船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
新燃岳に想う、20世紀最大の噴火・ピナツボ火山
2011.2.16(Wed)
社名:イリアール(株)
名前:多久島 猛

「20世紀最大の噴火」と言われたピナツボ火山(1991年)。

風上の香港や台湾にも火山灰は広がりました。

 一時的に避難が解除されていた九州・新燃岳(しんもえだけ)の噴火状況ですが、まだまだ噴火活動が続いている模様です。2月10日現在でも、すでに農業への大きな被害が出ているのに、今後は雨による土石流の発生が予測されており、まさに宮崎県は、口蹄疫や鳥インフルエンザに続いて“泣きっ面に蜂”の状態です。

 私は、こうした「噴火」を目の当たりにすると、父親の仕事の都合で住んでいた、フィリピンのピナツボ山の大噴火を思い出します。
 ピナツボ山は、首都マニラから北西に100kmほど離れたところに位置し、1991年6月に噴火しました。後日、「20世紀最大の噴火」と言われたとおり、あまりに凄まじい噴火だったため、その火山灰は大気圏を突き抜けて宇宙空間まで達したそうです。

 6月頃のフィリピンは、北西から南東に向かって季節風が吹いているので、火山灰は南方向に広がるはずなのですが、風上に位置する香港や台湾にも火山灰が降り注ぎました。文字どおり、想像を絶する大爆発だったのだと思います。

 当時私は小学生で、現地の日本人学校に通っていました。噴火当日は休校になったかどうか忘れてしまいましたが、翌日の昼には、空一面に広がった火山灰に太陽光が遮られ、まだ明るい時間なのに真っ暗になっていたことを覚えています。
 ただ、如何せん小学生なので、私は事の重大性をあまり認識せず、噴火翌日から外で遊んでいました(笑)。すると、降り注ぐ火山灰のせいで髪の毛がバリバリに固まってしまい、ようやく「噴火」を実感したのです。余談ですが、「ボルケーノ(volcano)」という単語を覚えたのも、この時です。

 後日知ったことですが、ピナツボ火山はフィリピンの歴史をも変えました。もっとも大きいのは、在フィリピン米軍の撤退です。戦前、フィリピンを植民地支配していたアメリカは、太平洋戦争中に日本にフィリピンを奪われたのち、戦後再びフィリピンを支配。それが火山灰で在比米軍の基地がダメになってしまい、アメリカは再建するより放棄することを選択。フィリピンはアメリカから独立しました。
 その結果、アメリカにとって在日米軍基地が「太平洋上の最前線基地」となり、その重要性が増大。それに比例するように日本国内の米軍基地問題が膨れ上がり、辺野古だのグアムだのと話は移っていきます。

 ―-話が大きくなってしまいましたが、20年近く前に経験した事象が、その後の20年に大きな変化をもたらしたと思うと、今回の新燃岳も違った姿に映ります。 喫緊の問題は、被害に遭われた人たちの救済ですが、中長期的に見た場合、「対岸の火事」ではなく「明日は我が身」と思って、心構えだけでもきちんとしておかなければと思う、今日この頃です。


1周目:「一語一句、気持ちを込めて文字を綴る」

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