船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井幸雄グループスタッフによるコラムページです。
日々仕事をする中で感じていることなどを自由に語ったページです（このページでは、便宜上、船井幸雄を“船井会長”と呼び、敬語表現を使わせていただいています。ご了承ください）。

　みなさん、はじめまして。今年２月に（株）船井本社　秘書室に入社し、船井会長の秘書業務やにんげんクラブ会報誌、船井幸雄オープンワールド、そして株式会社船井メディアのお仕事などに携わらせていただいております、相部多美と申します。
　今回、入社してはじめて、『船井幸雄.com』に「船井会長から学んだこと」について書かせていただきます。
　ありがたいことに、多くの気づきを会長からいただいております。その中でも最近の最大の気づきを書かせていただきます。

５月２２日　ＡＭ７：００
「読むということは、完全に理解できるまで知るということです。それを正しく話せることです」

　このような書き出しで、Ａ４用紙一枚にぎっしりと船井会長の手書きで書かれた一枚のＦＡＸが、私の机の上に置かれていました…。

　出社して、そのＦＡＸを見つけて、ドキッとしました。

　今年の二月に入社してから、たくさんの本を船井会長から渡されました。船井幸雄グループから発信される情報、たとえば『にんげんクラブ会報誌』や『ザ・フナイ』も何回も読みました。

　得手不得手は別にして、私は小さい頃から、本を読んだり文章を書くことが大好きでした。本がたくさん並ぶ書店は聖地のようで、書店に行くと気分が落ち着き、眠れない夜などは、２４時間開いている書店で明け方まで本を読むこともありました。会社には、船井会長の４００冊に及ぶ著書はもちろん、その他にも多くの本があり、いつの間にか終電の時間になってしまい、周りの方々に心配されたこともたびたびありました（笑）。

　船井会長のもとに来てから、これまで以上に多くの本を読むようになり、あっという間に一冊読むことができるようになったと思い込んでいた自分……。この私を、このＦＡＸ１枚に書かれた会長の言葉は、「はっ」と目覚めさせてくれました。
　今までは読んで理解していた気分になっていただけで、実は字面を見ていただけなのだと気がついたのです。

　「読むということは完全に覚えること、そして、それを自分の言葉で再現できること」

　そのＦＡＸをもらった一週間後に、会長は首をかしげながら「君は、読んだと言っているが、ただ見ているだけなんじゃないかと思うんだよね」といつもの温和な声で言われました。会長は「本能で真実を見抜く人である」と聞いたことがあり、まさにそれだと思いました。

　船井会長曰く、ただ本を見ているだけの人は多いそうです。読んだ本のことは、「完全に覚え、話せるようにならなくてはならない」ということが、本当に勉強になりました。わかっているようでわかっていなかった自分に気がつくことができました。

　怒るわけでも、注意をするわけでもなく、たった一行、一言で気づきを与えることができる会長をすごいなぁ、イソップ物語『北風と太陽』に出てくる太陽のような人だなぁ、と思いました。

　船井会長は、一度読んだ本や、聞いた話は“パチッ”と覚えることができるようです。それは、その気になって訓練することで、誰もが習得できる能力であるという話をしてくださいました。会長のその能力が、いかにして身についたかをお聞きしましたので、次回はそれに関して書かせていただきますね。

　船井会長から学んだことを書かせていただく機会を与えていただいたことに感謝しています。ありがとうございました。これからも私は、会長をはじめ周りの皆さまから多くの気づきを得ながら、生きていくのだと思います。

　その後会長から「船井本社に入った以上、これからは船井本社社員として『にんげんクラブ会報誌』の最近一年分と、『ザ・フナイ』を創刊号から全部読んでください。読むというのはほぼ、完全に覚えることです」というＦＡＸもいただきました。
　この言葉を肝に銘じ、“本当の読書”を心がけたいと思います。