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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2008年8月11日
老荘思想

 最近「老荘思想」に少し惹かれています。
 にんげんクラブHPにも近々載せる予定ですが、そこでは老子の「無為自然」と荘子の「万物斉同」のことを少し書こうと思っています。ところで、私がもっとも気になるのは、道徳経第70章に「吾が言は甚だ知り易く、甚だ行い易し。
天下能(よ)く知ること莫(な)く、能く行うこと莫し」とある文章です。これは気になるコトバです。
 これについて五井昌久さんは、つぎのように解説しています(同氏著『老子講義』)。

 この節は言葉の通りでありまして、自分の教えていることは、誰にでも判り易いことであり、行い易いことである。それなのに、天下の人々は、こんな判り易いこと、こんな行い易いことを、知らないでいるのだし、行ってもいない、というのであります。
 実際に老子の言うことは、道に沿った言葉であり、人として当然なことを教えているのでありますから、そのまま判るのであり、そのまま行えるようなものなのですが、人々は判ろうとしないのであり、行おうともしません。
 ここのところが、人間の業(ごう)のしからしむるところなのでしょうが、何んとも人生指導のむずかしいところなのです。世界平和の祈りの運動などでも、一言にして判ることなのですが、判り易いばっかりにかえって、何んだ世界平和運動かというような、空気の中を歩いていて空気の恩恵を感じないような、そんな気分で人々は見過してしまうのであります。
 人間は正直がよいのですよ、とか、人間は素直さが第一です、とかいう言葉でも、全くその通りであり、人間にとって一番肝心なことなのでありますが、そのまま当然過ぎて、聞き過ごしてしまうのです。
 人間にとって、学問知識も勿論必要なことなのですが、それよりも前に、人間にとって当然行わなければならないような、普通のこと、素朴な行いを、幼年の時から、もっと自然に教えこむようにすることが大事だとしみじみ思います。
 正直、素直、勤勉、誠実、柔和、勇気、相手に対する思いやり、こういう基本的な心の持ち方をおろそかにした教育などというものは、その社会やその国家、ひいては人類全体を幸福にする方向にもってゆくことはできません。
 しかし、そうした基本的なことは、昔の修身教育のように、形どおりの、きまりきった表面的の面白味のない方法でやったのでは、かえって逆効果になってしまいます(転載ここまで)。


 何回もこの文を読みました。皆さんもできれば何回も分るまで読んでください。そしてぜひ、このコトバをかみしめてほしいのです。
 何とも味のあるコトバです。
 なぜ分りきったことが、人間は知ろうとしないし、分ろうとしないし、行おうとしないのでしょうか?
 いま私の気になっていることなので、ちょっと紹介しました。
                                             =以上=

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