トップが語る、「いま、伝えたいこと」
メジャーリーグで歴史的な活躍を続ける大谷翔平選手。
WBCでは、日本での一次リーグを突破し、マイアミでの準決勝に臨みましたが、残念ながらベネズエラの緻密でパワーあふれる野球に惜敗……。でも、初回1点ビハインドの中、大谷選手の先頭打者ホームランにはしびれました……。
その圧倒的な実力、成績はもちろんですが、多くの人が魅了されるのは、彼の人間性や生き方ではないでしょうか? 礼儀正しく、常に周囲への感謝を忘れず、努力を惜しまない姿勢……。そうした姿を見ると、舩井幸雄ファンの1人としては、ある1つの妄想が浮かんでくるのです。
「大谷翔平くんは、『舩井幸雄』を学んでいたのではないだろうか……?」
もちろん、現時点で大谷くん本人が舩井幸雄の著作を読んでいるという確かな情報はありません。しかし、彼の行動や言葉、そして生き方を見ていくと、舩井幸雄が提唱してきた「舩井流」と呼ばれる思想と、驚くほど共通点が多いことに気づくのです。ここでは、その共通点をいくつかの観点から考えてみたいと思います。
まず挙げられるのは、「ツキ」を呼ぶ生き方です。舩井幸雄は経営指導の中で、「成功は能力だけでは決まらない。ツキを持っているかどうかが重要だ」と繰り返し語っていました。そしてツキのある人の特徴として、「素直であること」「プラス発想であること」「勉強好きであること」「人を大切にすること」「約束を守ること」などを挙げています。こうした特徴を見ていくと、多くの人が大谷くんの姿を思い浮かべるのではないでしょうか。彼はインタビューで、自分の成功について語るとき、決して自分の才能だけを強調することはありません。「人に恵まれてここまで来ました」と語ることが多いのです。
これは、自分の成功を周囲との縁や支えのおかげだと受け止める姿勢であり、まさに舩井幸雄が言う「ツキを呼ぶ人の生き方」に通じるものです。
さらに大谷翔平の特徴としてよく知られているのが、高校時代に作成した「目標達成シート」です。これはマンダラチャートとも呼ばれ、中心に大きな目標を置き、その周囲に目標達成のための要素を書き込み、さらに具体的な行動へ落とし込むというものです。
大谷くんはこのシートの中心に「ドラフト1位で8球団から指名」という目標を掲げ、その周囲に体づくり、コントロール、メンタル、人間性などの項目を書き込みました。ここで特に興味深いのは、その中に「運」という項目があったことです。多くの人は、目標達成を努力や技術の問題として考えます。しかし大谷くんは、運を良くするための行動まで具体的に書き込んでいました。そこには「ゴミ拾いをする」「挨拶をする」「部屋を掃除する」「審判への態度をよくする」といった内容が並んでいます。これはまさに舩井幸雄が語っていた「ツキは行動習慣によってつくられる」という考え方と重なります。舩井は成功する人の習慣として、掃除、整理整頓、感謝、素直といった日常の行動を重視していました。大谷くんはそれを特別な教えとして学んだかどうかに関わらず、自然に実践しているように見えます。
もう1つ注目すべき点は、大谷くんの精神的な安定感です。試合の中で失敗しても怒ったり感情を爆発させたりする姿はほとんど見られません。常に冷静で、淡々と次のプレーに向かいます。この姿勢はおそらくメンタルトレーニングの成果とも言えますが、舩井幸雄が語っていた「波動の原理」という考え方にも通じる部分があります。舩井は世の中のすべては波動でできていると考え、「同じ波動は引き合う」「出した波動は返ってくる」という原理を説いていました。ネガティブな感情はネガティブな結果を呼び、落ち着いた心は良い流れを引き寄せるという考え方です。大谷くんの落ち着いた態度は、チーム全体に安心感を与え、周囲の空気を整える役割を果たしていると考えられます。舩井流で言えば、これは「優位の波動」が周囲を包み込んでいる状態と言えるかもしれません。
また、大谷くんの生き方は「人中心」という点でも舩井流と重なります。舩井幸雄の経営哲学の核心は、人を大切にすることでした。企業の成功は戦略や商品だけで決まるのではなく、人の力によって決まるという考え方です。大谷くんもまた、チームメイトやスタッフ、ファンへの感謝を忘れない人物として知られています。球場スタッフへの挨拶や子どもファンへの丁寧な対応など、細かな行動の中にその姿勢が表れています。2023年のワールド・ベースボール・クラシックでの円陣で、「今日だけは憧れるのをやめましょう」と語った言葉も印象的でした。この言葉はチームメイトの心を奮い立たせ、試合に向けた意識を一つにまとめました。これは単なる励ましではなく、人の心を動かすリーダーシップ溢れる言葉でした。「舩井流」で言えば、周囲を包み込む力の表れとも言えるでしょう。
さらに、彼の挑戦そのものも「舩井流」の考え方に重なります。舩井幸雄は「成功する人は時流に乗る」と言いました。時代の流れを読み、その流れの中で新しいことに挑戦する人が成功するという考えです。大谷くんが挑んだ二刀流は、長く野球界では非常識とされてきました。しかし彼はその常識を打ち破り、投手と打者の両方で世界トップクラスの成績を残しています。今では二刀流は大谷翔平の代名詞となり、野球の新しい可能性を示す存在となりました。舩井幸雄は「非常識が次の常識になる」と語っていましたが、大谷くんの挑戦は、まさにその言葉を体現しているようにも見えます。
このように見ていくと、大谷翔平くんが舩井幸雄の本を読んでいるかどうかは別として、彼の生き方や行動には「舩井流」と共通する要素が数多く見られます。おそらくその理由は、成功の本質が共通しているからなのだと思います。素直であること、努力を続けること、人を大切にすること、感謝を忘れないこと……。こうした原則は、経営でもスポーツでも、そして人生でも変わらないものです。
舩井幸雄はかつて、「成功する人には共通の生き方がある」と語りました。その生き方を理論としてまとめたのが「舩井流」であり、それを現代のスポーツの世界で体現している人物の1人が大谷翔平選手なのかもしれません。彼の姿は、成功とは単なる能力の結果ではなく、生き方そのものから生まれるものだということを、ぼくたちに静かに教えてくれているように思えます。
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舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』 |
佐野 浩一(さの こういち) 株式会社本物研究所 代表取締役会長公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』 |










株式会社船井本社 代表取締役社長



















