
トップが語る、「いま、伝えたいこと」

新型コロナの感染者数が増加してきました。これはアメリカや全世界でも同じ傾向で、このウイルスとの付き合いは長期化すると覚悟しておいた方がいいようです。個人的にも、会食や出張が中止になるケースが出てきました。私はそれほど心配していないし、東京から出かける方なので気楽でいけないかもしれませんが、講演などでご一緒する別の地方在住の先生方は久しぶりの講演会かつこの後もしばらくオンライン以外の講演会は入っていませんという方が多いように思います。
「舩井先生がご一緒なので断れないのでやってきました」と先日は言われてしまいましたが、私は主催者が感染対策を十分実施しているなら主催者の判断に従うつもりですが、再度緊急事態宣言が出るケースも想定しておかなければいけないのかもしれません。また、家内からは「あなたが行くと言ったら地方の人は断れないということを考えて、意向をちゃんと聞いた方がいいわよ」とアドバイスをもらいました。そんなケースはまったく気にしませんので、もし少しでも不安に思われるなら遠慮なくアポイントをキャンセルしていただければと思います。
そんな状況下で金融関係者にとっても悩ましい事態が進行しているというニュースを読みました。日々の売買は自宅での在宅勤務でもできますし、投資先や候補の上場会社の情報はオンライン説明会でも十分対処できるので大丈夫なのですが、いまの金融業界のメインの稼ぎどころはM&Aや新規公開(IPO)等です。さすがにこれらのディールをオンラインですることには限界があり、案件を進めていくのは不可能に近いので、新しい投資先を見つける入り口も、それを現金化する出口も見つけられなくて困ってしまっているというのです。
当初は半年もすれば事態は収まるだろうと見込んでいたので慌てていませんでしたが、世論調査でオリンピックの開催が現実的でないと思っている人の割合が半数以上だというように、以前と同じように交流できるようになるのに1年半ほどかかるのではないかと多くの人が考えるようになりました。そして、最悪の場合は3年ぐらい必要になるので、そうなれば金融機関の収益構造をダイレクトに直撃する由々しき事態に発展してしまいます。
悩ましいのは、そんな状況の中でも金余りの状態は続いていて、ヘッジファンドなどの機関投資家にはリスクを取りたい資金が流入を続けていることです。現金で持っていては運用成績を上げることはできません。でも、運用するためには人員を抱えておかなければならず、リストラするわけにもいかないというジレンマに陥ってしまいそうになっているのです。
6月に出たばかりなのに、ここ数年の占いの実用書の中でおばけヒットになるのではと言われている新刊があります。かげした真由子さんという方が書かれた「命日占い」(サンマーク出版)です。私は、親交のある山本時嗣さんからお勧めをいただきましたが、タイトルをひと目見て「目の付け所がすごい」と思いました。
かげしたさんは、以前、「占い好きが幸せになれない理由」(マガジンランド)という書を出されていた記憶がありました。キャッチーなタイトル負けしない中身の詰まった内容でした。占いへの本質的な向き合い方、そして占い師の鑑定における良心のようなものをきちんと記されていて、決してスピリチュアルに依存させず、あくまでも迷った時の足元を照らすスタンスで占いを活用してほしいという思いを感じ、丁寧な本を書く方だなという印象を持っていました。
「命日占い」のお話に戻りますが、自分の「誕生日星座」と、故人の「命日星座」の掛け合わせで占うというものです。故人との本当の関係性を明らかにし、また過去の課題、未来の課題を読み解くという、これまでの占い本で見たことがないテーマでした。
ちょっとディープな話になりますが、芹沢光良治先生の名作「人間の運命」(新潮社)の中で、太平洋戦争で息子が戦死した体験を持つ母親が、戦争が終わってからたくさん東北のイタコの元へ出向き「彼が最後に思い残したことはなんですか」「息子は私に何か言いたいことがあったのでしょうか」と聞きに行ったシーンがあり、きっとこういうシーンというのは、イタコに限らずあちらこちらで見られたのではないかと感じ入るものがありました。
大往生であっても、そうでなくても、大切な人との別れというのは、人に言わなくてもそれぞれの胸に何かがすっと残るものです。私も父とのことを占ってみました。結果は・・・想像にお任せしたいと思います。ただしんみりする内容ではなく、縁の意味、自分自身の未来もポジティブに見据えることができました。父のファンでいらしてくださった方も、是非手にとって、皆様と父のことも占ってくだされば嬉しい限りです。
=以上=

2020.07.20:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】新しい日常 (※舩井勝仁執筆)
2020.07.13:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】ひも (※舩井勝仁執筆)
2020.07.06:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】舩井幸雄の情報源 (※舩井勝仁執筆)

ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』

