トップが語る、「いま、伝えたいこと」
金融相場は、つかの間の平穏(?)、凪の状態にあるのかもしれません。日経平均などの株式の相場は高くなりすぎて大きく下げるのを心配するような状態にまではなっていませんし、かといって右肩下がりの傾向がはっきりしていて早めに処分しなければいけないと心配する状態にもありません。為替も円高か円安かがはっきりはしませんが、まあこんな水準にあったら大丈夫かなというところで一応定着している感じがします。いまのところの市場関係者のコンセンサスとして130円台半ばから140円台半ばに納まっていればみんなが安心できるという感じが強いのかもしれません。
ただ、もうひとつ安定していることが信じられない状態にあるのも一方で確かなのかなと思います。端的に表れているのは金利が確実に上がっていることです。30年超の超長期国債の落札が不調でそれがきっかけに長期金利の代表的な指標である10年国債の金利が上がっています。住宅金利や企業への貸し出しの基準になる金利も上がってくるので景気に与える影響が少し心配される水準が近づいているのかもしれません。アメリカでは、ちょっと上がり過ぎている金(ゴールド)にこれ以上の資金をいれるのはためらわれるので、トランプ大統領が力を入れていくと明言しているビットコイン等の暗号資産(仮想通貨)の価格が上がっていることがトップニュースになっていて、これも不安から来るのかなと感じます。
現代のお金は信用創造という機能で無制限に増やすことが可能です。歯止めになるのは、それができるのは銀行という金融機関で、貸した金は必ず回収しなければならないという預金者保護という大義名分があります。だから、絶対に回収できる見込みがないとお金を貸せない、つまり信用創造ができないことです。日銀などの中央銀行が創り出すことができるお金のことをマネタリーベースと呼びます。アベノミクスではこれを異次元に増やしていったのですが、実際に経済に還流するためには銀行が創造できるマネーストックというお金を増やさなければいけません。円安を主原因とするインフレのおかげで、これが増えてきているというのが現状で、銀行が最高益を上げている等の現象に繋がっています。
3%程度のインフレは少し高すぎるので、2%のマイルドな水準になんとか抑え込むためにいろいろ金融政策を考えているのが日銀の植田総裁が取り組まれていることだと思いますが、トランプ大統領の出現で難易度が格段に上がっているというのが現状だと思えばいいのだと思います。経営者の方は必要な設備投資を積極的に行う、個人の方は投資の勉強をして無理のない範囲でやってみる、そして利益が上がってくればお金を回すために積極的に使うというのが求められていると考えてもいいのかなと思います。日本のため、世界のため、そして未来を創っていく子どもたちのために自分は何ができるのかを考えて行くことが大事だと思います。
そして、何よりも大事なのは幸せの輪を広げていくことで、そのためには運を付けるのが大切になります。舩井幸雄はツキを経営に取り入れるという大胆な提言をしましたが、大きなポイントが人相にあることをよく教えてくれていました。資金繰りに困っている経営者の顔は歪んでくるのですぐにわかる、とよく言っていました。人相をよくするコツをわかりやすく書いてくれているのが、今週紹介する木村れい子著『開運大笑い』(内外出版社)です。木村先生は日本開運学協会理事長で、開運ラッキーメイクの超プロです。私も木村先生のお弟子さんに実際に開運メイクをしていただいたことがあります。
そして、今回のご著書でスッポトライトを当てていらっしゃるのが大笑い。大阪の河内の国一宮である枚岡神社は12月23日に「お笑い神事」を開催することで関西ではとても人気のあるパワースポットです。中東弘宮司との出会いから物語(ナラティブ=共創構造を持っていて自由自在に話が展開していく)は始まっていきます。笑いが持つ力は、スピリチュアルの世界だけではなく、科学的にも非常に効果の強いものであるとされています。風邪が万病の元ならば、笑いは百薬の長。笑うというのは、精神面、肉体面に非常にポジティブな影響をもたらす行為です。
その為に笑いについての書籍は数多く出版されていますが、本書はタイトルの通りその笑いについて開運という新しい視点からみた効能を教えてくれる一冊です。運はランダムでコントロールできない要素と考えてしまいがちです。しかし適切な方法を用いれば悪運を遠ざけ幸運を近づける事も可能となります。実際に振り返ってみると、ネガティブな思考、思い込みで運を遠ざけているかもしれないと思い至るのではないでしょうか。著者の木村先生は、運についてのスペシャリストであり、ご自身も強運の持ち主です。運気をさらに高めてくれるのが笑いであると発見されて出版につながっていきました。
運を引き寄せるものは顔であり、顔を作り上げるのは脳です。すなわちこの二つをコントロールすれば人間は運を引き寄せる事ができます。その為に必要な事はポジティブな思考であり、前提と考えても良いでしょう。実際、ネガティブな思考状態では笑う事も難しく、幸運を引き寄せる顔を作るのは不可能でしょう。開運ラッキーメイク家元である木村先生による、より良い顔を作るためのメイク解説もあり、その部分も興味を持っている方には必見と言えるはずです。
20分笑い続ける行事を毎年行っている枚岡神社(私も中東宮司には父の代から大変お世話になっています)の存在、高校野球における笑顔の力が起こした奇跡のエピソードなど、笑いについてのエピソードも豊富に紹介されており、そこから学び実際に近い立場にあれば落とし込む事も可能でしょう。ポジティブに考え、意識的に笑い、常に気分を高める。それによって運を引き寄せる事でQOL(生活の質)を高め、生活の充実も図れるのではないでしょうか。
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2025.05.19:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】ネオ縄文 (※舩井勝仁執筆)
2025.05.12:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】神道のルーツ (※舩井勝仁執筆)
2025.05.05:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】あらためて、考えさせられました…… (※佐野浩一執筆)


舩井 勝仁 (ふない かつひと)
![]() 1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。 2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了) 著書に『生き方の原理を変えよう』 |
佐野 浩一(さの こういち)![]() 株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長 公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事 ライフカラーカウンセラー認定協会 代表 1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。 著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』 |
