新時代への道しるべ

このページは、船井幸雄と同じ理念を持った、(株)トータルヘルスデザイン会長の近藤洋一氏によるコラムページです。近藤会長は、健康、環境、食料などの分野で、新しい21世紀を創り上げることを使命とした活動をされています。

2009.12
植物性器官と動物性器官

 ピンピンコロリに挑戦する楽しい会)「チャレンジPPK 」の例会を九州で行ったときのことです。熊本市で30年にわたって佛教医学を研究し、現代に再興することにイノチをかけておられる島田修さんの施楽院を訪問しました。
 マイキュレーター(微小循環血液検査装置)があったので、一同の毛細血管の形状を検査してもらいました。
 心臓から出た動脈は体の隅々まで酸素や栄養分を運び、静脈となってふたたび心臓に還ってくるということは知っていたのですが、動脈からどのようにして静脈に接続されるのかについては最近まで知りませんでした。
 マイキュレーターでは、左手の薬指を測定位置に置くだけで、動脈からやってきた血液が毛細血管を通して静脈に流れていく様子や毛細血管の形状を観察することができます。
 私たちになじみの深い動脈や静脈は血液を運ぶだけの、いわば運搬屋ですが、微小循環は細胞に酸素や栄養分を運び、炭酸ガスや老廃物を取り除くなど新陳代謝に大きな役割を発揮しているのです。毛細血管が少なかったり、ねじれたりしていると、細胞に十分な血液が供給されず、様々な病気の原因になるというわけです。

 びっくりしたのは、ある人の微小循環がほとんど観察できなかったことです。聞いてみると、皮膚のトラブルのため、「副腎皮質ホルモン」の人工薬剤(ステロイド)を服用しているとのことでした。結構元気な人なのですが、副腎皮質ホルモンはヤバイということを実感した次第です。
 薬に使われる副腎皮質ホルモン(ステロイド)は人工的に合成したものなので、その作用は強烈だと思います。30年ほど前に、ヨーガをしていたときに、副腎皮質ホルモンの作用について興味があり調べたことがありますので、これを機会にもう一度調べることにしました。

 「副腎皮質ホルモン」は、生物の進化の過程で、必要だからこそ生物が長い時間をかけて自らつくり出したものです。個体発生は系統発生を繰り返すといわれています。6億年かけた生物の系統発生をヒトはわずか280日で経過してしまうのですから驚きです。
 その副腎皮質ホルモンを短時間のうちに合成し、接触皮膚炎の患者に使用すると顕著に効果が上がるのですから、なにか無理があるのではないでしょうか? 便利だからといって軽々しく使うのは注意したほうがよいと思うのです。
 ヒトの体は、「植物性器官」「動物性器官」から出来上がっています。植物性器官というのは、栄養と生殖に携わっている器官です。すなわち、口からはじまって、胃・腸を経て肛門にいたる栄養を吸収する器官、それに付属して働く肝臓・すい臓、肺、そして吸収した栄養を運搬する心臓と血管です。生物としてのヒトの植物性器官は、それだけで個体の生存が可能で、子孫を残していけるようにできています。

 しかし動物は食糧となる栄養物を見つけて(感覚器官)、脳を介して伝達し、筋肉を動かして食べに行く必要があります。じっと待っていては飢え死にしてしまいます。
 目、耳、鼻、舌、皮膚によって感覚し、神経によって脳に伝達し、手足の筋肉を動かしてえさをとりにいく…これが動物性器官の役割です。


ストレス社会には、植物性器官を活性化させることが大切

 海で誕生した原始の生物は、副交感神経だけで生活しているということがナメクジウオの研究によって明らかにされています。きっと気楽に暮らしていたのでしょうね。
 ところが体が大きくなると、副交感神経だけでは間に合わなくなって、生物は交感神経を新たに作り出しました。
 このようにして生物は、自然界よりも大きなエネルギーを獲得するのに成功したわけです。私たちの自律神経は、緊張をつかさどる交感神経と弛緩をつかさどる副交感神経が拮抗して働くことにより、外部環境に適応していると言われていますが、その起源はこんなところにあったのですね。
 さらに、生物が海水から淡水に進出すると、この交感神経の働きだけでは足りなくなりました。そこで彼らは、副腎皮質ホルモンを働かせることによって、アドレナリンをつくり出すことにより、より強力なエネルギーを獲得し、環境の変化を乗り切りました。高エネルギーの獲得こそ生物進化の方向だったのです。
 さらにヒトは、動物性器官を構成する神経細胞を極端に多くして、中央に集中することで巨大な脳構造を作り上げたのです。
 副交感神経だけで十分機能していけた植物性器官は、交感神経と副腎皮質ホルモンの支配下に置かれたばかりか、動物性器官が集中している大脳の支配下に置かれることになりました。
 いまや、ヒトの植物性器官は、交感神経、副腎皮質ホルモン、脳構造という三重の動物性器官に隷属しているのです。このことによってヒトは、他の生物では及びもつかないエネルギーを獲得し、進化の頂点に君臨するにいたったのです。
 しかし皮肉なことに、人間のつくり出した社会が、強烈なストレスを生物としてのヒトの大脳に与え続けるという奇妙な悪循環を作り出してしまったのでした。高度ストレス社会で苦闘する現代人に必要なことは、植物性器官を活性化することといえるように思います。
 そのようなわけで、いま展開している「バンクシア・フィットネス」は植物性器官を活性化することにより、健康を回復し、本来の自分にフィットすることを目的としてプログラムしています。

参考文献:高野信夫 著『ヨーガと副腎皮質ホルモン』(三一書房)


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2009年12月号



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Profile:近藤洋一(こんどうよういち)

近藤洋一株式会社トータルヘルスデザイン 会長。2008年10月に株式会社バンクシア設立。1938年生まれ。61年京都工芸繊維大学繊維化学科卒業。90年、株式会社トータルヘルスデザインを設立。「びっくり現象のなかに21世紀を切り開いていく鍵がある」という考え方をもとに、従来の思考の枠組みを超えた技術、商品を発掘。「だれもが美しく健やかに、そしていきいきわくわく生きていくことのできる暮らしづくり」を提案し、実現していくことを企業目的として、京都と東京を拠点に、《美と健康》事業を展開している。《安全、安心、エコロジー、“気”のある商品、気になる情報》を提供しつづけている。月刊『THD LIFE』や、インターネットを通して情報発信活動に取り組んでいる。

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