その詳細を都道府県別に見てみます。
基準地価に関して、「東京、名古屋、大阪の三大都市圏の商業地の平均値は前年比プラス3.6%で、16年ぶり上昇」とも報じられました。都道府県単位で前年比地価が上昇に転じたのは、東京、千葉、愛知、大阪、京都。一方下げ幅が大きいのは長崎、鳥取、富山県であり、変動率は7%を越しております。さらに局地的にみれば、上昇率が3割を超える地域がある一方、下落率が2割を超える地域もあるということです。つまり重要な点は、土地の二極化が進行しているということです。上昇に転じた大都市圏と下落が止まらない地方という図式です。
ではこの違いはなんでしょうか?? さまざまな要因が考えられますが、ここにもやはり要因のひとつとして人口問題が大きく影響していると考えます。
一昨年90歳を超える方の人口が100万人を突破したと報道がありました、これは日本社会の成熟化を意味し、超高齢化社会の序章ともいえるでしょう。ちなみに100歳を超える方の人口は26,000人だそうです。加えて若者の都心部への移住、これが地方地価の下落へとつながっていると考えております。
高齢になればなるほど、消費つまり流行品は不要となります、日用品消費減少の中、そのような社会において高齢者の方々が自宅の拡張や、新居への引越しをお考えになるでしょうか? こう考えると地方地価の下落は納得がいきます。
くどいようですが、このように考えてくると、一部の地域を除いては地価の下落はあっても上昇の可能性は極めて低いと考えざるを得なくなっております。不動産の価格決定の要因は、当然ですが需要と供給です。その地域に住みたい人がどれだけいるかによります。ですが現実は人口が減少しているのです。
今後不動産価格はどうなるのか皆さまも考えてみてください。
文責:(株)船井財産コンサルタンツ 久世 晋司
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