新時代への道しるべ

このページは、船井幸雄と同じ理念を持った、(株)トータルヘルスデザイン会長の近藤洋一氏によるコラムページです。近藤会長は、健康、環境、食料などの分野で、新しい21世紀を創り上げることを使命とした活動をされています。

2010.11
進化のカギを握る身体障害者

 三重苦の聖女として知られるヘレン・ケラー女史が昭和12年に来日されたとき、江戸時代の国学者・塙保己一(はなわ ほきいち)を偲んで、渋谷の温故学会・講堂で保己一の坐像に対面されたと伝えられています。塙保己一は7歳で失明したのですが、並外れた記憶力で和漢の学をマスターし、ついに『群書類従』667巻を編集したことで知られています。ケラー女史は幼少時より母親から「塙保己一をお手本にしなさい」と励まされて育ったのだそうです。そしてケラー女史は、保己一を心より尊敬していると語っておられます。
 日本にはすごい人がいたのですね。
 さらにケラー女史と縁の深い女性が日本にはいました。中村久子さんです。
 明治30年に飛騨高山市で生まれた久子さんは、3歳のとき、突発性脱疽で両手両足を失いました。極度の貧しさから見世物小屋で“だるま娘”として客の好奇の眼にさらされるなど、想像を絶するような不幸に見舞われたのでした。物質面だけではない、いわば魂をえぐるような貧しさを乗り越えた久子さんは、ある年、日本の不自由な人たちを支援するための講演を行っていたケラー女史に日比谷公会堂で対面することになりました。
 久子さんは裸の人形を買ってもらい、その人形に自分が縫ってつくった着物を着せて、ケラー女史にプレゼントしようと思いました。そこで昼、見世物に出たあと、毎晩、遅くまでかかって、肌じゅばん、腰巻、長じゅばん、着物、帯に至るまで縫い上げ、準備をしたのでした。
 そしてケラー女史と対面したのです。久子さんの全身から人形の一部始終を自分の手で撫でて確かめて、すべてを悟ったケラー女史は、「あなたは、私よりもっと素晴らしい人だ。この世の奇跡だ」と言って、久子さんを抱きしめたと伝えられています。
 のちに久子さんは、体の不自由な人たちを激励するため、全国に講演をして回られたのですが、話がケラー女史のことに及ぶと、こらえ切れずに泣き出されたそうです。

 みんなが生活のために必死になって働いた時代があり、そんな時代に生きた人々に支えられて、いまの私たちがあるのだと思います。
 戦後、西洋化がすすむと同時に、社会が物質的に豊かになったために、一部の人々は働くことに価値を見出さない風潮が強くなったように思います。
 働くとは、端(はた)を楽(らく)にすること。素晴らしい先人の生き方にふれるにつけ、日本人の原点に立ち帰って、しっかり働き、しっかり稼ぎ出すべきときがやってきているように思うのです。
 ところで(株)トータルヘルスデザインでは2008年に『中村久子物語』(斉藤満雄監督)というDVDを制作しました。
 最近、読売新聞よりウェブ版に紹介するための取材依頼が斉藤監督のところにあり、幅広くご覧いただけるようになりました。
 そのウェブを通して中村久子さんをご紹介させていただきますので、よろしければご覧になってください。
 http://osaka.yomiuri.co.jp/movie/topics/mv100914d.htm

 斉藤さんの次回の仕事について、以下のようなメッセージをいただいています。
 『1/4の奇跡〜本当のことだから』の監督である入江富美子さんが『生きる!! 中村久子物語』を見て感動されて、南正文ドキュメンタリー映画『天から見れば』のお手伝いをして欲しいと言われ今回、助監督、撮影監督、アドバイザー、編集を担当させていただくことになりました。

映画『天から見れば』 (2011年 春 公開予定 )入江富美子監督
 南正文(まさのり)昭和二十六年生まれ小学校三年生の春休みに製材業を営む父を手伝っている時、機械のベルトに巻き込まれて両腕を失う。十四歳の時、近所の人のすすめもあり、両親と共に京都の大石順教尼を訪ねる。大石順教尼もまた、十七歳の時、養父が一家五人を斬殺するという「堀江六人斬り事件」の巻き添えとなり両腕を失う。十九歳の時、カナリヤが雛を育てるのを見て、口に筆をとることを思いつき、以後、独学で書画の勉強に励み、口で筆をとり絵画・書を描いていたのです。順教尼は、南さんの両腕を失ってからの身の上話をすべて聞いた後、南少年を弟子に迎え入れたのです。そこから順教尼の慈愛に満ちた修業が始まります。
 南さんは順教尼の生き方に接して人生に開眼、後ろ向きだった心が大きく転換していきました。
 現在、南さんは順教尼の教えを受けて、日本画を描きながら、たくさんの友人に囲まれ楽しく豊かに日々を送っています。そして、その南さんを支えている妻、弥生さんに何気ない日々の中、感謝しながら、そして思いやりながら生きている夫婦愛もまた、多くの人に、感動を与ています。大石順教尼の最後の弟子であり、教えを引き継ぐ南正文さんから「どんなできごとも自分の考え方しだいでよきことになる。」大石順教尼の教え「禍福一如」(かふくいちにょ)の人生が溢れだしているのです。

 以上、斉藤満雄さんからのメッセージでした。

(映画『天から見れば』の予告編→ http://www.youtube.com/watch?v=RhMU15h4TlI

 私どもでは過日、特別支援学校の教諭として身体障害者のお世話をしておられる山元加津子さんをお招きして、思わず涙の湧いてくる感動的なお話をお聞きするとともに、『宇宙(そら)の約束』というドキュメンタリー映画を鑑賞する機会をもちました。
 山元加津子さんのことについてはまたの機会にご紹介させていただきたいと思っていますが、身体障害者の方は非常に大きな役割をもって、いまこの時代に、この世に生を受けておられるということを痛感しています。
 結論から申しますと、障害者は人間の進化のカギを握っておられるように思うのです。
 このことについても、後日ご紹介させていただきたいと思っています。


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2010年11月号

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Profile:近藤洋一(こんどうよういち)

近藤洋一株式会社トータルヘルスデザイン 会長。2008年10月に株式会社バンクシア設立。1938年生まれ。61年京都工芸繊維大学繊維化学科卒業。90年、株式会社トータルヘルスデザインを設立。「びっくり現象のなかに21世紀を切り開いていく鍵がある」という考え方をもとに、従来の思考の枠組みを超えた技術、商品を発掘。「だれもが美しく健やかに、そしていきいきわくわく生きていくことのできる暮らしづくり」を提案し、実現していくことを企業目的として、京都と東京を拠点に、《美と健康》事業を展開している。《安全、安心、エコロジー、“気”のある商品、気になる情報》を提供しつづけている。月刊『THD LIFE』や、インターネットを通して情報発信活動に取り組んでいる。

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