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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2015年5月4日
日本の伝統芸能 (※舩井勝仁執筆)

 ゴールデンウィークを楽しんでいらっしゃいますか。私はいま、イスラエルに来ています。『聖なる約束』の共著者、赤塚孝仁さんを団長とする「聖書に学ぶやまとこころの旅2015」に参加させていただいています。詳しいことは、にんげんクラブのウィークリーレポートに書きますので、そちらをご覧下さい。

 先月歌舞伎座で、四代目 中村鴈治郎(がんじろう)さんの襲名披露を観劇してきました。坂田藤十郎さん、扇千景さんというそうそうたるご両親をお持ちになられる鴈治郎さんは慶應大学の先輩です。おもしろいご縁で慶應の先輩たちと3ヵ月に1回ぐらいの割合で勉強会を開催しています。私以外のほとんどのメンバーが慶応高校の同級生という会にいつの間にかなって、いわば同窓会になったこともあり、20年近く続いています。
 鴈治郎さんも実は彼らの同級生で、上方歌舞伎の伝統ある名跡を継いだ友人の応援をしようと企画された会だったのです。

 話は脱線しますが、昨年の10月のNHK音楽祭に来日されたイスラエル・フィルの演奏を聴きに行きました。私はクラッシックを聴きに行くのが好きなのですが、私の大好きなマーラーをズービン・メータが指揮するイスラエル・フィルのすばらしい演奏を聴くことができて感動したことを思い出します。作曲者のマーラーもユダヤ人であり、イスラエル・フィルにしか奏でられない演奏だと素人ながら感じました。いわば、イスラエルの伝統芸能に触れて感激したのですが、実は歌舞伎は初体験だったのです。

 初体験だったので、友人から「イヤホンガイドを借りましょう。登場人物の心情のみならず、細かい文化や風俗などを解説してくれてわかりやすいですよ」というアドバイスを受けたのですが、舞台に集中したいと思ったので、先に演目のストーリーの概要を予習し、開演前もぎりぎりまで、プログラムを読み込んで観劇に臨みました。これは、アメリカに住んでいた時によくオペラを観にいったのですが、その時に覚えたやり方です。日本語の解説本でストーリーを頭に入れて行かないと何が起こっているかさっぱりわからないのですが、ストーリーさえ分かっていたら、歌手の皆様のすばらしい歌唱力を楽しむことができました。

 歌舞伎は、テレビなどで見たときに、凝縮された世界、という印象があったのですが、いや、終演後は立ち上がれないほど興奮して余韻に浸りました。日本語のわからない外国人が見ても、ある程度のストーリーの大筋がつかめていれば、顔の表情、身体のしぐさ、衣装の意匠や色、場面の転換などでずいぶん感情移入して物語の世界に入っていけることが今回よく実感できました。

 歌舞伎好きの年上の友人が「鴈治郎さんはお父さんの藤十郎さんより、お母さんの扇千景さんの現役の女優さんの時にそっくりだ」という感想を述べていましたが、お母様の扇千景さんが若いときにおられた宝塚歌劇団も、歌舞伎と同じく日本にしかない伝統文化です。

 私は10代まで、宝塚市に住んでいましたが、宝塚を観る機会は1度だけありました。 観客もほとんど女性でその華やかな世界に子どもだった私はタジタジになってしまったことを思い出します。
 先日、私が歌舞伎を見たと話しましたら、ある読者の方から「お父上の舩井幸雄さんは歌舞伎や宝塚は自然の理に反しているとおっしゃっていましたよね」ということを言われましたが、父も宝塚の観劇はほとんどしていませんでしたが、きれいなスターの皆様と会うのは大好きでした。

 何でも分析してしまう父は、音楽学校の生徒さんたちが、舞台に立って観客から見られることで、どんどんきれいになっていくことに驚いて、人から見られることを意識する職業、例えば飛行機の客室乗務員の皆様がきれいになっていく理由を説明していました。また、直感力および直観力にすぐれていましたので、父にダンスや歌の素養があるわけでもないのに、街で出会う音楽学校の生徒さんを見ながら、「あの子は、きっとスターになれると思う」とよく話していて、ずいぶん後になって、ポスターでトップスターとして名前を見つけて驚いたこともあります。

 歌舞伎にしても宝塚にしても、きらびやかな演目、シンプルな演目とさまざまですが、恋愛のみならず、人間愛、家族愛、平和などのテーマを、そぎ落とされた物語の中にこめ、さまざまな層の人を泣かせ、笑わせ、明日の生きる力を与えるものを、これだけ長い間送り出してきたという事実は本当にすごいと思います。いつまでも、この日本ならではの文化が続いてほしいと心から願います。

 歌舞伎を観劇した後の懇親会に鴈治郎さんも顔を出して下さいました。一応、会の主催者の私は、隣に座って一緒に楽しくお酒を楽しんだのですが、優しく穏やかで謙虚な方で、舞台にかける思いなど饒舌には語られませんでしたが、やはり「今ここ」に生きていらっしゃる方だということが、ひしひしと伝わってきました。厳しく真摯な志、私も物言わぬ波動で感じ取りました。本当によい夜でした。
                                           =以上=

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