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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2010年10月11日
船井本社や「にんげんクラブ」の経営を全面的に息子(船井勝仁)にまかせることにしました。

 10月8日にこのページで少し書きましたが、今月行なわれる(株)船井本社の株主総会で私は代表取締役を降ります。1年くらいたてばできれば取締役も辞めたいと思っています。

 では、だれが中心になって経営をしていくのか。それは、代表取締役社長の船井勝仁です(10月8日に「いま知らせたいこと」ページ)。
 多分、経営法も変ると思います。にんげんクラブもいままでと比べて大変化するでしょう。
 船井勝仁は、私の息子ですが、高卒後ストレートに慶應大学に入りました。私は京大出身で京大は大好きですが、慶應とは肌があいません。閥をつくるのが大きらいなのです。彼は1年間多く慶應大に在学し、慶應大を5年間で卒業しました。すぐに船井総研に入社、そしてニューヨークで、ある日本の大手銀行で研修をし、その後ワシントンで私の知人でもあるすばらしいアメリカ人の弁護士のもとでしばらく勉強していました。だから多少は英語は話せるし、十数年以上前の、まだ堅実さがかなり残っていた時代のアメリカの良さを知っているはずです。特にアメリカの田舎の良さはよく知っていると思います(私はアメリカ人がもっとも富み、人道的だったのは1940−60年で、60年以降は徐々に悪くなったと思っています。しかし息子のアメリカ在住は90年前後ですから、いまよりは、良いところが多くありました。特に田舎の大学にしばらく留学していましたので、田舎の良さはよく知っているはずです)。
 帰国してから船井総研に帰社、そして私の体調の悪さに(株)船井本社に役員として転社し、一昨年10月から社長になりました。とはいえ、それ以降も病人とはいえ、その上に超ワンマンの代表取締役会長の私がいましたから、いままではかなり気楽な身分でした。好きなことをしていました。
 ところが彼の処女著作『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年9月30日 徳間書店刊)を読んでびっくりしました。その「まえがき」と「あとがき」を次ぎに紹介します。この本で船井本社を全面的に委そうと決めたのです。
 まずまえがきです。

まえがき
 日本人は特殊な民族ではないかと思うことが時々あります。2000年頃から、グローバル化が進み、世界の大半はひとつのマーケットになり、グローバルスタンダードの下で急成長を果たしました。この流れは2008年のリーマンショックが起こるまで続き、世界経済は歴史上かつてなかった大規模の拡大を実現しました。
 主要国の中で、この流れに唯一関係なかったのが日本です。例えば1990年からの20年間で日本のGDPの名目成長率はほとんど0%です。それに比ベアメリカは2.3倍以上、中国は10倍以上の成長を果たしました。1990年頃には、強くなりすぎた日本に対してジャパン・バッシングが起こったのですが、あまりの成長のなさとかたくなにグローバル化を拒否し続ける姿勢に対して、それがジャパン・パッシングになり、ついにはジャパン・ナッシングになってしまいました。
 投資銀行やエクイティ・ファンド等のメジャープレーヤーが集まる会議では、新興国に対する投資を勧誘するプレゼンテーションには200名以上の金融関係者が集まったのに、その次の日本に投資を進めるプレゼンテーションに残った人はたった2名だったという事態が起こっているのです。

 一方、リーマンショック以降の世界の政治経済のシステムは、日本がバブル崩壊後にたどった道と同じように、ジャブジャブにお金を刷って、ゼロ金利政策をとっても経済は一向に刺激されずに、デフレスパイラルの悪い流れから抜け出られない状況に陥っているように見えます。日本は遅れているのではなく、世界がこれから進む悪い方向に先頭を切って走っているのではないでしょうか。
 なぜ、日本がグローバル化を拒否して、悪い方向への先頭をひた走っているかと言うと、「他律と自律」を繰り返しているからではないかということが、本書を著すうえでの出発点になりました。
 明治維新前後、西洋近代という文明の中で生きるようになった日本では、何も考えずにひたすら外国をキャッチアップしようとしているときは経済や政治のシステムがうまく機能して急成長をはたします。
 ところが、キャッチアップが一定の成果を収め、独自の考えに基づいて政治経済の運営をするようになると、本質的に近代西洋文明に合致していない日本的な考え方が顔を出してきて、成長が止まってしまい、悪い方向に真っ逆さまに突っ走ってしまう傾向があるのではないかということが、本書が提示する問題意識の原点です。

 黒船や焼け野原という強烈な体験をすると、他律のモードになって日本は急成長路線をひた走ってきました。今回もグローバル化というショックによって急成長路線に入るというパターンに入るはずですが、今度は日本だけが悪くなるのではなく、世界全体が悪くなっていくので、その先頭を走っている日本は完膚(かんぷ)なきまでに叩きのめされて、二度と立ち上がれなくなってしまうのではないか。それを避けるためには、日本が本来持っている特性を発揮して、今度は他律ではなく、日本人が持っている能力である、天の声を聴く「天律」の能力を活かして生きて行く時代にならないといけない、ということが最終的な本書のテーマになります。

 母音言語である日本語を話す日本人は右脳が発達しているので、自然の声を感じ、季節感を大事にする能力に優れていると言われています。天の声を聴く第一歩は、この自然のメッセージを聴く能力を活かすことから始まります。
 策略や略奪を基本とする競争社会ではなく、愛と慈悲に基づく共生社会に日本が先頭を切って走っていくことができれば、世界は救われ、みんなが楽しく自分の好きなことだけをして、それでも他人に迷惑をかけることなく、幸せに生きていけるミロクの世がやってくると信じられるようになってきました。
 なお、第1章は歴史的な説明が中心になっておりますので、難しく感じられる内容になっているかもしれません。32ページの日本国内近代史における「自律〜他律」40年の周期からお読みいただき、最後まで読まれてから残りの第1章を読んでいただいてもよいかもしれません。
 天律の時代を知って、これからの時代の生き方の原理を変えてみませんか?


 以上が「まえがき」です。ついで「あとがき」を転載します。

あとがき
 他律→自律→天律というように時代が変遷しているということを教えてくださったのは、「メキキの会」代表の出口光(でぐち ひかる)さんです。大正から昭和初期の自律の時代に大きな影響力を社会に対して与えた大本教の出口王仁三郎師の曾孫にあたる出口さんは、天命を知り、志を明確にしていくことで、世の中に貢献していく人々を作り世の中をあるべき方向に動かしていこうという「メキキの会」の活動を14年間続けています。
 アメリカで心理学を学んで博士号を取得し、上場企業の経営者を務められたこともある出口さんは、アメリカの近代的な能力開発手法に、子どもの頃体験した神道的な要素を加え、日本の経営者が受け入れられるようなものに仕上げた「個の花道場」というプログラムを作り上げました。本書の大きなテーマのひとつである、うずのインスピレーションはこの道場に参加することによって得られました。
 王仁三郎師は自律の時代を天律の時代に変える運動を目指していたのですが、それが本質的に理解されず、2度にわたる大弾圧を受けて、その改革は失敗に終わってしまうのですが、現在の自律の時代を今度こそは天律の時代に変えていく「型」を残してくれたのかもしれません。そして、それをその曾孫の出口光さんを通じて私にも教えてくださったのではないかとも思えるのです。

 天律の時代になると、日本が世界をリードしていくようになります。他律の時代に日本を急成長させることにつながった職人技は、徒弟制度の中で個々人の能力を天の声を聴けるレベルにまで鍛え上げることで作られたものでした。日本人には、基本的な能力として天律に生きる能力が備わっています。後は、リーダーが重い責任を果たさなければならない時に天の声を聴いて、それを素直に実行し、国を引っ張っていけるかどうか、その能力が求められているのではないでしょうか。
 それは、知的な能力と言うよりは、大きな相手と対峙しても揺るがない大きな「肚(はら)」を持つことであり、弱いものを守らなければいけない、世のため人のために生きなければいけないという武士道の考え方です。日本のリーダー層に本来備わっていた道徳観や倫理観を大事にする考え方をもつことなのです。
 本書で紹介させていただいている天律の経営を実践している経営者には、肚と道徳観が備わっており、文化や愛情や使命感など、それぞれの人を突き動かしている天の声に対して素直に行動を起こしているという共通性があります。このようなリーダーの下で働く人々は、金銭的な利害を超えた幸せを感じるようになり、その根本的な生き方に対する姿勢が変わっていくようです。そして、個々の自律が天律につながっていくような生き方ができるようになってくるのです。

 それぞれのリーダーが回し始めたうずが段々大きくなってシンクロするようになると、日本という国が次の世界の文明を担っていくべき方法論が見えてきます。それは、誰か強烈なりリーダーに率いられて国の方向を決めていくのではなく、レベルが高く倫理観が高い人々を、地域や企業等の、より小さい単位で導いていくことです。多くのりリーダーが、それぞれの個性を大事にしながらみんなが幸せになっていく方向でうずを回しており、全体でみれば誰がリーダーかはよく分からないにもかかわらず、とてもすばらしい運営がされている、という国のあり方です。
 大きなりリーダーが誰なのかがよく分からないうずは、その中心に「空(くう)」を持っています。この空こそが社会に天律を伝えてくれる根本であり、宇宙やあの世、あるいは高次元につながっている本質そのものです。この本質が社会の真ん中にあると、各人は自分の好きなことをやっていても全体として生成発展していくことができるようになるのです。

 残念ながら今我々が住んでいる社会は本質がその中心になく、ブラックホールのように我々から豊かさや楽しさを奪っていく吸引力が働いているようです。この社会で成功者になるためには、競争や策略に励み、他人を蹴落として、そのブラックホールに近い位置に自分を置くことが重要になります。そして絶えず落とし穴に落ちないように気をつけなければいけない、心が少しも休まることがない、緊張感で覆われた社会に住み続けていくことになってしまうのです。
 どちらの社会を選ぶかは、それぞれの人の思いで決まってしまいます。奪い合いながら上を目指す社会と、助け合い与え合いながらみんなが幸せになっていく社会と、どちらが本質的に幸せな社会でしょうか。享楽的な楽しみはできないかもしれませんが、仲間と共に汗を流す農的な暮らしの試みを始めていくだけでも、分かち合いながらみんなが豊かに生きていける社会の「型」を感じることはできるのです。
 にんげんクラブという有意の人が集まる勉強会にぜひ参加してください。天律の時代に生きて行くための具体的な手法がそこにはたくさんありますし、同じ方向性を目指している仲間もそこにはたくさんいます。そして、先進的なうずを回している、本書に登場されるようなりリーダーのうずを直接感じてもらえるような機会も多数あります。
 出口光さんがメキキの会を運営する上で大事にされているのが、「メキキの会に参加しても何ももらえないですよ、ということを最初に徹底的に伝えること」だそうです。そこに参加することで何かをもらおうというアプローチは、今までの搾取社会のあり方です。メキキの会やにんげんクラブでは、参加される皆さんが、そこで回っているうずに対して何かをしていただく(行動を起こす)ことで、うずから感動や安心や平和を感じることができるシステムなのです。
 まず、自分がうずに対して何か行動することからすべてが始まります。自分の近くにもよく見ると、とてもすばらしいうずが回り始めています。そのうずに積極的に参加してみませんか。この世の中も捨てたものではない、と思えることは間違いありません。

 本書の出版にあたっては、徳間書店の力石幸一出版局長にとても多くの助言をいただきました。力石局長のアドバイスにより、全体としてのまとまりができ、最初のアイデアからは見違えるようなすばらしい内容の本になりました。また、本書のプロデュースを手掛けてくださった林彩子さん、そして、文章をまとめる助けをしていただいた栗原潤子さんに感謝の念を捧げたいと思います。

                                   2010年8月8日
                          東京都港区港南の(株)船井本社事務所にて
                                船井勝仁(転載ここまで)


 これだけでも、彼がどんな人間で、どんなことを考えているかは分ると思います。
 具体的な経営の経験は、私が上にいましたので全くないようなものです。したがってあと一年間は私もうるさくなくアドバイスしようと思っています。
 ただ私に比べると彼は、絶対に人に嫌われない人間です。私よりは、はるかにお人よしでもあります。しかし、近年苦労はかなり知ってきました。
 いまのところ私と比べますと稼ぎ方、儲け方もいたって下手で、原価意識も余りあるとは思えません。平気で損になることや損をします。
 しかし、それら彼の欠点は私の一番得意なことでもあるのです。これから徹底的に上手に切りかえできるよう仕向けようと思っています。わずらわしくないようにそれらのシステム案をつくって彼に渡す予定です。
 戦略眼は、この本を見た限り、私よりはありますが、実務家の海千山千の私から見ますと具体的な戦略の樹て方は未経験で下手ですし、戦術、戦闘能力もそんなにありそうに見えません。
 ともかく最低限1年間は会長として私がそれらの彼の不足するところを上手に補佐して一人前のトップにして行こうと思っています。
 そうは言っても細事は一切委せますし、大きなことも、よほど目に余ること以外は全部やってもらう予定です。彼は哲学と人として目ざす方向が正しい人間と判断できるからです。
 一つよろしく御支援のほどをお願いいたします。カオは私そっくりです。アタマも禿げています。
 さいごに一つ、彼に言っておきたいことを皆さまにもお伝えしておきます。それは「儲からないことは、どんな小さなことも絶対にやる勿(なか)れ」です。
 なぜなら、資本主義下でも上手にやれば世のため、人のためになること、即ち「よいこと」は十分に儲かるからです。損をすることは罪悪といえるくらいだからです。よろしく。
                                           =以上=


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        第4回 国際和合医療セミナー開催のお知らせ◆
                         (国際和合医療学会事務局よりのお知らせ)
  ● 和 の 伝 統 医 療 を 体 感 !●
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来る10月16日、京都みやこメッセにおきまして、第四回国際和合医療セミナーが開催されます。日本の医療を縄文までさかのぼり、西洋医療で太刀打ちができない難病治療や予防医療に使えるお宝の和の伝承医療、伝統医療、日本オリジナル医療を一挙に公開する本邦初のセミナーです。
日本全国から腕自慢の屈指の治療家も集結し、その場で和の医療の効果を体感するトリートメントラリーも平行して実施されます。是非とも皆様お誘い合わせの上、御参加くださいませ。なお、『船井幸雄.com』を見て申し込みをされた方は、第一部のセミナーが無料招待となります(定員になり次第締め切らせていただきます)。当日の無料招待の受付はいたしかねますので、あらかじめ国際和合医療学会事務局まで申し込みくださいませ。
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日程:平成22年10月16日(土)
会場:みやこめっせ(京都)
【第一部*セミナー 9:00〜17:30】
前売一般8,000円(会員4,000円)(←『船井幸雄.com』を見た、と言ってお申し込まれた方は無料でご招待)
【第二部*懇親会 18:00〜20:00】5,000円(会食費込)
【お申込締切】平成22年10月7日(木)
           【お申込み・詳細はこちらをクリック】
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