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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2017年3月13日
もう少しでサイコパス (※舩井勝仁執筆)

 株式市場は不思議で静かな安定期に入っています。来週、FOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれ、そこでFRBが利上げをすることは確実と言われています。市場はそれを織り込み済みで、日米の金利差が広がってきているので本来ならば円安ドル高に進むところですが、北朝鮮がミサイルを発射したり、原油価格が下がってみたりしてそれほどの円安は進みません。トランプ政権が何をするのか、市場はじっと見守っている状態が続いています。
 それでもアメリカ株は21,000ドルの大台を一時的に突破して、3月9日の終値でもまだ20,858ドルと高値をキープしています。伝説の投資家、ウォーレン・バフェット氏がアメリカの株式はまだまだ上がるという見方をされているという報道もあり、何かおかしいと思いながらも、何となく株価の上昇は続いていくのかもしれません。 日本のマーケットはもう少し懐疑的で3月10日は上げていますが流れとしては低値安定といった形です。今年前半はなんとなくこんな調子で進んでいくのかもしれません。
 ちなみに、FTPL(物価水準の財政理論)という積極財政を行ってインフレで政府の債務を返済すべきだというノーベル経済学賞受賞者であるプリンストン大学のシムズ教授の考え方がよく紹介されるようになってきました。また、ヘリコプターマネー政策を、日本で言うと金融庁長官に当たるイギリス金融サービス機構(SFA)長官という要職についていたターナー氏が『債務、さもなくば悪魔 ヘリコプターマネーは世界を救うか?』(日経BP社)という著書を上梓され真剣にヘリコプターマネー政策を検討するべしという一石を論壇に投じました。一体何が起こるのか少々不安になる動きだと感じています。 

 話はまったく変わって先週からの続きになりますが、いま私が一番関心を持っているのがサイコパスというキーワードです。先週も紹介しましたが、脳科学者中野信子さんの『サイコパス』(文春新書)が話題作となってメディアが賑やかです。
 このサイコパス(Psychopath)という言葉、以前は「羊たちの沈黙」のような映画の中での世界や、猟奇的な事件で騒がせた犯人に対して使われるキーワードで、私達の平凡な日常とは遠い場所にあったような気がします。中野信子さんの本の中ではあなたの隣人にもその気質が潜んでいる人がいるといった切り口で、残虐性、冷酷無比な気質を持った人を鋭くあぶり出しています。
 サイコパスの診断基準項目としては、著名な犯罪心理学者、ロバート・D・ヘア博士の作ったPCL-Rという成人向けのチェックリストが有名です。1970年代に開発され、91年に改訂版が公開されました。

1.口がうまく、表面的には魅力的
2.自己中心的でうぬぼれが強い
3.嘘をつかずにはいられない
4.人を操ろうとする
5.後悔したり、罪悪感を感じたりしない
6.感情が浅い
7.冷淡で、人に共感しない
8.自分の行動に責任を感じない
9.退屈しやすく、刺激を求める
10.寄生虫のように他人に依存する
11.欲望を抑えるのが苦手
12.性的に乱れている
13.現実的な長期計画を立てて行動できない
14.衝動的に行動する
15.ルールを頭では分かっているが、責任を取らない。義務を放棄する
16.少年・少女時代から犯罪歴がある
17.幼児期から問題行動が多い
18.保護観察・執行猶予期間の再犯がある  
19.短期間に結婚・離婚を繰り返している
20.多様な犯罪歴がある

 これら診断基準20項目について、どの程度当てはまるかで、0点(全く当てはまらない)、1点(やや当てはまる)、2点(当てはまる)と得点を算出し、その合計点で評価します。30点以上でサイコパス、20点以下でサイコパスでない、とされます。

 ご自分はどのくらい当てはまられたでしょうか。近しい人はいかがでしょうか。15.以降は、かなり過激な印象な項目が並びますが、私は10点台の後半をカウントしてしまい、自分で驚きました。自分をチェックした後に次に私がこのテストをあてはめてみたのはトランプ大統領のでした。彼の細かい日常は知りませんが、私以上に2点の項目が多いような気がしました。
 中野信子さんは「文藝春秋」3月号で「トランプは、サイコパスである」という記事を書かれました。トランプ大学の詐欺、近所のいじめっ子で矯正のために私立陸軍幼年学校に入れられた。また、異常な潔癖症で握手はおろか、エレベータのボタンも触れないといった極端な一面など、あてはまることが多々あります。中野さんは「サイコパス」気質は企業のトップにも多いということを指摘しています。確かに、人を押しのけて平然と競争に打ち勝つパワー、冷酷無比ともいえる容赦ない判断力などは、トップに上り詰めるための必須条件と言えます。
 サイコパスに関しては、前述の中野さんの著書の他に、『良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖』マーサ スタウト (著)(草思社)もわかりやすくておすすめです。正直に言うとこの本を読んでいて、ちょっと怖くなりましたが勇気のある方はより専門的なのでこちらもおすすめです。来週も又私の周りにいらっしゃるサイコパスの方のこと、またサイコパスと混同されやすい自己愛性人格障害について触れてみたいと思います。
                                           =以上=

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