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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2020年5月4日
オルタナティブストーリー (※舩井勝仁執筆)

 いつの間にか5月になりました。コロナの影響でほとんど家にいることが多いからか、季節の移り変わりが分からなくなっています。先日は朝は暖房をつけていたのに、お昼になると日当たりのいい部屋にいると暑くなって冷房をつけてしまいました。原油先物の価格が史上初めてマイナスになるなど世界的な自粛の影響は大きなものがありますが、私たちがどう暮らしていようと季節はきちんと動いているのだなということが感じられます。
 緊急事態宣言の1か月程度の延長が決まりました。経営者の皆さまは大変な思いをされていると思います。ただ、大変な中でも何とかするためにいろいろと工夫されているのが感じられて、人間というか経営者は強いなと感じることも多々あります。コロナの前の状態には戻ることはないというのが多くの識者の意見です。変化にいち早く対応できたものが生き残る、これが自然界の法則なのだと思います。頭を切り替えて、いままでの常識を手放さないと明日はない大変な時代ですが、逆に言うとチャンスでもあるので前向きに取り組んでいきたいと思います。
 全世界的に見ると感染者数の伸び方が減ってきたように感じます。そんなこともあり、経済活動の再開に舵を切る国が多くなってきました。そんな流れを先取りして、実体経済が大変なことになっている反面、株式市場はかなり戻してくるようになりました。5月1日(金)の朝の時点では日経平均はまた2万円を割って推移していますが、4月末には2万円を回復して終わりました。問題を先送りしているだけとも言えますが、今回も何とか金融崩壊にならずに乗り切れると市場は見ているように感じます。
 よく考えてみると、リーマンショックの時にもしFRBの議長がバーナンキ氏でなければその時に間違いなく金融恐慌が起こっていたのだと思います。そして、今回ももしアメリカの大統領がトランプ氏でなかったら金融恐慌が起こっていたのかもしれません。リーマンの時は金融の量的緩和策で問題を先送りし、今回は無制限の財政出動をすることで問題の先送りをすることに成功しそうです。しかし、どちらも20年前の常識では絶対にやってはいけない禁じ手だったのだろうと思います。
 それだけ金融の世界が成熟したということですが、そろそろごまかしながらなんとかするのではなく根本的な解決策を考えて実行しなければいけないフェーズに入ってくるのだと思います。ザ・フナイの執筆者の超プロの先生方は大胆な世の中の変化の流れを教えてくれていますが、今回の危機は先生方や為政者だけが考えても乗り切れないもので、すべての人の叡智を集めなければいけない、そんなフェーズがきているような気もします。

 黄金週間真っ盛りですが、今年は、複雑な思いで休みを過ごしておられる方も多いのではないかと思います。自粛でほとんどの消費が冷え込み、オンラインで見られる映画やゲームの購入、そしてテレワークのための机や椅子、モニターなどの買い替えなど「巣ごもり」消費が目立つそうです。
 「ザ・フナイ」6月号では、特集「長引くコロナ危機 日本経済を救う唯一の方法」を扱っています。巻頭対談では京都大学大学院教授で経済学者の藤井聡先生とお話しさせていただきました。現在、手の切れるような第一線の論客の藤井先生ですが、「ザ・フナイ」に出ることを喜んでくださってとても気さくにお話ししてくださいました。
 先生が提唱されている消費税凍結のお話やMMT(現代貨幣理論)のお話もしっかり伺えたのですが、藤井先生はご自分のホームグラウンドでもなかなか話せない本質的な話ができたと喜んでくださいました。それは、通常はドミナントストーリーによって世の中は動いているが、こんな時はそうではないオルタナティブストーリーにもしっかりと目を向けるべきだというお話しでした。7月号の後編とともに是非読んでいただけたら嬉しいです。 
 先生がおっしゃったオルタナティブストーリーは「前提として人間は大局的にものを見るのは難しいものです。どうしても自分の立っている場所からの目線だけでものを見てしまいます。今時代がどうなっている、日本がどうなっている、アジアがどうなっている、あるいはこの20年の流れ、100年の流れ、500年の流れ、1000年の流れの中で、今我々はどういう所にいるのかといったことを大局的に認識するのは非常に難しい。自分は大局的にものを見ていると思っている人でも、実は大きく間違っていることも珍しくありません。正しいかどうかの判断もなかなか難しいですから」という視点でものをみる考えです。
 社会を支える仕事をしていてお忙しい方もたくさんいらっしゃると思いますが、私のようにものを考える時間にたっぷり恵まれている方も多いのではと思います。ぜひ、それぞれのオルタナティブストーリーを考えていただければと存じます。
                                           =以上=

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公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 -->
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