中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

2023.03.20(第101回)
女性のみなさん!泣きましょう!
男の本性を目覚めさせるために

男の本性は、女や子どもを喜ばすこと
 戦争中と敗戦後の日本では、貧乏が原因で死ぬ人が一番多くいました。父の時代のことです。だからとにかく必要なものを生産してお金を稼ぐことを目指しました。松下幸之助さんのように、母親の仕事を楽にしてあげたくて、洗濯機や掃除機を作ってくれる発明家、起業家がいました。どんどん便利なものが出来て、昔の主婦と比べたら本当に楽になりました。
 母親や妻や子どもたちの笑顔と感謝の念が、男たちの励みになりました。

男の本性は突っ走る
 しかし、豊かさの追求は、少しやり過ぎたところがあります。利潤追求を優先し過ぎると、無限の浄化力があると甘え切っていた土や水や空気や海は、汚染してしまい、そこに暮らしていた生きものたちを絶滅に追いやっています。
 23年前にメダカのがっこうは環境NPOとして生まれました。企業も地球環境室を作ってくれて、環境団体への資金援助をしていますが、環境の悪化を止めることが出来ません。
 すっかり、おかあさんや妻や子どもを笑顔にするために頑張っていたことを忘れた男たちは、利潤追求という大命題に向かって進むしかできません。でも心の奥では真の満足感がないので、これにしがみついている感じです。
 私は基本的に日本人を信頼しているので、「今だけ、金だけ、自分だけ」という人は、本当はいないのではないかと思います。結果的にそうなっている方はいると思いますが、自覚はなく、本来の男の喜びを忘れただけだと思います。

高度成長は男の本性のおかげ
 私たちは高度成長の恩恵にあずかりました。親は苦労したかもしれませんが、子どもは大事に育てられ、出来るだけ最高の教育や食事(贅沢ではなく身体に良いもの)を与えてくれました。時短を可能にする技術革新、世界中のものが食べられ、祖母の時代には、ハレの日しか食べられないご馳走が毎日食べられます。世界中で今日食べるものに困っている方たちがいることを聞いて少し心が痛んでも、すぐ忘れてしまう日々を過ごしています。

男の本性を目覚めさせるのは女の役目
 しかし、食環境も自然環境も完全に悪化しました。特に子どもたちは、この26年間に、自閉症や多動性や情緒不安定などで支援を必要とする児童が68倍になっているという数字は驚きです。この統計を出している文科省は、これに対してまだ何の対応もしていません。
 母親たちは、一生懸命子育てをしていますが、アトピー、アレルギーなどの不調に悩み、とても苦労しています。メダカのがっこうに来るママたちも、何を食べさせたらいいのか、食べ物だけでなく、香りの害も、化学物質過敏症も、電磁波で教室に入れないこどももいます。今ママたちは真剣に子どもの未来を守るために勉強を始め、自治体に働きかけています。しかし、政治家も行政の職員もほとんどが男性、ここで必要とされるのは、この男の本性を目覚めさせる女子力です。今までの働きに感謝しつつ、それでも今はみんな泣いていることを伝えましょう!

エビデンスより、母の直感
 農薬の危険性も、その他化学物質の問題も、その毒性を証明するデータがないと今の世の中は止めてくれません。「エビデンスがない」というのが理由になります。確かに統計や実験データは客観的に判断するのに必要で、説得力があった時代がありました。しかし今は、都合の悪い統計やデータは改ざんされ、都合の良い部分だけが発表され、客観性など地に落ちました。
 それに比べて母の直感はどうでしょうか。子どもが病気になると、なるべく薬に頼らない努力をする母親は多いです。身体をさすり、悪いものを出させ、良い食べ物を与え、湿布をしたり、身体を冷やしたり温めたり、何とか治してしまいます。結局何が良かったかわかりません。愛と気づきで治ったのです。エビデンスなんて意味ない世界です。
 アメリカでは、子どもの半数が何らかのアレルギーや自閉症になっているようですが、農薬とGMO食品の危険に気が付いたママたちが、食べ物を変えたところ、子どもの症状が改善したということで、止まらないおかあさんたち、と呼ばれる運動が起こりました。
 今日本でも、オーガニック給食の運動が各地域に起こっています。この原動力は、食の危険に気付いたママたちの直感です。給食が危険という訳ではなく、世の中にあふれている危険な食から子どもたちを守るため、給食で適切な食べものと食べ方を教えてほしいという願いです。

女性の皆さん、不安な時は泣きましょう!
 遺伝子組み換えやゲノム編集は安全であり、これに不安を感じる消費者は科学を理解しないバカだと分類するのが、行政の手法です。男性社会のなれの果てだと思います。命を産み育てる担当者が危険なにおいがすると直感しているのに、それをバカだと片付ける。
 女性のみなさん、みんなで泣きましょう!不安なときに強がって笑っていてはだめです。そして、男性に女性と子どもたちを笑顔にする本性を、思いだしてもらいましょう!


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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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