資産運用のプロが教えるお金の話

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『投資』を考える (パートII)
2007.06(第8回)

  さて皆さま、投資対象を選択する際に、最も重視するポイントをどこに置かれるでしょうか??

 様々な理由があるでしょうが、「最も高いリターンが期待できること」とご回答される方は多いのではないでしょうか。「人間は期待効用を最大化するような選択(意思決定)をする」という経済学の「効用理論」は投資行動にも当てはまると考えます。つまりまず選択肢を列挙し、分析、検討を加えた結果、最も確実かつ大きな収益をあげられると予想できるものを選ぶという意思決定プロセスが、投資行動としては一般的といえます。

 現在、マスコミをはじめ日本の将来を不安視する報道は少なくありません。特に経済的な不安要素としては、少子化、超高齢化社会、年金問題等々、私達の将来の経済がいかに不安定なものであるかを予測し、将来のために備えることが今から必要であるとの報道があちこちで見られます。
 ですから皆さまの中には、ご自身の資産、そして将来に備えた資産運用、資産防衛の必要性を感じていらっしゃる方も少なくないはずです。しかし実際には何に投資したらよいのか、どのようにすればよいのかとお悩みの方も多いと思います。

 前回もお話しましたが、資本主義社会においては、リスクをとった人間のみがリターンを得る権利を有しています。つまり運用、投資に関し悩んでばかりで実際に行動に移されなければ、永遠にリターンを得ることはできません。
 それでは、私たちは一体、何に投資すればいいのでしょうか。
 資産運用の金融商品としては、預貯金、外貨預金、株式、投資信託、不動産証券化商品、金地金などが一般的でしょう。さらに不動産があります。一言に株式、投資信託といってもその数は数千に及び、また不動産もその数は同様です。このように投資対象の多さがかえって貯蓄国家日本をつくり出した一因かもしれません。

 ですが後ろ向きな話ばかりでは、話が一向に先に進まないので、先に進めましょう。
 まず、投資を考える上で最も重要とされるのがポートフォリオ(※)の構築です。基本的な事象は次回お伝えするとして、まずはトレンドをご紹介します。あくまでトレンドですが、十分参考になると思います。ひとつひとつの単語の羅列より、現実を見ていただいたほうがより実感がわくのではないかと思います。
 ポートフォリオといえば「資産3分割」が最もポピュラーです。すなわち「不動産・金融資産・その他資産」への3分割が一般的。しかし、今最も資産運用の世界で重要視されているのは、完全なリスク分散ポートフォリオの構築です。つまり、例えば一つ不動産投資信託(REIT)をとっても日本・米国・欧州に3分割。株式一つをとっても米国・英国・日本の先進国において分散することにより、徹底したカントリーリスクの分散を実現していくものです。これに市場単位で大型株・中小型株への分散を加味していくことにより、リスク分散をきめ細かく適用していく考え方です。
 機関投資家筋においてもこの考え方は広く受け入れられており、これに伴う新たな資金移動も起こっています。また、嬉しいことに個人のレベルでもこのようなクロスボーダーの資産分散が可能となってきました。
 例えば、不動産投資信託も海外運用分が購入可能であり、株式ももちろん国際市場分散型商品を、投資信託という形で購入が可能です。これに日本国債、米国債、欧州債などにも分散投資することにより、個人投資家である私たちも明解な分散投資というビジョンを持ったポートフォリオ構築が可能な時代が訪れたといえます。
 これは個人にとって新しい投資時代の到来です。積極的に「マイポートフォリオ」を構築してみてはいかがでしょうか?

(※)ポートフォリオ・・・経済主体(企業・個人)が所有する各種の金融資産の組み合わせ

文責:(株)船井財産コンサルタンツ 久世 晋司
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