資産運用のプロが教えるお金の話

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『運用』を考える
2008.01(第15回)

  明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 2008年1回目は、前回のお話に続いて『運用』について話を進めたいと思います。
 これはすべてのことに共通することだと思いますが、やはり『歴史』は繰り返すと私は考えます。『運用』というと、どうしても株式投資や債券等の金融商品を思い浮かべますが、ここで、『運用』の歴史について少し触れてみたいと思います。
 現在の東京証券取引所の前身である東京株式取引所が開設したのは、1878年、実に西南戦争の翌年でした。時の大隈重信大蔵卿の免許の下に設立されました。その後、長崎への原爆投下により一時休会しましたが、1949年には東京証券取引所として再開されました。当時の東京証券取引所に上場していた企業は485社で、時価総額は約1,500億円でした。現在の500兆円(2007年12月)と比較すると、時価総額の規模はなんと約3,000倍になった計算となります。つまり株式等の投資は100年以上の歴史があり、規模的にはものすごい成長を遂げてきたという事実があります。

 このような歴史のある株式市場において、今までどれほど多くの方が参加し、退場したでしょうか?? とかく日本においては、「株式投資はリスクが高い」、俗な言い方をすれば「ギャンブル性が高い」という印象を持たれ続けてきました。それは以前本コーナーにおいてご紹介させていただいた日本人の全資産に占める貯金の占める割合を見れば明らかです。ところが、それが最近になって事情が変わりつつあります。
 国は『貯蓄』から『投資』へと、そして日本人の貯金の番人であった銀行が、貯金以外の金融商品の販売をし始めたのです。その頃から、電車の中刷り広告などでは『○億円儲かった〜』 や『主婦がはじめる投資〜』といった株式投資に関連する広告を多く目にするようになりました。ですから一般の方々が投資を考えるようになるのは当然の流れなのかもしれません。

 「投資をするからには損はしたくない」。こう考えるのは皆同じです。しかし残念ながら投資の世界に絶対はありません。本コーナーにおいて、これから投資をはじめられるという方がいらっしゃれば、これからご紹介する考え方を頭の片隅に入れておくことは決して損なことではないと思います。 

 それは単純明快なことで、『自分のルールを作り、それを確実に実行する』ということです。

 具体的に申し上げましょう。自分で購入した株式が買値よりたとえば20%上昇したら、そこで売る。「まだ上がるかも」という思いは完全に断つということです。それと同時に、株式が買値よりたとえば7%下落したら、そこで売る。「今後上がるかも」という淡い期待は持たずに、その会社とは縁がなかったとあきらめるということです。 
 つまり、自分の運用ルールをきちんと定め、ルールどおりに運用するということです。それと重要なことは、投資には生活資金を使用しないということです。これも重要です。投資は長期が基本です。したがって、目先の利益を追うような投資は決してお勧めできません。
 関連書籍等を読んでみると、いろいろなことが書かれています。それを参考にするのも良いと思います。ですが、投資を開始するのも終了させるのもご自身ですから、最終的には自分との戦いになります。いかに状況を冷静な判断力で判断できるかがポイントとなると思います。でもこれはなかなか難しいものです。人から言われて身につくものではありません。


 最後に、昨年末に参加したセミナーで聞いた内容をご紹介させていただきます。
 昨年のNHK大河ドラマ『風林火山』。そこで活躍した戦国最強といわれた武田軍が、長篠の戦(ながしののたたかい)で織田・徳川連合軍に大敗したのは有名なお話。が、この戦いで用いられた鉄砲は、現在の金額に換算すると一丁150万円ほどだそうです、当時の織田家の総資産は約40億円と推察されているようですが、織田軍がこの戦いのために購入した鉄砲は3,000丁。1丁150万円で計算すると、総額45億円にもなります。
 この戦いに織田軍がどれほどの決意で資産を運用したかが分かります。この戦いを機に織田軍は天下統一をおし進めることになりました。
 どの時代にも、運用の才のある人はいるようです。現在にもいます。やはり歴史は繰り返すものなのです。

文責:(株)船井財産コンサルタンツ 久世 晋司
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