日日日是好日 〜熱海だより〜 -熱海秘書　相澤智子-

このページは、２００９年１１月から（株）船井本社　熱海本社で船井幸雄の秘書として勤務することになった相澤智子（あいざわ　さとこ）によるコラムページです。
日々、船井幸雄やまわりの人たちと接する中で気づいたこと、学んだことなどを皆さまにお伝えしていきます。

船井の自宅の桜

　皆さまこんにちは。
　
　４月になり、暖かい春の陽気が感じられる季節となりました。

　先日船井に「うちの庭の桜が今咲いているから見に来るといいよ」と言われ、見に行かせてもらいました。

　先日の地震の後、花をゆっくり見ることも忘れていたような気がします。見渡してみると他にも様々な花が咲き、春はすでにあちこちに訪れていました。

　日本人は桜が大好きです。桜を見ているとどうしてこんなに安らかな気持ちになるのでしょう。不安でざわざわしていた心が癒された気がします。

　いま、桜の開花が日本を北上しています。
　地震で被災された方々が、桜の花を見て心が癒されたり、少しでも明るい気持ちになることを願っています。


　３月１１日の地震の直後、私は今まで経験したことのない大きな出来事に不安な気持ちになっていました。そんなとき、船井と話す機会があり「会長、原発や放射能は大丈夫でしょうか。水道のお水は飲まない方がよいなどというニュースもありましたが‥」と聞いてみました。すると、船井は落ち着いた様子で「大丈夫だよ」と一言言ってくれました。何がどのように大丈夫なのか、その時はそこまで詳しく話すことはできなかったのですが、船井の一言に安心し、心がとても落ちつきました。
　船井はいつも大きな目線で物事を見ているようです。
　地震直後、私は目の前の出来事や、氾濫する情報に振り回されてしまっていましたが、船井はいつもと変らない、いつもの様子の船井でした。
　たくさんの情報が流れ、心配し慌てて行動してしまいがちですが、そのように行動すると判断を誤ることもあります。心を落ちつけ、行動することが大切なのだと感じました。

　船井は、「人間は素晴らしい存在で、どんなピンチでも、すべてを肯定し包みこみ、人智を出し、あらゆる能力を活用すればきっと乗り越えられる」と言っています。

　地震直後に、地震で被災し水や電気やガスが止まっていた地域に住む友人に、「大丈夫？　ちゃんと生活できてる？」と聞いたところ、心配する私とは逆に意外にも現地の人たちはとても落ち着いて過ごしていました。「水は出なくても、お風呂に溜めておいた水があるから、しばらくはちゃんと過ごせるよ」とか、「ガスが出なくても石油ストーブの上でおかゆを作って食べてるから、どうにか大丈夫だよ」という話を聞きました。女性の友人で「洗面器３杯の水があれば、シャンプーもできるよ」と話す友人もいました。そして、「人間、どうにか生きようと思ったら、いろいろ知恵が出てくるものだね。生きてるだけでありがたいよ。今までいかにムダに水や電気を使って過ごしていたかよく分ったよ」と話していました。みんなが知恵を出し合い、困難な中でも強く生きていました。

　今回の地震は、今まで私たちが経験したことのない出来事ですが、きっとこのピンチにも、みんなで真剣に行動すればきっと乗り越えることができるだろうと思います。そしてピンチだからこそ、普段は出ていない知恵や力も出てくるのではないかと思います。

事務所に咲いている花