トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄の遺志を引き継ぐ舩井勝仁と佐野浩一が、“新舩井流”をめざし、皆様に「いま、伝えたいこと」を毎週交互に語っていきます。
毎週月曜日定期更新
2024年1月15日
断末魔の資本主義 (※舩井勝仁執筆)

 お金の専門家でベストセラー作家である本田健先生の2024年はどんな年になるかというYouTubeを拝見しました。簡単に言うと、世界的というかアメリカや中国が今年は大変厳しい年になることを的確にまとめて教えてくれています。少し前まで世界経済はインフレに苦しんでいたのですが、どうも米中やヨーロッパなどの豊かな国は年後半からデフレに悩まされるのではないかというのです。
 少しだけ触れておられましたが、それでも株価だけはどうも上がっていきそうな雰囲気があります。1月11日に米労働省から発表になった12月の消費者物価指数(CPI)は市場予想や前月比を上回る3.4%の上昇率になりました。これで、FRBの利下げは少し遠のくのではないかと言われていますし、日銀も来週に開催される金融政策決定会合でマイナス金利の解除政策をすることは、能登半島地震の被害が広がる中で難しいのではないかと言われています。日米ともに大きな金融政策の変更がすぐには起こらないことが予想され、市場にとっては現状維持で大きな流れから言えば「貯蓄から投資へ」というトレンドは不変なのだろうということが確認されることになりそうです。
 ただ、本田健先生のおっしゃる通り、欧米中はデフレ傾向が年後半になると確認されるようになり、利下げが始まることになっていくと思います。金融当局として頭が痛いのは、そうすると株価が上がっていくことになり、そこから一部の層にしか恩恵を与えないインフレが進んでいく結果にもつながってしまうので、利下げは慎重に進めていくというトレンドになりそうです。そして、そんな中で注目(つまり資金)が集まりそうなのが日本市場ではないかと思います。アメリカの利下げで多少は円高になることが予想されますし、企業業績も企業統治体制も欧米の基準から見ても納得できる水準に改善されてきているのだから、割安に放置されていると考えると上がって当然なのだと思います。
 先々週書かせていただいたように、今年は日経平均が史上最高値に挑戦する年ですし、12日の日経新聞の電子版には、上海市場を抜いてアジアでは東証の時価総額が最大に返り咲いたという記事が載っていて象徴的な出来事に思います。もちろん、投資は自己責任なので、しっかりとご自分で調べて納得されてから行動に移された方がいいと思いますが、日本だけはインフレ傾向が続きそうな気もするので、貯蓄だけでは資産が目減りしていくことになるので、投資の勉強もしていっていただければいいのかなと思います。

 そんな話を受けて、今回紹介する本は植草一秀著『資本主義の断末魔』(ビジネス社)です。出版社は違いますが2002年の父の本に『断末魔の資本主義』(徳間書店)という本があり、どこか既視感を覚えるタイトルではあります。
 植草先生がどこまで意識されているのかはわかりませんが、21年前に父が感じていたような社会のトレンドが改めて再現してきたということになるのかもしれません。
 2024年の経済を予測するという内容の本なので、内容的にはもちろん父の本とは別物です。植草先生は父も親しくしていただいていて、例えば昨年は株価が大幅に上がっていくだろうという予想を見事に当てておられて、私は予想を参考にするのならいま最も頼りになる先生のお一人だと思っています。本書の内容ですが、アメリカの存在による影響が全体的に多く書かれ、国際的な部分から日銀の動き、日本のあまり好ましいとは言えない現状の部分などが論理的に的確に書かれているので、なるほど確かにこれらを予測できていれば大きな利益をあげられる、と言った内容がズラリと並んでいます。
 一見、過激な内容に思えますが、植草先生のエコノミストとしての予測は実際に当たっているものも多く、実際に投資をする際の参考になる点も多くありそうです。実際に日経平均は高騰を続けていますし、自分の考えと一致する部分があれば、植草先生の予測に全面的に乗ってみる、というのも一考かもしれません。実際面白いなと感じる部分も多くはありました。もちろん、資本主義が断末魔の叫びをあげるという事で、大きな変動があるという予測が正しいのであれば、リスクを負ってまでの投資は個人的に控えるべきなのかな、とも思います。
 繰り返しになりますが、投資はあくまでも自己責任です。銘柄などの記載もありますが、上がる株でもタイミングを見誤れば損をします。安易に書いてある内容のものを買ってみようではなく、きちんと知識を身につけた上で取り組む必要もあるなと、改めて考えました。植草先生はドルコスト平均法ではなくアクティブ投資を勧めておられて、確かにこれから本田健先生のおっしゃるようなトレンドになるのなら、一理あるなとも思います。大事なのは、私や紹介した先生方の話をそのまま信じるのではなく、自分でも考えていただいて独自のナラティブ(共創構造を持った物語、論理的である必要は重要ではない)を作り上げることだと思っています。
 変化が大きいということを楽しめるように、クレバーにたくましく乗り切っていきたいと思います。
                   =以上=

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舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長
1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。
2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けた。(※「にんげんクラブ」の活動は2024年3月末に終了)
著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。
佐野 浩一(さの こういち)
株式会社本物研究所 代表取締役会長
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
あたみ・パンダの森ほいくえん 学園長
株式会社ヴォイス 代表取締役会長 他
1964年8月5日、大阪生まれ。大阪府立北野高等学校、関西学院大学法学部政治学科卒業。
大学卒業後13年間、私立中高一貫教育校の英語科教員として従事。2001年4月、株式会社船井総合研究所に入社。舩井幸雄より「人づくり法」の直伝を受け、企業幹部向け研修「人財塾」として体系化、その主幹を務め、経営者向け、社内研修向けに150回以上の講演、研修を実施した。2003年4月、株式会社本物研究所を創設し、代表取締役社長(現在会長)に就任。商品の「本物」、技術の「本物」、生き方、人づくりの「本物」を研究、開発し、広く啓もう、普及活動を行う。また、2008年にライフカラーカウンセラー認定協会を、2012 年5月には株式会社51 Dreams’Companyを、2015年9月に株式会社51コラボレーションズを設立。(2023年本物研究所と合併)さらに、2015年1月、舩井幸雄の思想、哲学を世に広めるために、公益財団法人舩井幸雄記念館を設立し、代表理事となる。2021年2月には、株式会社51メディカルを創業。そして、2022年11月、小規模保育事業B型として、「あたみ・パンダの森ほいくえん」を設立。学園長に就任。
2026年6月にヴォイスグループ5社を経営統合し、代表取締役会長に就任。現在に至る。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく 幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた 船井幸雄のすべて』(成甲書房)、『本物の法則』(ビジネス社)※船井幸雄との共著、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(きれい・ねっと)※舩井勝仁との共著、『幸せになる働き方の法則』(創藝社)、『舩井幸雄の魂が今語りかけてきたこと』(ヒカルランド)※矢山利彦氏、舩井勝仁氏との共著がある。
講演は、年間講演、研修多数。会社経営、学校経営、幹部育成、健康、食育、カウンセリング、話し方など、幅広いテーマで多数の講演を行っている。
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