
トップが語る、「いま、伝えたいこと」

最近の相場を見ていると平穏無事という感じがしています。12月の末には19,150円程度に下がっていたものが、気がついてみると2月14日の終値で21,139円になっています。もちろん、10月の昨年の最高値が24,270円ですから、それに比べると低い水準ですし、チャートを見ていると、上がっていくというよりもまだまだ調整があるのかなという形をしているようにも思えます。
ただ、リーマンショックから民主党政権が続いていた頃は、ちょっと悪いニュースが出れば相場が急落することが繰り返されていましたが、どうも自民党政権になってから、いいか悪いかは別にして相場の耐性がかなり強くなってそんなに簡単に崩れなくなっているような気もします。
ネットなどで時々、本来は大暴落しているはずなのに、上がっていることは何かおかしい。背後にどんな陰謀があるのだろうという意見を目にすることがあります。マクロに見れば正しい見方かもしれませんが、どうも目先は相場の世界観が変わっているようにも感じます。
ここでは何度も書いていますが、経営者の友人や金融関係の方と話していると明らかに景気が良くなってきたことを感じます。景気というぐらいなので経済は実はかなり気持ちの問題で左右されるところがあります。格差が広がっているという確かにネガティブな面を内包していることは否めませんが、こういう時は素直にトレンドに乗ってみるのもおもしろいのかもしれません。
そんなことを書いていると、15日(金)の相場が開いた9時10分頃の株式相場は200円以上下げています。トランプ大統領が予算には署名するが、非常事態宣言をして国境の壁の建設を強行するということと、アメリカの株価が下がったこと、そして為替が円高に振れていることが原因だと思いますが、どうも海外の投機筋にもてあそばれている気がしてなりません。自民党政権が続いて日本の景気は良くなっており、いつまでも相場で弱気に感じるのではなく、日本人も積極的に相場に参加してもいい頃なのになあと思っています。
2月14日付けの日経新聞の「投信の成績「下位組」の個人、6割超に含み損 96社海自、地銀・中小証券が苦戦」という記事では『ザ・フナイ』で連載をしていただいている渋澤健さんが運営するコモンズ投信が成績1位になっています。2位と3位も渋澤さんが草食投資隊を結成する積立型のバリュー投資を行っている会社が占めています。これなら長期で早急に必要としないお金を運用するなら、あまりリスクがないと思いますので、HPなどを確認してみていただいてもいいのかなと思います。
逆に相場が崩れるに違いないと思われる方は、売りから入る手法もあります。ここで、解説するのはやめておきますが、どちらにしても日本の相場が外国人投機家に振り回されている状態を何とかするには、私たち自身がリスクをとって勇気を持って日本経済を支える気概がどうしても必要になると思います。にんげんクラブの人などでビットコイン等の仮想(暗号)通貨への投資を考えているという相談を受けることがありますが、少なくともいまは素人が入るべき相場ではないと思います。
昨秋、ビジネス社から出された船瀬俊介さんの新刊『リニア亡国論』が注目されております。SNSでシェアをされる数がとても多いそうで、あと5年ほどで開通されるリニアへの危惧される問題点をじっくりと検証されている1冊です。
ご存知の方も多いと思いますが、リニアは最高時速500kmで2027年には最速で40分で品川と名古屋を結び、2037年頃には東京・大阪を1時間7分で結ぶ予定とされています。メディアでは、数十年、夢の交通手段のように喧伝されていますが、最速になるカラクリのデメリットを電磁波の問題をはじめ、国全体を蝕んでいく問題として、筆舌鋭く迫ってくださっています。
私も、リニアの問題には関心があり「ホームが奥深い所に作られ、とても乗り降りが煩雑で、もしかしたらリニア乗車時間より長いのではないか」という話は聞いていましたが、海外でも鳴り物入りで始まったリニアの開発がなぜ止まったのか、深く納得がいく内容ばかりでした。
船瀬先生は、『ザ・フナイ』をはじめ船井グループの発信物に長年様々な形で関わっていただいておりますが、他にも添加物や土壌汚染をはじめ、テレビ、新聞、雑誌で取り上げない問題点を次々に見つけ指摘されています。かなり早くから取り組んでおられたことが、今頃センセーショナルにネットコラムのトピックスになっていたりして、先生の先見の明に驚かされることはしばしばあります。
先生の視点に触れることで、普段何気なく目にしているメディアの記事がどれだけ偏っているか、実感できると思います。その情報判別トレーニングに役に立つ1冊として、皆さんにもぜひ読んで頂きたいとご紹介させていただきました。
蛇足ですが、上記で紹介した投信の記事も多くの個人が含み損を出しているというものになっていて、できれば投信に多くの人を参加させたくないという隠れた意図が書かれている見出しになっています。書かれた記者が意識しているかどうかは分かりませんが、アメリカの投機家に配慮していると考えると、日本人に相場にあまり参加されたくないということになります。逆にそこにチャンスがあると読むのは、ちょっと考え過ぎですかね。
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2019.02.18:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】平穏無事 (※舩井勝仁執筆)
2019.02.11:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】歴史の裏側 (※舩井勝仁執筆)
2019.02.04:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】満額回答 (※舩井勝仁執筆)

ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』

