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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
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2015年5月11日
アスペルガーとして楽しく生きる (※舩井勝仁執筆)

 先日、懇意にしている出版社である風雲舎の山平松生社長から電話がかかってきて、同社が出版された『アスペルガーとして楽しく生きる〜発達障害はよくなります』という本を勧められました。風雲舎からは、1996年に父の『「自然の摂理」に従おう』という本を出していただきましたし、岡田多母さんや保江邦夫先生の本などの本も出版されています。売れる本よりも本質的な本を出版する会社で、山平社長とは私が20歳代後半からお世話になっており、いまでもいろいろ苦言を呈してくれる本当に貴重な存在ですし、心から尊敬しています。
 著者の吉濱ツトムさんは小学4年生まで自閉症でした。そのあとアスペルガーと判断されました。10代はずっと他人との会話がまったくできず、恐怖や不安にさいなまれ、疲れが取れずに引きこもりがちでした。吉濱さんがすばらしいのは、発達障害は心の病気ではなく、肉体の病だと考え、まず食事療法からキッチリ自分を改善したことです。

 身体の不調ではなく、自分の心の不調を真正面から真摯に受け止めることは、想像を絶する覚悟とエネルギーを要したと思います。あらゆる心理療法から自己啓発まで、アスペルガー改善について役に立つものは貪欲に学び、26歳には社会復帰、現在はアスペルガー改善請負人として、活躍されているそうです。
 現在、アスペルガーの人は全国に200万人を超すとのことです。アスペルガーとは発達障害の一種です。一般的に発達障害には、アスペルガー、ADHD、自閉症、学習障害の4つがあるそうです。吉濱さんいわく、アスペルガーは、知的障害のない自閉症のことだそうです。

 私の友だちで、現在クリエーターとして大活躍している友人は、子どものころ団体生活になじめずに、親が何度も学校に呼び出されたそうです。しかし小学生のころベストセラーになった黒柳徹子さんの『窓際のトットちゃん』を読んで、黒柳さんの幼少時代の型破りな行動に励まされ、人の目を気にしないで、自分なりの強みを生かして仕事で生きよう!と決意したという話をしてくれました。
 そういった意味では、枠にはまらず、独自の能力を伸ばしてのびのびと羽ばたいて自らの世界を築きあげた父・舩井幸雄も同じような傾向にあったように思います。息子から見て、父は決して全方位に器用な人間とは思えませんでした。しかし、自分の能力を思いきり発揮することで不得意分野もカバーしていこうという「長所伸展法」の発想は、自分のいい経験もつらい経験も踏まえて生み出した、父らしいとても愛にあふれた優しい視点だと感じます。世の中がもっと「長所伸展法」の視点で、「みんな違っていい」という社会になればと思います。私自身も、社員に対して、子どもに対して常に心の真ん中においていることです。

 ちょっと話題が飛躍して恐縮ですが、枠にはまらずに考えるという意味では、私がGWに訪問してきたイスラエルに対する日本人の見方も考え直す必要がありそうです。ユダヤ人陰謀論が日本では人気があって、イスラエルに対してあまりいいイメージを持っている人は少ないようだと感じます。確かに、イスラエルのやり方はかなり強引で、国連決議に一番多く違反している国ですし、パレスチナや周辺のイスラム諸国からすれば、その存在すら許せないという気持ちは分かるような気もします。
 イスラエルが国連決議に違反するのは、建前で物事をすすめている国連安全保障理事会での議論に従っているとイスラエルという国が潰れてしまうからです。
 ホロコーストの悲劇を経て建国されたイスラエルは、未だに一度でも戦いに敗れると国自体の存続がままならないという緊張感の中に生きている国家です。だから、建前論にやられてしまうようなやわな精神では独立を維持することができないことをよく知っているのです。
  正直に言うと、私は保守的な考えよりもどちらかと言うとリベラルな考え方に賛同する政治的な考え方を持っています。3年間の民主党政権は日本にとってほとんどいいことが無かったと思っていますが、いまでも選挙の時は大体民主党に投票します。
 しかし、イスラエルの現状を直視しないと、日本という国家の存続も危ないのではという危惧を今回のイスラエル訪問では感じました。

 今回の旅行では、1967年の第三次中東戦争以来イスラエルが実効支配しているゴラン高原に行って来ました。
 国連決議ではこの占領は無効とされているのですが、50年近くに渡って実効支配しており、実質的には完全にイスラエル領になっていました。これぐらいしたたかにならなければ国際紛争になっている地域は守れません。それを考えると、いまの日本の尖閣諸島に対する態度には大きな不安を覚えてしまいます。
 このままの状態が続けば、尖閣諸島が中国に実効支配されるのはもちろんのこと、沖縄県が独立して実質的に中国の支配下に置かれてしまう状態が十分に起こりうると感じるからです。
 沖縄に、戦後の日米関係の矛盾をほとんど押し付けているという考え方を私は持っていますが、それでもいまの状態で沖縄が独立することは、沖縄の人を幸せにするとはとても思えません。実際に、沖縄で辺野古基地の建設に反対をしているのは沖縄県民ではなく、日本本土で活躍の機会がなくなった左翼陣営の人たちであり、その資金は中国から出ているという話を聞きました。
 発達障害が心の病気ではなく、肉体の病気であるのと同じで、領土問題は、精神論では解決するものではなく、絶対に何があっても日本の実効支配を守りぬくという強固な意志と実行力を持っていなければ解決しないのです。
 安倍総理は、今回の訪米でその基礎固めを成したと感じています。そして、経済的にも1960年当時の日本が、マスコミやエコノミストの左翼的な論調を振りきって、所得倍増をはじめとする成長を重視したやり方で成功したように、いまの沖縄もインフラ整備を積極的に進めて、経済を飛躍的に発展させるという確固とした意志を明確にしなければ、守り抜けないのではないかと思うのです。
 
 アスペルガーと領土問題はまったく違う分野の話ですが、本質的な問題点は、現実を直視していないということに行き着くようです。そして、本質的な問題から逃げずに直視することができた時にはじめて解決の道が見えてくるという、当たり前のことに気づくことができました。いまは、この本を紹介してくれた山平社長と再びイスラエルに誘ってくれた赤塚高仁さんに感謝したいと思っています。
                                            =以上=

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