“超プロ”K氏の金融講座
このページは、舩井幸雄が当サイトの『舩井幸雄のいま知らせたいこと』ページや自著で、立て続けに紹介していた経済アナリスト・K氏こと
朝倉 慶氏によるコラムページです。朝倉氏の著書はベストセラーにもなっています。
「賃上げや価格転嫁の進展で賃金と物価の好循環という近年にはない明るい動きがある。日本経済は過去4半世紀続いた賃金も物価も動かない凍り付いた状況から脱しつつある」
今年の経済白書は日本経済が好転していることを報告しています。景気回復局面が5年超に達していて、これは戦後3番目の長さということです。一方でほとんどの日本人にとっては物価高が大きな問題であり、かような好況感を感じることができていないと思います。かような中、日本政府も賃金の全国的な引き上げを目指して、今年は最低賃金の引き上げ幅を過去最大の63円として最低賃金の水準を1118円としました。これを受けて各都道府県は最低賃金の水準を決めていきます。東京や神奈川では1220円超となりますが、過疎地や地方ではかようないきなりの賃金引上げは難しいかもしれません。しかし日本で最も賃金が低いと言われていた秋田県は最低賃金の引き上げ幅を政府から要請された64円でなく80円として全国で一番低い状況から脱することを決めました。
かように日本全国で賃上げのムードは高まってきています。かように政府は基本方針として賃金を引き上げて、消費者の購買力を増して、その結果、全国的な好況を作り出そうとしています。
概ね多くの日本人は賃上げは大賛成であり、これに反対する人はあまりいないと思われるのですが、現実には地方の中小零細企業の経営者はかような最低賃金の引き上げに大きな懸念を抱いています。というのも最低賃金は法律上決められる、どうしても支払わなければならない最低の賃金となります。ということは、この最低賃金以下で人を雇うことはできないわけです。仮に人を働かせて、最低賃金以下の給与しか支払えないようであれば、これは法律違反となってその企業は罰せられます。かように最低賃金の水準というのは重いものなのです。ところが多くの中小零細企業は日々暮らしていくのはやっとの状態です。ここにきての諸物価の急騰は経営に多大な影響を与えています。本来は販売価格を引き上げて、何とか収益を確保したいと考えていると思いますが、簡単に製品を値上げできる状況でもありません。よって今回の最低賃金の引き上げによって日本全国で立ち行かなくなる企業が続出してくる可能性が高いと思われます。
●<106万円の壁>で本末転倒
また最低賃金が引き上がりますと、いわゆる年収106万円に達する人も増えてきます。よく言われる<106万円の壁>ですが、これは年収が106万円を超えると、その人は社会保険に加入する義務が生じて、社会保険料を支払わなければならなくなるのです。この場合、年収が106万円を超えた瞬間から、年収ベースで16万円の負担増となるということです。年収106万円の人が16万円も負担が増えるわけですから、これらの人はどうしても、この106万円以上の収入になると働くことを拒否するようになるわけです。こうして日本全国でやっとの思いで最低賃金を引き上げて、これで多くの人の収入を増やしていきたいと考えているわけですが、この<106万円の壁>によって多くの人が働くことをやめてしまうという本末転倒の事態が起こってきています。こんなバカな政策があるでしょうか?
昨年秋の日銀の地区経済報告(さくらレポート)によると「最低賃金の上昇に伴い、年収の壁を意識するパートや就業時間を短縮する動きが強まり、人手不足が深刻になっている」との報告がありました。常識的に考えても「働くと手取りが減る」という状況で働くはずがないのです。
実は宿泊や飲食業の常用労働者のうち6割はパートで最低賃金に近い給与で働いていると言われています。ただでさえ人手不足なのに、かような愚かな政策を続けていてはせっかく給与を引き上げてもそれが逆効果となって、更なる人手不足を引き起こしかねません。野村総合研究所の調査によるとパート主婦の69.4%が社会保険料を徴収されることを働き控えの理由に挙げたということです。
こう見ていくと国の行う様々な政策には大きな矛盾が存在しているのがわかります。年収にかかわらず社会保険料を免除することなどはやめて、働いた人全てが社会保険料を納める仕組みに変えていくべきです。このような議論をすると、「弱者を切り捨てのか!」との声が広がってきて、かような改革はあっという間に潰されるのが今の日本の実情です。しかしながらインフレ時代の到来で全てが変わりつつあります。日本の少子高齢化はこれから更に加速していきます。日本では現役世代が減って今後恒常的な労働不足に陥っていくわけです。ですからどうしても海外からの労働者も必要となります。こんな人手不足に時代に前時代的な<106万円の壁>などという愚かな政策はすぐに撤廃すべきでしょう。
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(2008年12月、徳間書店刊)に引き続き、『恐慌第2幕』
(ゴマブックス刊)が2009年5月に発売。その後 家族で読めるファミリーブックシリーズ『日本人を直撃する大恐慌』
(飛鳥新社刊)が同年5月30日に発売。さらに2009年11月には、船井幸雄と朝倉氏の共著『すでに世界は恐慌に突入した』
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(徳間書店)を発売、2012年6月に『2013年、株式投資に答えがある』
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(ビジネス社)を発売、2015年5月に『株、株、株!もう買うしかない』
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(幻冬舎刊)を発売、最新刊に『暴走する日銀相場』
(2016年10月 徳間書店刊)がある。
★朝倉慶 公式HP: http://asakurakei.com/
★(株)ASK1: http://www.ask1-jp.com/
経済アナリスト。
株式会社アセットマネジメントあさくら 代表取締役。 舩井幸雄が「経済予測の“超プロ”」と紹介し、その鋭い見解に注目が集まっている。早い時期から、今後の世界経済に危機感を抱き、その見解を舩井幸雄にレポートで送り続けてきた。
実際、2007年のサブプライムローン問題を皮切りに、その経済予測は当たり続けている。
著書『大恐慌入門』
(2008年12月、徳間書店刊)がアマゾンランキング第4位を記録し、2009年5月には新刊『恐慌第2幕』
(ゴマブックス刊)および『日本人を直撃する大恐慌』
(飛鳥新社刊)を発売。2009年11月に舩井幸雄との初の共著『すでに世界は恐慌に突入した』
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(2016年10月 徳間書店刊)がある。
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