スピリチュアル・エナジー-ほおじろえいいち氏-

このページは、科学ジャーナリストの
ほおじろ　えいいち氏によるコラムページです。
ほおじろ氏は、先端科学とスピリチュアリティの統合を目指した内容の執筆をされています。

　 前回、願望を実現するのは「意図のエネルギー」であり、そのエネルギーには「内的意図のエネルギー」と「外的意図のエネルギー」があると書きました。といっても、多くの方は何のことだかさっぱりわからないと思われたかもしれません。以下にご説明いたしましょう。

　目の前に水の入ったコップが置いてあったとします。そして、あなたがその水を飲みたいと欲したとしましょう。それはあなたの願望です。しかし、その願望をどのようにして実現したらよいのでしょう。飲みたいと欲しているだけではダメなことは確かです。実際に腕を動かし、コップを手でつかんで、口に運ばなければなりません。あなたにその行動を起こさせるのが、意図のエネルギーです。しかし、コップを口に運んだだけでもダメです。あなたはその水を体の中に受け入れた状態を容認しなければなりません。それをするのも、意図のエネルギーです。つまり、いずれにしても水が飲みたいという願望を実現するのは、あなたの意図のエネルギーなのです。

　ここに２つの意図のエネルギーが出てきましたね。実は、前者が「内的意図のエネルギー」、後者が「外的意図のエネルギー」なのです。そして前者は願望を目的に変え、その目的を達成するため行動する決意をあなたに促します。それはつまりあなたの内部に生じる「意志」のようなものです。また、後者は願望を実現された状態を受け入れる決意と関係が深いのです。

　願い事には、「叶わないかもしれない夢」というニュアンスがあります。したがって、願い事を心にいだいただけでは、それは単なる絵空事（えそらごと）に過ぎないわけです。今の願いを目的に変え、その達成に向かって行動できなければ、願望は実現しません。その意味で、あなたの中に内的意図のエネルギーを発生させ、それを常に保持することは非常に重要なことなのです。

　しかしそれよりさらに重要なのは、その目的が達成された状態を、あなたが心の底から受け入れることです。たとえば良い仕事をして大金持ちになるという目的をあなたが持ったとしましょう。しかし、心の底で、あなたは大金持ちになることなどできるわけがないとか、大金持ちは自分にはふさわしくないと思っている。あるいは一緒に幸せな人生を歩むことのできる人と結婚などできるはずがないと、心の底で思っている。つまりあなたの魂（深層意識）があなたの良い目的の達成を受け入れていないのです。あるいはその決意ができていない。そうすると、目的達成は困難になってきます。外的意図のエネルギーがうまく働かないからです。

　目的達成のためには、あなたは、その目的を達成することを心の底から受け入れる必要があるのです。ところがそれができると、摩訶不思議！　外的意図のエネルギーが発生し、自然とあなたはその目的が達成された状態に導かれていきます。そのときは、あなたの魂のエネルギーと、世界のエネルギーが共鳴するようなことも起こってきます。たとえばシンクロニシティ、神仏の導き、エンジェルや思いもよらぬ人たちの助けなどです。

　ところで、私たちがスピリチュアルライン（本コラム第１８回参照）を成長させると、この外的意図のエネルギーをうまくコントロールできるようになると、私は考えています。まるで魔法使いのように自分の仕事上の願望を淡々と実現し、多くの人々のためになるような素晴らしい願望をこともなげに実現してゆく人がまれにいます。そういう人のオーラは輝いています。スピリチュアルラインを充分に成熟させているからでしょう。そういう人は、自分の魂や思いと世界のエネルギーを共鳴させながら、自分でも気づかぬうちに外的意図のエネルギーを発生させているようです。

　現代はすでに“魂のビッグバン”がなされなければ危うい時代になってきています。頻発する大地震や地球規模での環境破壊、そして絶えることのない争い。外的意図のエネルギーは、それらを乗り越えていくためにもよく研究しておかなければならないもののようです。またこのエネルギーは、百匹目の猿現象にも関係しているような気がします。

　参考図書：『[願望実現の法則]リアリティ・トランサーフィン２』（ヴァジム・ゼランド著ほおじろえいいち 監修 須貝正浩訳 徳間書店）

※本コラムの著者・ほおじろえいいち先生は、月刊ＣＤ・カセット情報「ＪＵＳＴ」（９月号）にゲストとして登場されます。ぜひお聴きください！