資産運用のプロが教えるお金の話

このページは、資産運用に関するコンサルティングのプロ会社・(株)船井財産コンサルタンツがお届けする、お金に関するコラムページです。皆さまに役立つ、読んで納得の耳寄り情報をお届けします。

『投資』を考える 〜 私達の預貯金の行方 〜
2007.05(第7回)

 日本人の資産構成や人口問題、不動産価格について触れてきました。一貫して申し上げられることは、国是となっている「貯蓄」から「投資」へという流れが進み、資産の構成要因が少しずつ『投資』というフィールドに流入していることです。日本人の資産構成は「土地神話」に代表される通り、不動産中心であることは皆さまご承知のとおりです。昨今では銀行や郵便局で元本保証のない金融商品が販売されるようになったことをはじめとし、その流れはより一層私たちの生活に身近になってきています。では実際の数値を見てみましょう。 前回の復唱となりますが、金融広報中央委員会『家計の金融資産に関する世論調査』によると、平成18年度の調査対象者の総資産に占める預貯金(郵便貯金含)の割合は54.6%であります。つまり、現在においても日本人資産の半分は預貯金となっています。  私達日本人の多くは、「元本は割りたくない、大切なお金は貯金でコツコツ」としごく単純でかつ明快な考え方の持ち主であり、これは皆さまにもご賛同いただけるかと思います。  

 ではここで視点を変えてみましょう。日本国民の個人金融資産が1500兆円を超えたと報道されていますが、『私達が銀行や郵便局に預けた大切なお金はどうなっているのか』と考えたことはありますか? 

 ご承知のとおり、銀行や郵便局に預けたお金には利子が付されます。銀行や郵便局は慈善事業ではないため、ただ単に私たちの預貯金に金利を付してはくれません。当然そのお金を運用します。住宅ローンや企業向け融資等々、貸出として運用されることも多いですが、その多くは株式・債券などの証券市場に還流しているのです。 上述の数値が物語るように私たち日本人の多くはリスクを避けるため、その大半を郵便局や銀行に預けていますが、銀行や郵便局は、日本の国債を中心に、かなりの金額で株式や債券を購入し、金融商品にて運用しているのです。また、私たちが毎月支払う生命保険や年金のお金も、同様に最終的には証券市場に還流しております。 つまり私達は知らず知らずのうちに、自分で自ら運用しなくても、私達のお金のほとんどは最終的に証券市場で運用されているのです。個人的に直接国債を購入すれば1%台の利回りを得られるはずなのに、間接的な運用のために、コンマ数パーセントの金利しか得られないのが私達日本人の大半なのです。

 資本主義社会においてはリスクを取った者のみがリターンを得る権利を有します。証券市場で運用されて得た膨大な利益は、リスクを取った金融機関が手中に収めることができるのです。私たちの多くは、元本とわずかな利息を得るために、このような運用利益を放棄しているのです。このような機会を逸脱しないためしっかりと勉強し、投資をしていくことが肝要だと考えます。

文責:(株)船井財産コンサルタンツ 久世 晋司
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