
トップが語る、「いま、伝えたいこと」

年内残すところあと3週間を切りました。「いま ここ」を生ききるのに、残りの日数を数えるのは矛盾しているような気もしますが、そんなあわただしい時期を乗り切るのに私にとって1番の有効なアクションは「瞑想」です。
私は20歳頃から「超越瞑想」をはじめました。アメリカに1年ほど留学したのですが、アイオワ州のマハリシ総合大学(MIU、現在はマハリシアーユルヴェーダ総合大学)にご縁をいただきました。創設者はマハリシ・マヘーシュ・ヨーギー。インドのヴェーダという叡智から現在に通じる学問の基本を考え出しました。当時はまったく意味が分かりませんでしたが、一番大事な学科がScience of Being(存在の科学)でした。
精神世界に興味のある方は、TMという言葉を1度は聞いたことがあると思いますが、超越瞑想(トランセンデンタル メディテーション)の略で、古代ヒンズー教を下敷きにしたTMはビートルズのメンバーなど著名人にも多くの影響を与えました。ビートルズがTMを始めた後に瞬く間に世界中に300万人のTM実践者が広まったといわれています。
父はいつも「何も考えていない瞬間を、1日のうちに数分でも数秒でも必ずもつことで人生は好転してゆく」と繰り返し言っていました。TMをはじめた頃の私は瞑想をしてもすぐにまったく関係のないこと(雑念といいます)が頭の中をよぎってしまいました。考えないようにしようとして考えてしまう、これなら寝てしまう方が楽なのではと思いました。そして、多くの瞑想の時間は実際に眠ってしまうことが多かったのですが、寝てしまうことも雑念が浮かんでくることもみんな肯定して、そんな自分を見つめる瞑想を楽しんでいました。
MIUでの1年間はそれこそ瞑想三昧。瞑想をすることを生活の中心に、大学やコミュニティが回っていました。それから30年、オリジナルのTMとは形は大分変わってきて私独自の瞑想法になっていますが、瞑想は私の日々の大事なライフワークになっています。
瞑想とは一言で言うと、自分を見放す行為だと思っています。瞑想の時間に、自分と向き合おうとするから、雑念が頭にいくつもいくつも浮かんできますが、雑念も悪いことではなく、それも自分の一部。客観的に自分を認めて、ただ自然に任せてゆくと父の教えである「何も考えていない時間」が訪れてくれるようになりました。
目は閉じていても半眼でもよいのですが、慣れれば、電車のつり革をもちながらでもできます。出社時、満員電車のあまり快適とは言えない環境でも、心が落ち着き無念無想の世界に入れると気持ちがリフレッシュして、そのあとの1日の時間がとても充実したものになります。以前読んだ聖心のシスター鈴木秀子先生とアルボムッレ スマナサーラさんの共著『いまここに生きる智慧』(サンガ)という本の、「過去にくよくよせず、未来に思考を飛ばさない『いまここ』に心を置く訓練をしていると、絶妙なタイミングで人生や仕事のアイデアがわいてくる」という箇所が印象的だったのですが、私も同じことをまさに人生で実験できていると思います。
先週書いた「確信」と「俯瞰」ができれば、カジノも経営も難しくないというのは、ここに通じます。自分を見放してくよくよしない。その心の習慣づけに瞑想はとても有効です。ただ、1つ心配なことは、瞑想の世界は、奇跡を求めて入り込みすぎる人が多々見受けられることです。なによりも肝要なのはまずグラウディングです。グラウディングとは簡単に言うと「地に足をしっかりとつけて、現実を生きる」という姿勢です。瞑想を真剣にマスターしたい方は、できれば最初は専門家の指導を受けられるといいと思います。
そして今週末19日に迫ってきました「宇宙からの黙示V」に登壇してくださるボブ・フィックスさんもTMを学ばれ、そこから独自のフルフィルメント瞑想を創って、瞑想教師として45年のキャリアを持つ方です。その経緯はボブさんの『ある瞑想家の冒険』(ナチュラルスピリット)に分かりやすく解説されているので、ぜひご覧ください。
この日のイベントには、ほかに、はせくらみゆきさん、宮崎ますみさん、村中愛さん、そして小川雅弘、私 舩井勝仁が登壇します。司会はこだまゆうこでここだけでしか聞けないお話をたくさん引き出してくれそうな期待でいっぱいです。みなさんと一緒にまた新たな次元の扉を開く楽しいひとときになれば幸いです。まだお席に若干余裕がありますので、ぜひお待ちしています。
その他にも来年の「舩井フォーラム2016『世界144,000人の平和と悟りへの人類の祈りin横浜&室戸』」のメイン講師であるサイマー女史や、『思った以上の人生は、すぐそこで待っている』(大和書房)、『魂を浄化する瞑想カレンダー 2016』
(KADOKAWA)、『ヒマラヤ聖者の太陽になる言葉』
(河出書房新社)など次々と本を出版していてそれがベストセラーになっているヨグマタ相川圭子先生の瞑想法などというインドの伝統にしっかりと根付いた本格的な瞑想法もありますので、ご自分にあったものを探して、空の世界を楽しんでもらえればと思います。
=以上=

2015.12.21:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】水のように生きる (※舩井勝仁執筆)
2015.12.14:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】瞑想をしましょう (※舩井勝仁執筆)
2015.12.07:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】確信と俯瞰 (※舩井勝仁執筆)

ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』

