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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2004年3月25日
−若者へ告ぐ− 今求められる人財

 これは、「週刊フナイFAX」の編集長の三上君が、彼の母校、浜松北高で講演をたのまれてつくったレジュメです。

 今、若い皆さんに求められていることは山程あります。鷲津中学校の豊田佐吉翁の像に「外は広いぞ」と・・・・・・。

1.視野は世界である
 日本以外のアジアの秀才はもう誰も東大を目指していない。ハーバードかマサチュセッツ工科大か、スタンフォードか、オックスフォードか、ケンブリッジか、いや世界の大金持ちの集まるスイスの大学かだ。今、ドイツと日本の大学を目指す秀才が激減している。独語や日本語で教えているからである。日本人にとっては残念ながら、英語が世界語になってしまったから。理科系の論文は英語で書かなければ博士論文の審査すらしてもらえない。スウェーデンで表彰されるノーベル賞のスピーチも英語。フランスに乗っ取られた日産自動車の取締役会の言語は仏語ではなく英語。だが学力の基本は日本語(母国語)だ。 外国で生活すると、日本らしさのある何か芸を持っていると大変喜ばれることを実感し、私は笛をやり始めた。ユーモアとゆとりのある証拠なのだ。本当は日本の大太鼓が好きだが、持ち運びが不便だから。 外国に行くだけで勉強になる。豊かな国と貧しい国の両方をバランス良く見れば、人それぞれ、みんな違ってみんないいことがわかる。

2.夢と志の違いを知って欲しい
 妻には美人がいい、車はベンツ(今はセルシオかも)に乗りたい、海の見える高台で300坪の庭のある家に住みたい、年に3回は外国旅行をしたい・・・・・・これは夢ではあるが、志とは言わない。これらは我欲と言える程度のモノである。夢は大きい、小さいと言うが、志は高い、低いと言う。 
 志とは世の中に役立つ夢である。ある人が何か求めた時、それに応えてあげ、その時その人が本当に嬉しい顔をしてくれる。その感謝の気持ちにあふれた顔が、この世で一番美しいものである。他人様の役に立つこと、その喜びを知ったらもうやめられないものだ。マザー・テレサはインドのひとつの町で間もなく死にゆく人々を看病していた。その美しい姿を見た人が感動し、その運動を世界に広げてゆくのだ。 明治維新で活躍した人々のことを、後世になって「志士」と呼んでいる。そう、志のために戦った戦士たちという意味である。その頃のアジアは欧米の強国によって次々と主権を奪われ、清国も日本も、その属国になりそうであった。「そうなったら大変だ」と考えて命がけで日本の改革をしていた人々である。吉田松陰が、坂本竜馬が大久保利通が西郷隆盛がいた。そう「志士たち」である。 2002年、筑波大学の研究室が、三ヶ国の2,000人の中学生にアンケート調査をした。「将来に大きな希望を持っている」と答えた人は中国で91%、韓国で46%、日本で29%。さらに、「自分の国に誇りを持っている」と答えた人は、中国で92%、韓国で71%、日本は24%だったとか。

3.祖先に感謝、日本人の誇りを持て
 『こんにちはバイマーヤンジンです。』(致知出版社)という本を読んだ。「冬は暖房、夏は冷房、掃除は電気掃除機、洗濯も炊飯も、お風呂までもスイッチひとつでOK。四季があり、食べ物に困っている人なんてほとんどいない。そして、高校に90%の人が行く国は天国なんです。チベットの父母も祖父母もそんな国を夢見て努力したけど、日本の様に豊かにはなれなかったのです。日本が天国の様になったのは、祖先の人々の努力じゃないですか。それに感謝している日本人がほとんどいないのは信じられません」とチベットからの女嫁は語っている。
 150年前、欧米の属国にもならず、また敗戦で全てを失ったが、その50年後には世界で1〜2を争う豊かな国になった誇り高き国が日本なんだってこと。濱名湖義塾では「太陽に感謝、月に感謝、地球に感謝。お父さん・お母さんに感謝、おじいちゃん・おばあちゃんに感謝、ひいじいちゃん・ひいばあちゃんに感謝」と言ってから勉強を開始しています。

4.一生勉強です
 私の師である船井幸雄という人物は、今71才ですが、毎日新聞や雑誌を2〜3誌速読し、200ページ級の単行本を毎日1〜2冊読み、一週間に5回程講演を頼まれ、事務所にいる時には1日に20〜30人に会って経営相談に応じ、本を一ヶ月に1冊平均書き上げ、夜10時に寝て、朝3時に起きます。 私も、週刊フナイFAXの編集長として、毎週すばらしい経営者の話と時事の論評を約1500字書くために、本や雑誌を十冊程、毎週読みます。母国語の力が情報量です。受験勉強なんて、たった3年です。実は一生勉強なんです。

5.「すなお」とはなんぞや
 我が師、船井幸雄の大好きな言葉が東京事務所に掲げられています。『勉強好き、すなお、プラス発想』です。すなおとは、失敗した時「すいませんでした」と謝るのは勿論ですが、「自分の今まで持っていた価値観とちがう考え方に出会った時、そうかもしれないと考え直す心」です。 文人としては高い評価を得ている森鴎外は、陸軍軍医としてはすなおではありませんでした。海軍は高木兼寛軍医指導の下に麦飯にして脚気の予防に成功したが、陸軍軍医であった森鴎外は「脚気菌が発見されてもいないのに食事ごときで予防はできない」と断固として海軍流を導入せず日清戦争で4,000人、日露戦争では27,000人もの脚気による死者を出したのでした。

6.義と勇そして掃除とあいさつ
 人生の土台は、掃除とあいさつの上に義と勇が必要。5,000円札に描かれている新渡戸稲造先生は「日本人の道徳の大黒柱は武士道にあり」として、英文で著書を書き、日本が堂々たる歴史ある誇り高き国であることを欧米人に知らしめたのでした。それは「義と勇」です。義とは人間の進むべき正しい道であり、その義を実行することを勇気と言います。勉強しないと「義」はわかりません。 鍵山秀三郎氏は、掃除の心を世界中に広げることを死ぬまで続ける決心をし、中国へ、米国へ、ブラジルへと世界中へ掃除道を広げています。

7.一芸に秀でよ
 どの科目も95点でオール5、これではダメだ。100点を連続する何かひとつを持つことだ。エジソンがそうだった。豊田佐吉が、本田宗一郎がそうだった。何かが大好きになることだ。好きになると苦しい練習に耐えられる。国語と英語はスポーツと同じで練習量が必要だ。とことん疲れてみると、それがまた快感である。 自分の役割を見つけるのは自分の長所を知ることだ。長所とは好きなことと同じだ。神様が、長所を与えてくれたんだ。その長所を伸ばすことが、神様の期待に応えることさ。アメリカ独立戦争の英雄の一人、ベンジャミン・フランクリンが「God helps those who help themselves」の言葉を残したが、神様は志に向かって努力する人を助けてくれる。運がいいヤツ、それは神様に好かれている人だ。

8.今、不易が変わっている
 芭蕉の言葉に「不易流行」がある。世の中には長い間変わらないものと年々変わるものがあるという意味である。しかし、その不易、即ち変わらぬものが変わる時がある。それは100年に1回ぐらいだが、140年前の明治維新であり、60年前の世界大戦がそうだった。そして今、まさにその不易が変わっている時である。 その今こそ「志士」が必要な時である。「欧米に追いつけ、追い越せ」の時代が終り、新しい時代が君たちを待っている。
                                   2004.3.15
              濱名湖義塾・塾長週刊フナイFAX編集長  三上  元(転載ここまで)

                                           =以上=

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