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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2009年4月6日
「クンバハカ」のおかげで自分の至らなさを知った。

 4月3日のこのページでも述べましたが、「聖書の暗号研究家」のIさんから、「船井先生にとって、いまもっとも検討されるとよいのは多分、中村天風さんのことですよ。特にクンバハカですよ」と言われ、最近の私は、余暇時間があると書棚から昔、読んだ天風さんの本などを引き出して読みはじめました。そして2人の親しかった人のことを思い出しました。
 私と特に親しかった人に、中村天風さんに直接学んだ2人の人がいたのです。
 1人は松屋や東武百貨店の社長、会長だった山中竄ウんで、「百貨店経営の名人」と言われた人です。
 後の1人は、上原國男さんで、そごう美術館の館長であり、「そごうグループの良心」といわれた人です。上原さんは水島廣雄(そごうの元社長・会長)さんの義弟だった人なのです。
 山中さんも上原さんもすでに他界されましたが、いま思いますと、このお2人くらい私と気の合った人はいなかった…と言えるくらい、お2人とは親しく付きあい、いろいろ学び教えられました。
 特に天風さんの教え、考え方は、ほとんどこのお2人から教えられたように思います。
 「心身統一」「クンバハカ」「無になる方法」「積極的生き方」などですが、この中の「クンバハカ」は、人間を瞬間に「もっとも神聖な状態に保つ手法」といってよく、ヨーガの神髄ともいえそうなのです。そして、これができている時、その人はだれからも尊敬され、だれにも危害を加えられることがないともいえそうです。
 天風先生はクンバハカは、「@肛門を締め、A丹田に力をこめ、B肩の力を抜き、Cそして正しい呼吸(吐くことを主にする深呼吸)をすればいい」と言っておられるように私には思うのですが、詳しくは天風先生の著書などで勉強してください。

 私は1968年(昭和43年)に亡くなられた天風先生にはお目にかかったことはありません。とはいえ、山中さんや上原さんから「船井先生は天風先生とよく似ている」と言われていましたし、その故で何冊かの本は読みました。そして、分った気になっていました。しかし最近まで、ほとんどは忘れてしまっていました。
 今回、久しぶりに勉強しなおして、私自身、まったく天風先生のおっしゃっていたことが、分っていなかったことに気づいたのです。昔はなまいきだったし、苦労しらずだったからとも言えます。
 ともかく、今回は、おっしゃることがよく分るのです。一昨年3月から体調を崩したのが、最大の理由です。
 私は、いまあらためて山中さんや上原さんに詫び、天風先生のいろんな教えの中の実行できることはやろうと思っていますが、「クンバハカを勉強しなおせ」と言ってくれたIさんに深く感謝しています。
 昔の私が、どのくらい程度が悪かったか…反省の意味もあり、一つの文章を紹介します。これは1990年(平成2年)、70才で亡くなられた上原國男さんについて1991年に有志によってまとめられた『上原國男さんの思い出』(上原國男追想録編集委員会刊)の中の私の寄稿文です(天風さんの本とともに、この本も出て来ました。一読しました。恥ずかしくてつまらないことを書いたものだと思いながら読んだ文章です)。

『ヨーガ』、『美』そして『日本語』
                                     船井幸雄


 上原國男さんにはじめてお目にかかったのは、十年以上も前のことである。
 「心」の問題についてある研究会の席上で、はじめて会ったのだが、その時「私は船井先生のファンで、著書の愛読者ですよ。先生の御本はほとんど読んでいますよ」と自己紹介された。その折、昭和47年発刊の拙著『変身商法』の初版本をお持ちになっていて私に見せられたのだが、本の各ページには朱線が多くひかれ、何回もお読みいただいたことが一目でわかり、私はまったく感激してしまった。
 これを機にお付きあいがはじまった。ともかく非常に気があい、そのうち、もっとも心のおけない友人(?)になってしまった。
 上原國男さんには、いろんなことを教わった。その一つが『ヨーガ』である。
 私はヨーガについて、以前から詳しく勉強していた。特にチャクラ機能や、ヨーガのコツといってよいクンバハカ法、呼吸法、瞑想法については一家言を持っていたが、中村天風師の高弟であった上原さんから、多くの実践的なアドバイスをいただいた。そのおかげで、「プラナ」や「精神エネルギー」の瞬間の投入によってチャクラを覚醒させる方法の開発ができたといってよい。三年ほど前のことだが、これをだれよりも喜んでくださったのが上原さんであり、自ら、この実験に参加してくださった。楽しい想い出である。
 教わった二つ目は「美」のルールである。
 上原さんから「絵」の見方を通して、「美」とはなにかを体得させてもらった。
 昭和40年代に、私は河合玲さん、立亀長三さん、石津謙介さん、うらべまことさん、倉橋一郎さんなどと親しく、ファッション業界にどっぷりつかっていた。ところが、その後、忙しくなり、「美」のことはすっかり忘れてしまっていた。それが上原さんのおかげで思い出したのである。「黄金分割やフィボナッチ比率と美」や「自然とフラクタル現象と美」など、最近、私の取りくんでいる「美」を一要因とする世の中の構造や人間の研究には上原さんの教えが深くかかわっている。うれしいことである。
 ところで、生前の上原國男さんに、さいごにお目にかかったのは去年6月2日にことである。この日は、家内と一緒にそごう美術館へ里見宗次展を見学に行ったのだが、里見先生と先生の姪に当たる染色家の森川寿恵子さんらとともに昼食を御馳走になった。
 その時、私と上原さんが(家内や里見先生、森川さんらを放りっぱなしにして)熱中して話したことは、お互いの日本語の研究の進捗状況についてであった。私は古代日本人のコトバといわれる「カタカムナ」に興味を持っているが、上原さんも数年前から「コトバから見た日本人の研究」や「日本語文法の研究」に余生をかける気で勉強しておられ、よい研究仲間であった。先に逝かれ残念でならないが、私はいま上原さんの分までがんばりたいと思っている。
 上原國男さんとは知り合って十年余、時には経営のことや家族のことなどを話しあったり、私がコーディネーターとして担当していたテレビ番組に出演していただいたりなど、深く付きあってきた。しかし、いま思えば、上原さんと私はいつも同じ趣味というか同じことに興味を持っていたようである。横にいてもらうだけで楽しかった。
 それだけに私にとっては、かけがえのない師であり友であった。
 上原國男さんからは、いろんなことを教えていただいた。
 その一つ一つが、いま私の中で、いきいきと躍動している。
 ありがたいことである。感謝している。
 私の49冊目の著書『船井幸雄の人間の研究』に、「私と特に気のあう上原國男さん」という文章を載せた。この著書の発刊された去年十月、上原さんは私にだまって逝ってしまった。
 そのうち、あの世でゆっくり話したい。
              (株式会社船井総合研究所 代表取締役会長)(転載ここまで)


 いま読むと、「こんな生意気な文章を書いて、上原さんすみません。若気のいたりです。これから、もう一度勉強しなおします」と言いたくて仕方ありません。
 ともかく、これからは天風さんの教えのように、もっとすなおに謙虚に、しかし積極的に人生を楽しく生きようと思っています。読者にも、いままでの私の生意気さをお詫びしておきます。これから変ろうと思っています。よろしく。
                                            =以上=

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