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船井幸雄注目の “本物”に携わる人たち

このページでは、船井幸雄が注目している、医療、経営、農業、未来予測、占星術などあらゆる分野で活躍する“本物”と言っていい方々を紹介します。それぞれの方に毎月1回、3回ずつコラムを書いていただき、順番にいろいろな方を紹介させていただきます。

2011.1.1(第1回)
★今回の執筆者★
Y.H.C.矢山クリニック
院長 矢山 利彦さん(1回目)
(矢山さんの詳しいプロフィールはページ下にあります。)
脳、気功、武道、クオンタムシフト
「老いて強し」

 「老いてなお強し」「老いてなおさら強し」一般の方にはなじみの少ないこのことばは武道を志す者にとっては、ロマンであり夢であります。
 歴史上、これを体現した達人が時に現れて大きな光を放ち、後に続く人達は、その光を求めて修行を積み重ねていきます。
 「老いてなお強し」「老いてなおさら強し」を現した達人とは、実際に若い修行者が全力で立ち向かっていっても、圧倒的に強いだけでなく、その達人の感化力ともいうべき言葉や人間力がその弟子たちに伝わって、弟子たちの人生を輝かしいものに変化させているのです。そのような達人は、武道の歴史上、何人も存在していましたが、なかでも私が感銘を受けるのは、幕末の剣の達人、山岡鉄舟居士と、合気道の開祖植芝盛平翁です。山岡鉄舟居士は1868年、戊辰戦争の際に勝海舟に協力して、駿府(すんぷ)に西郷隆盛を訪ね、江戸開城のための勝、西郷会談の道を開き、江戸が火の海になるのを防いだ功労者です。
 鉄舟居士は禅を深く修行しました。最晩年は胃癌だったようですが、死期を悟った時、立つのがやっとの体が道場ではシャンとなり、全力でかかってくるようにとの指示のもと、弟子達が本気で全力で打ちかかっても全く歯が立たなかったそうです。その最後の稽古の後、沐浴して座禅をしつつ息を引き取ったという事実が残っています。
 また1942年、大東流合気柔術を合気道として開いた植芝盛平翁は老いてますます強く、死ぬ直前が最も強かったとされています。

真の武的強さとは

 このお二方の例にみられる武的強さとは一体どういうことなのでしょう。例えば死の直前の鉄舟居士や盛平翁が、重量あげや、短距離走を若者と競ったならば、間違いなく若者が勝つでしょう。従って、肉体の機能そのものがこの二方の武的な強さではなかったということになります。私は長い間、一見不思議とも思える「老いてなお強し」「老いてなおさら強し」という現象の原理を考え、実践的に研究してきました。そしてやっとたぶんこうだろう。こうに違いないという仮説的結論に達しました。それは人間の
 遂行能力=身体能力×脳の能力(Performance=Physical power×Brain power)

 ということです。身体能力の訓練開発の方法は多くの人達が研究しかなり明らかにされていますが、「脳の能力」そのものを高める方法はまだ明らかになっていません。鉄舟居士や盛平翁は武道を通じて、身体能力はもちろん高めましたが、それだけでなく、それ以上に脳の能力を非常に高度化していたと推定されます。したがって身体能力が極度に低下していても、武的な力、遂行能力が高弟たちを凌駕していたのです。

脳の能力とは

 では脳の能力とは何か。それをどう捉えたらよいのかという問題が生じてきます。この二方の言行をたどって調べて見ると、鉄舟居士は禅を、盛平翁は神話の世界を武道の訓練とは別に深く研究していました。この観点から脳の能力向上について論じることも非常に興味深いのですが、「禅の力、神話の力は脳の能力を高める可能性がある」とだけまとめて、私のオリジナルかつ実践的な観点から考えていきましょう。
 脳は、神経伝達物質で作動する超高性能コンピューターということができます。神経伝達物質とは、神経細胞が隣の神経細胞に興奮や抑制という情報を伝えるための化学物質で10種類以上知られています。なかでも重要な物質は、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、エンドルフィン、GABA(ギャバ)、セロトニンの6種類です。医学的な用語を使わずにこれらを説明すると表1のようになります。

表1、
アドレナリン嫌悪感、緊張
ノルアドレナリン不快感
セロトニン平安感
エンドルフィン至福感
ドーパミン快+集中
GABA緊張の抑制

 これらの神経伝達物質が神経細胞(ニューロン)のネットワークのなかで様々に動き、トータルとして、その人間の脳の能力を発現していることは脳科学として言ってもよいのですが、それがリアルタイムでどう働いているのかは現在の測定機器ではまだ知ることが困難です。

「ゼロ・サーチ」で神経伝達物質を調べる

 ここから先の話は、まだ誰もが認めるレベルにはなっていないものとしてお読みください。  私は病気を治すには、血液、画像診断で得られる情報では全く不十分であることを痛感し、微細エネルギーを感知する装置を長年の研究の結果開発できました。この装置を「ゼロ・サーチ」といい、特許も出願しています。現在120名の医師と歯科医師を中心にした研究団体である「バイオレゾナンス医学会」が設立されて、このゼロ・サーチを使った医療が行われて、リウマチや難病が軽快するという臨床上大きな効果を上げています。このゼロ・サーチを使って神経伝達物質の動きをリアルタイムで推定することが可能となったのです。
 病気の治療に関して言えば、身体に苦痛が生じている部位には必ずアドレナリン、ノルアドレナリン、が生じています。身体の苦痛があると通常は必ず頭部にアドレナリン、ノルアドレナリンが生じており、苦悩している状態になります。こうなると免疫力が低下してくることが、サイトカインという免疫を司る物質の働きをゼロ・サーチで調べることができます。神経伝達物質の動きを武道を行っている人で調べてみた結果、非常に面白い結果がわかりました。
 それは、

 (1) 初心者や闘争心むき出しの人はドーパミン、アドレナリン優位で、セロトニン、 エンドルフィン、GABAはない。

 (2) 武道も勝敗を強く意識する種目はドーパミン、アドレナリンが優位となっている。

 (3) 合気道の達人や空手の達人は驚くことに、アドレナリンが出現していない。そして セロトニン、エンドルフィン、ドーパミンを出しながら動ける。

 (4) 合気という相手の力を無力化してしまうレベルの技を使える人は、セロトニン、エ ンドルフィン、ドーパミンに加えてGABAが出現している。

 (5) (4)のレベルに達した人と(1)のレベルの人が近接または接触すると(1)のレベルの人の ドーパミン、アドレナリンが減少、消失して、筋力が意図している通りに出せなく なる。

 以上(1)〜(5)が分かった時、鉄舟居士や盛平翁が最晩年に最も強かった秘密が分かったと私の中ではいえるようになりました。

気功と空手の融合

 ここまではまだ小規模スタディのレベルですが、実は空手家で一人、意図的訓練により脳の能力の進化を実証している方がおられます。その人は、私の10数年来の友人でフランスで30年以上空手の指導をしてこられた時津賢児氏です。氏は空手の基本に私の創った小周天気功法、大周天気功法を取り入れて新しい空手である「自成道」を創られました。 
 氏は60歳を越えていますが、高弟を相手に2時間以上も面とグローブをつけた組み手で打ち合っても息も上がらず、全く寄せ付けない強さを持っています。氏をゼロサーチで調べさせてもらうと前述のセロトニン、エンドルフィン、ドーパミン、GABAのレベルに達しています。そして自分は今が一番強いしもっともっと強くなっていくだろうと明言しています。その源泉の一つに気の研究が非常に役立ったと言ってくれます。

船井流と武道

 武道の強さは一般の人にはあまり興味がないかもしれませんが、脳の能力という観点からみると非常に本質的と言えます。そこで思い出されることは船井先生から長年にわたって教えられた生き方の極意です。私流に年齢で並べてみると

 表2
25歳〜35歳  強気、負けん気でひたすら頑張る
36歳〜45歳  強気、負けん気、思いやり
46歳〜55歳  温顔無敵
56歳〜65歳  自他同然
65歳〜  創造主の心を我が心とする

 脳の能力が高まった状態、合気が使える状態として敵のいない自他同然の境地がするようです。こうみると、武道の極意と船井流が一致していることは驚くしかありません。「創造主の心を我が心とする」はまだ私には分かりませんが盛平翁は「万有愛護」「武産合気(たけむすあいき)(武の訓練が万物の融合を産む)」という言葉として現れていたようです。鉄舟居士や盛平翁には秘密主義的なところは全くなく、強さだけでなく深い愛があったと思われます。

終わりに

 現在大きなパラダイムシフトが起こっています。それはすべての存在が物質であると同時にエネルギー、粒子であると同時に波であるいう量子力学の世界観に立脚して生きることと言えそうです。これをE.ラズローは『グローバルブレイン 未来への鍵』(バベルプレス)でクオンタムシフトと表現しています。クオンタムシフトを自ら体現する方法論として、私は気功や合気道を研究実践し、それを医療に活かしていきたいといつも考えています。

Profile:矢山 利彦(ややま としひこ)

Y.H.C.矢山クリニック
院長 矢山 利彦さん

Y.H.C. 矢山クリニック院長。1980年に九州大学医学部卒。福岡徳州会病院で救急医療を中心とした診療に携わり、福岡医師漢方研究会で東洋医学を学ぶ。漢方薬、鍼灸などの研究、実践を経て、気功に辿り着く。1983年、九州大学医学部第2外科に入局。大学院博士課程にて免疫学を研究したあとに1987年より佐賀県立病院に移り、好生館外科医長、東洋医学診療部長を歴任する。2001年、Y.H.C. 矢山クリニックを開院。2005年6月、医科と歯科、気功道場、自然食レストランを併設した新病棟を開院。西洋医学と東洋医学を融合させ、「気」という生命エネルギーを生かす総合的な医療を実践している。現在、バイオレゾナンス医学会を設立し、理事長としてドイツの波動医学の研究者たちと一緒に研究している。
Y.H.C. 矢山クリニック http://www.yayamaclinic.com/
バイオレゾナンス医学会 http://www.bio-resonanz.jp/
コスミックエナジー研究所(主に矢山先生の気功情報の発信と開発の商品などを販売)http://www.cosmic-energy.co.jp/

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