資産運用のプロが教えるお金の話
このページは、資産運用に関するコンサルティングのプロ会社・(株)船井財産コンサルタンツがお届けする、お金に関するコラムページです。皆さまに役立つ、読んで納得の耳寄り情報をお届けします。
2008年の日本の金融市場はどうなるのでしょうか。耳にタコができるほど連日繰り返される『サブプライム問題』というニュース。世の中で起こるマイナス現象の要因が、まるですべてサブプライム問題にあるかのような印象すら受けます。そして同時に報道される政治不安。中央銀行の総裁が決まらない、ガソリン価格が1ヶ月限定25円安くなるなど、私たちを取巻く環境は日々めまぐるしく変化しています。
4月は、東京近郊でガソリンの価格は1リットル当たり126円くらいでした。そして、今からちょうど4年ほど前の2004年当時の価格は125円前後でした。つまりガソリン価格は、約4年間で約30円価格上昇したことになります。
この事実を皆さまはどう思われるでしょうか。
少し視点を変えて世界に目を向けてみましょう。2006年当時、いったい世界のガソリン価格はどうだったでしょうか。グローバルな統計のため、単位はセントになりますが、統計によると、日本で109セントであった1リットルあたりのガソリン価格は、イランでは9セント、同様にインドネシアでは57セント、米国63セント、中国で69セント、フランスで148セント、ドイツで155セント、イタリアで156セント、香港で156セント、イギリスで163セントとなっております。こうしてみますと特に欧州ではガソリンが高いようです。これは、「環境保護」という視点に立って課税がなされている結果といえます。
このような話を聞くと、消費者本位で価格を下げようとする我が国の動きに、私は個人的には全面的な賛成はできかねます。前回もふれましたが、現在において物事を考える際には「グローバルな視点」も本当に重要だと思います。いずれにしても、同じガソリンでも国が違えばこうも価格が違うのは驚きです。ガソリンの価格一つをとってみても、各国の文化や様々な考え方が現れるのです。
余談ですが、日本国内でも、本州と離島とではガソリン価格は大きく違うこともあります。昨年、私が実際に赴いた東京にある島では1リットル200円近くしました。これにはかなり驚きました。当然これは、輸送コスト等が価格に転化されているからであり、この島だけ税率が違うというわけではありませんが。
前置きが長くなりましたが、今回は「運用」について再度触れてみたいと考えます。
皆さまご承知の通り、運用に「絶対」はありません。しかしあえて「絶対に正しい」と思われることをひとつあげるとすれば、運用参加者はみな「1円でもその運用で資産を増やしたい」と考えていることだと思います。
これは古今東西揺るぎない心理だと思います。つまり運用参加者の考えることはほとんど同じなのです。たとえば今、Aという運用対象商品が「買い時」と感じたときは、他の多くの方もそう考えているということです。
この点を押さえた上で、さらに話を進めたいと思います。「どんなに優秀なプロの運用者であっても勝ち続けることができない世界」これが運用の世界です。プロであってもすべての運用で利益を上げることは難しいということです。ただここで注目すべき点は、たとえば10の運用対象商品で、1対象ごとに100円ずつ利益を上げるのは至難の業です。しかし10の運用対象で、合計1,000円利益を上げることは可能性があるということです。
運用の世界はある意味、相当厳しい世界です。プロ野球チームと商店街の野球チームは真剣に試合をしません。プロボクサーとボクシング習いたての方は真剣に試合をしません。しかし運用の世界では、その日初めて大事な資産を運用する人でも、その道数十年の方やそれを業としているプロの方と真剣勝負をする世界なのです。
これがどんなプロでも勝ち続けることが難しい所以でもあります。プロでも資産を減らす世界なのです。ここにポイントがあります。つまり資産を増やす方法は、いかに資産減少を「少なくするか」が重要になってくるのです。ある一つの運用対象で資産が減少しても、それにとらわれず自身の定めたルールに従い、「ロス(の)カット」をきちんと行う。これが重要です。私も過去多くの投資の書籍を拝読してきましたが、最終的に結論はみな「ロスカットルール」の採用の徹底です。
一連のサブプライムローンで、運用資産がもし大きく減少された方がいらっしゃれば、いま一度ご自身の運用のルールの見直しをお勧めいたします。そこにはきっと原因があると思います。
文責:(株)船井財産コンサルタンツ 久世 晋司
| 第21回 | 『極』考える |
| 第20回 | 指標から日本株を考える |
| 第19回 | 『運用』を考える |
| 第18回 | 『巨額マネーの流れ』を考える |
| 第17回 | 値段の形成を考える |
| 第16回 | 『国』のお金を考える |
| 第15回 | 『運用』を考える |
| 第14回 | 『金融』と『食』を考える |
| 第13回 | 『値上がり』を考える |
| 第12回 | 巨額マネーを考える |
| 第11回 | 不動産投資市場を考える |
| 第10回 | 格差社会到来 路線価から考える |
| 第9回 | 『不動産市場』を考える |
| 第8回 | 『投資』を考える (パートII) |
| 第7回 | 『投資』を考える 〜私達の預貯金の行方〜 |
| 第6回 | 投資信託を考える 〜資産残高と国民資産〜 |
| 第5回 | 投資信託を考える |
| 第4回 | 資産承継を考える |
| 第3回 | 不動産市場の実状を考える |
| 第2回 | 『不動産の価格』を考える |
| 第1回 | 人口問題を考える |
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