
トップが語る、「いま、伝えたいこと」

先週心配していた、米中の貿易戦争は新たな段階に入り、報復合戦がエスカレートしてきています。市場もそれなりの反応を示していますが、現実を直視しないようにしようという力が働いているのか、アメリカの株式などはどちらかというと強さすら感じさせています。日本株はさすがに下がっていますが、どうせ下がるならとマーケットが期待して、そこまで下がれば買いに行けるという2万円割れの状態にはいまのところなっていません。奇妙な安定というところでしょうか。
最悪のシナリオは中国がアメリカ国債に売りを浴びせて金融システムをメチャクチャにしてしまうという報復措置を発動すること。中国に対して強硬派の評論家の中には、常識的に考えると中国も大変なことになるのでやらないとは思うが、習近平ならやりかねないという意見もあって、予断は許さない状況です。アメリカには選挙があるので、来年まで長引かせて、それが経済や特に株価に大きな影響を与え続けていると、勝負はアメリカに不利になってくる。だから、その辺りを中国側がどう読むかがポイントなのかもしれません。
正直に言うと、10連休明けに株価が上がるのではないかという見方の先生の口車に乗って株を買いましたので、損を出してしまいましたが、これも紙一重の動きなのだと思います。マーケットはだんだん多重構造になってきていて、あんまり評論家的な解説を読んでも参考にならなくなってきました。ある友人が言った「相場の集合意識の時間の流れと別の時間の流れを見ているというかそれで考えている人が勝っている気がする」というコメントがとても気になっています。
時計的な時間は正確に時を刻んでいきますが、私たちの感情はいろいろな長さの時間を感じています。例えば、女性はカフェに行ってゆったりとした時間を過ごすことでマインドのリセットができる人が多いようですが、ああいう時間の使い方はなかなか男性にはマネできないので、少しは見習いたいなと思っています。
精神世界の本をたくさん読んでいる、今年大学進学したばかりの18歳の女子大生と話す機会がありました。以前からお世話になっているにんげんクラブの会員さんのお嬢様です。私の次元論や、父・舩井幸雄の有意の人の考え方についても、お父さんと会話を交わしている様子で、しっかりとお腹に落ちている感が半端なく、私の方がたじたじとなりそうでした。
中でも「私の周りには、何でしんどそうな出来事や人ばかり集まるんだろう、ということが長年の苦悩でした。それって自分がしんどくてかわいそうだから引き寄せてしまうのですよね」と、ふっくらとした笑顔で言われた時には、「あなたのその考えはどこからたどり着いたの?」と思わず聞いてしまいました。「あ、今1番ハマっている本に書いてありました。これ、めっちゃいいです!」と鞄の中から取り出して見せてくれたのは吉本ばなな×大野百合子著『そうだ 魔法使いになろう!〜 望む豊かさを手に入れる』(徳間書店)でした。
早速アマゾンの画面をブックマークして、帰社すると机の上にこの本がありまして(寄贈してくださったものが届いたようです)、「おっ、シンクロ」と、他の読みかけの本を放り出して早速読みました。吉本ばななさんのことはみなさんご存知だと思いますが、大野さんはケリーボーネルさんというアメリカのヒプノセラピーの大家と長くお仕事されていて、ご本人も退行療法の超プロです。何度かお会いしたことがありますが、関西の育ちのいいおっとりとした穏やかな女性という佇まいで、いつも活力と癒しをくださるバランスのとれた素敵な方です。
この本は女性同士の気楽なおしゃべりの構成になっていますが、「自分に欠けている部分を相手に求めても、結局似たもの同士が引き合う」「騙された時は許さねえと思うけど、そんな自分を大事にします」など、経営の世界のマインドセットにも大いに参考になると思える精神論がたくさんありました。また、「ここぞという時に天気を変える方法」「気を操る/悪いものを受けない」という項目は結構説得力があって、すぐにでも実践できそうです。
ばななさん、大野さんは、それぞれ単著でもスピリチュアルなことへの造詣はかなり深いものを何冊も書かれていますが、今回の本は、精神世界を大上段に語るのではなく、普段の日常や生活に直感力をどう生かし、磨いていくかということを長年研究されている感じがあふれていました。生活に密着したものの考え方をする女性らしい感性がよく出ていて面白いと思いました。おすすめです。
ちょっと蛇足ですが、女性は魔法使いに簡単になれそうですが、スーツを着た中年のおじさんは難しいのかもしれません。ただ、それぞれに役割があるので、それを楽しんでいきたいと思います。
=以上=

2019.05.20:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】魔法使いになろう (※舩井勝仁執筆)
2019.05.13:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】裏の情報の読み方 (※舩井勝仁執筆)
2019.05.07:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】お金と進化 (※舩井勝仁執筆)

ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』

