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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2013年7月1日
人間の主な能力(旧制高校のよさ)

 最近、自宅の書斎で珍しくよくテレビを見ます。
 先日、和傘をつくる工程をTVで見ました。が、最終的には1人前になるには10万枚は傘の骨に和紙をはらねばなれない……と言われているということに気づきました。
 これを聞き見て、「はっ」としました。
 いくらスーパーコンピュータができても、コンピュータは人間の熟練した技には絶対に及ばないようだと気づいたからです。コンピュータはムダではないが、人間の熟達度と全く別のものなのです。
 人間には、目的に従ってくり返し、同じことを上手になるために訓練するという能力がありますね。
 いわゆるトレーニングと言われていることです。トレーニングはくり返し努力するという意味で、この「くり返すこと」には質的に、どんなスーパーコンピュータも絶対に及びそうにありません。
 このことに気づいてから、われわれ人間はトレーニングを「主」に、コンピュータなどは「従」に考えて進化していけばいいのだと気づかされました。
 ところが、いまのところあんがい、この「真理」に気づいていない人が多いようですね。
 たまに将棋のプロが、コンピュータとの試合に負けるなどするからなのでしょうが、われわれはこの辺をまちがわないようにしなければならないと思います。
 ともかく人は目的を持ってくり返し行なうと進化するものですね。
 これが人間の主な能力の第一のものだと私は思います。

 つぎに人間の主な能力の第二のものは、「書き残せる」ということのように思います。
 大昔から人間は、自ら知ったいろいろなことをいろんな形で書き残してきました。
それによって人間の能力が、書く人、見る人ともにどれだけ進歩したかはいまさら言うべくもありません。
 人間というのは、もともと新しいことを学び、進化するためにつくられている存在なので、書き残すことの意味とか効果はだれでもよく分るでしょう。

 三つめの人間の主な能力は、自由と独立(自治)が大好きなことだと思います。ここからきょうの本題に入ります。
 日本人が終戦後も誇っていいものに、昔の旧制高等学校の勉学システムがあると思います。
 特に自由を重んじた第3高等学校(京都、以下3高と略します)と自治を重んじた第1高等学校(東京、以下1高と略します)は、日本の旧制高校生の人格陶冶の2本柱として、旧制高校生をわずか3年間で、ほぼ完全に近い紳士に育てあげていました。びっくりしますね。
 これに大学生活や社会生活の経験を加えて「他者に迷惑をかけないこと」=「他人の足を引っぱらないこと」を能力として付加しますと、完全な社会のリーダーとして生きて行ける能力がつきそうです。残念ながら、旧制高校は、戦後の学校制度の変更により、昭和25年で入試を打ちきったのですが、当時新制高校2年生になったばかりだった私には参加したくとも縁のないものになりました。
 しかし大阪在住だった私の先輩や従兄には3高出身者が多く、彼らの「自由」「自治」そして「他者の足を引っぱらない態度」には、私のような者も、大きな影響を受けました。よかったと思っています。
 これこそ私という人間にとっての最大の能力を与えてくれたようだといまでは思っています。

 人にとりましては四つめの能力は「嫉妬心がある」と同時に「人からよく思われたい」とふつうの人はいつも思っているということです。
 この二つが、旧制高校での教養を身につけますと表に出なくなるだけでなく、心の底から無くなりそうに思うのです。
 早く私もその域に達したいと思っていますが、まだなかなかそれには及びません。
 かつて台湾で、当時台湾のトップだった李登輝さんと総統官邸で2−3時間、3−4人で話した時、彼の教養と考え方に惹かれました。彼が私を主客で、後輩として招き、ストレートに話してくれたのです。
 彼は京大で私と同じ農林経済学科の10年先輩に当たりますが、終戦のため、やむをえず京大の農経学科を彼は卒業はしていません。
 あとで気づいたのですが、3高出身者で京大法学部を出た私の従兄とまったく同じ雰囲気だったのです。
 少ない2人の実例だけでいうのは恐縮なのですが、きょうは人間の五つの主な能力と、それを説明するために旧制高校のことを書く予定で、この原稿を書きはじめたのです。

 以上で四つの人間の能力を説明し終りました。
 あと一つ、五つめの能力と言っていいのは、多分、「つねに希望を持っている」ということでしょう。
 もちろん、私のように「いつ死んでもよい……できれば早くお迎えの来た方がうれしい」などという変った希望を持っている人間は別にしまして、ほとんど全員の人たちは、「もっと永生きしたい。それも元気で生きたい」という希望というか能力を持っているようです。
 私は客観的に自分の身体や気持を考えて、そんな私にとって不可能なことは考えない方がいいと、ちょっと背伸びしすぎたのかも知れませんが、私と会う人々は、みんな「永生きし、元気に生きましょう。そのために……」と心底から言ってくれます。また思っているようです。
 いまさら彼らの意見を否定するわけにはいかないので、そういう時はあいまいに返事をしていますが、私のように自殺はしませんが、できれば早く死んだ方がよいという人間もたまには存在することを知っておいてほしくて、きょうはこの原稿に少しだけ付言として述べておきます。

 ところでこれで五つの人間の主な能力を書きました。五つというのはきりがいいですね。
 それよりも、きょう本当に言いたかったのは、旧制高校で、はたしてわれわれの先輩は何を学んだかということなのです(特に3高ではと言いたいのです)。
 先日末、パソコンを使っていろいろ調べました。しかし、いくら調べてもうまく答をまとめられないのです。
 それできょうは我流でまとめてみました。
 多分、そんなにまちがっていないように思います。
 最近、年齢のせいか、気が短くなって、どうでもいいことをくどくど書くのが段々メンド臭くなってきています。自分の著書を除いてはFMC(船井メールクラブ)だけは数千字くらい毎月書こうと思っていますが、大体ここに書いたくらいの分量と書き方が、書く方も読む方も負担にならず、私や読者にはもっともふさわしいと私流に思うのです。
 それにしましても、人間というのは、すばらしい能力を多く持って生まれてきたことが分かります。
 それらを見事に生かせるように、取り入れることに成功した旧制高校の勉学システムにあらためて感激し、少し意見を述べ、きょうは拙文を終ろうと思います。よろしく。
                                          =以上=

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