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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2013年7月22日
日本人は中国人・韓国人と根本的に違う

 最近のことですが、「なるほどねー」と思って読んだ1冊の本があります。
 「黄文雄(台湾)が呉善花(韓国)、石平(中国)に直撃、3人で自由にしゃべりまくった本」で、題名は、きょうのこのHPの標題と同じ(『日本人は中国人・韓国人と根本的に違う』)です。
 発行元は李白社(TEL:03−3513−8571)で、発売元は徳間書店です。 今年の4月30日に初版が出ました。
 約230ページ、定価は1000円+税ですから、ぜひ買ってみてください。値打ちはあると思います。
 戦後のこれらの各国の教育や、世相を知る上でも非常に参考になります。よい本です。
 3人ともいまは日本へ帰化していますから立派な日本人で、しかも知識人なのですから、いうことはありません。客観的でもあります。
 私は歴史の勉強と思って読みましたが、教育のこわさを深く知った本です。そこで言いますとまずこの本は、平成20年に発売されたのを訂正した新版本です。前書よりよくなっています。
 その「まえがき」の黄文雄さんの文と、「あとがき」の石平さんと呉さんの文を読めば、ふつうの日本人の知識人(私くらいで充分です)で、ほとんど内容が分りますから、少し永くなりますが、この3人の新版の「まえがき」と「あとがき」をまず紹介します。

新版 まえがき 二人を直撃して分かったこと………黄 文雄

 大学で教えている友人から「台湾、韓国、中国人留学生の見分け方」についての話を聞いた。教室内でなくても、遠いところからもすぐ分かり、しかも外れたことがないと自慢気に話す。それは服装、ことに靴を見ればすぐに分かるという。
 確かに学生時代はそうだろう。しかし、卒業後も帰国せず、日本で就職する残留組も少なくない。「馬子にも衣装」という諺が日本にある。中国人や韓国人は案外と見栄っ張りなので、社会人になると服装から振る舞いに至るまでかなり変わるので、見分けられなくなるのではとも考えられる。ことに韓国では整形が流行っていて、大統領まで二重瞼にしたぐらいだから、「かたち」だけでは何人かは分からない。
 私は日中韓の違いをしゃべり言葉の音声や語感から見分けることが多い。台詩語は泉州語と彰州語の複合語で外来語の含有率も高い。中国語と語順や文法も違う。トーンも中国語が四声なのに対し、台湾語は八声もある。韓国人にとっては「濁音」が難しい。中国人は「字」(じ)の発音ができないので、「十」は「ちゅう」と発音する。「数詞」を聞けばすぐ「この人は中国人」だと分かる。
 中国語(漢語)はもっとも原始的な単語音からなるもので、口語の語彙(ボキャブラリー)が漢語以外の言語に比べ、不足している。そのため大きな声と大げさな手ぶり身ぶりで言語の不足を補わなければならない。漢語は構造的論理性が欠如しているので、中国人の主張はたいてい矛盾だらけでしどろもどろである。相手に「道理」を説くよりも問答無用の「恫喝」しかないのは、主にこの漢語の言語構造からくるもので、「話せば分かる」人間ではない。
 韓国語は漢語とは別語系のツングース語系の言語だが、長い間漢文から影響を受けてきた。たいてい韓国人がしゃべりだすと、「立て板に水」というよりも、自己主張ばかりで独唱独演会になるのは、韓国語の深層に中華思想がひそんでいるからだ。
 文化比較は言語、風土、国民性の比較から語ることが多い。もちろんそれは必要不可欠であるが、それだけでは不足である。数字で出ているものは確かに客観性が高く、科学的でもある。だが、それは数と量を表すものであって、質まで語ることは難しい。
 今から百余年前の明治期に、「アジアは一つ」と盛んに言われた時期があった。日中韓は「同文同種、同俗同州」だという主張や、さらに樽井藤吉のように「大東合邦国家」の主張まであったほどアイデンティティを共有していた。このような風潮の中で、いちはやく日本と中韓との異質性を喝破し、「亜細亜の悪友どもとの交遊謝絶」を主張したのが福沢諭吉の脱亜論である。じつは開国維新の前に、すでに朱子学者たちの「勧善懲悪」一辺倒の漢学に異を唱え、「漢意唐心」と「和魂和心」はここまで違うと、ほとんどの国学者たちが説き明かしている。
 戦前に台湾で生まれた私は、すでに小学生のころから日常生活の中で、文化摩擦と文明衝突を第三者的な目で眺めてきた。日本と中韓との文化・文明の違いは、いったいどこからきたのか。こうした違いは、文字というメディアや宗教意識からも影響する。すでに1000年以上も前に日本はカナ文字という表音文字を創出しただけでなく、漢字カナ文字混じりの文章体系を創出した。表意・表語文字である漢字という視覚のメディアと、カナという表音の聴覚的メディアを習合した、まったく新たな視聴複合的メディア体系を確立した。中韓文明のコアは儒教と道教であるのに対し、日本文明のコアは神道と仏教である。
 日本と中韓は文明のしくみだけでなく社会のしくみも違う。ことに精神、ソフトウェアの方は、中韓にはあまりないだけでなく、魂というものはほとんど存在しない。あるアメリカの精神科医の友人は、「『三国志演義』は権謀術数しかなく、『紅楼夢』は抽象的な描写がほとんどできていない。中国の文豪が書いたものを読んでも感動するものはほとんどないが、夏目漱石のような日本の文学者の小説を読むと、感動はまったく違う。中華の国々の人間はカカシのようなものではないのか」という。
 文化・文明が違えば、もちろんものの見方も考え方も違う。人生観も世界観もそうだろう。天下国家の話ではなく、もっと日常的な生活という視点から、韓国出身の呉善花、中国出身の石平両氏の日本観、日本人観、ことにソフトウェアの方から精神と魂の問題についての所見を拝聴したい。
 この鼎談を読み返す度に、日中韓がここまで違うことの認識がますます深まっていく。新版の刊行にあたり、是非読者に再読をすすめたい。
                                    平成25年4月

新版 あとがき………石 平

 黄文雄さん、呉善花さんとの鼎談本である「帰化日本人」が初版されたのは今から5年前の平成20年である。その時の私はまだ、帰化したばかりのホヤホヤの「新日本人」であったが、今は、自分が「帰化人」であることをもう忘れてしまうほど、すっかりと日本国民の一人となっているつもりである。
 私の場合、特にこの数年間、私生活の面でも大きな変化があった。平成23年にはそれこそ生粋な日本人である大阪出身の女性と結婚して、翌年の24年にはわが長男の誕生を迎えた。
 結婚してからは妻の実家がある大阪府の堺市に移住している。家の近くに仁徳天皇陵があって、時々その周辺を散歩して「仁徳さん」にご挨拶している。思えば、仁徳天皇の時代には、多くの渡来人が日本にやってきてそのまま日本に住み着いた。そして今、彼らの子孫は完全な日本人となっていることは言うまでもない。歴史はこうして、民族の伝統と文化を作り上げていくのである。
 わが家の場合にしても、私自身が一応帰化人であるが、うちの長男は生まれた時からすでに日本人である。そして私の子孫は今後、やはり日本人としてこの国で生きていくこととなろう。そういう意味においても、私はこれから、日本国と日本民族の未来永劫の安泰と繁栄を願ってそのために何かしなければならない立場なのである。それは結局、私の残りの人生の最大の使命でもある。
 そして50年後あるいは100年後、私の子孫がどこかにある(おそらく堺市にある)私の墓参りにやってくることとしよう。その時、彼らは、この国が依然として繁栄と安泰であること、自分たちがたいへん幸せであることを報告してくれるならば、私も静かに安らかに、この日本の地で永眠できるのであろう。おそらくその時となってこそ、私はもはや帰化人ではなく、むしろ一人の日本人として永遠の命を得ているのではないか、とつくづく思う次第である。
                                     平成25年4月

新版 あとがき………呉 善花

 異文化理解については一般に、異質性を強調する態度はよくない、異文化との共通理解や相互理解への道を開いていこうとする態度が重要なのだと言われます。正論なのかもしれませんが、現実的ではないと思います。つまり実際的な異文化理解にはあまり役立たないだろうということです。
 私の体験から言っても、いかに異質的かという大きな驚き、ほとんど理解し難いと思える強烈な実感、そうした心の衝撃なしには、異文化理解への道が本格的に開かれることはないはずなのです。より異質性の方に態度を開き、次々にやって来る異質感覚を徹底的に思い知っていく体験が、異文化理解の出発点にはなくてはならない不可欠のものだと思います。
 日本人はだいたい、お互いに共通点を探り合いながらよしみを通じていこうとします。おそらくは、異文化の住人に対しても、無意識にこうした意識が働いているだろうと思います。
 それはそれで大切なことですが、ややもすると異質な違いへの関心を深めることなく、せっかくの異文化理解のチャンスを逃してしまうことになりがちです。また、できるだけ対立・衝突を避けようとする気持ちが働いて、異質な違いには触れないようにしてしまう。そういう傾向が日本人に多くみられます。
 本書は、日本にとっては異文化の、中国、台湾、韓国からそれぞれ日本にやって来て日本に長らく住み着いている三人が、「日本人はこんなにも違う」と言いたい放題言ってのけた鼎談だと言えばよいかと思います。
 われわれ三人が育った国の文化・習慣・価値観・民族などと、日本のそれとがどれほど違うものかを、できるだけくっきり浮かびあがらせていこう。そして、われわれ三人が共に体験してきた、日本および日本人の「心から敬意を感じずにはいられない偉大なる異質性」をお話ししていこう。これが本書の趣旨であります。(転載ここまで)


 あとは、同書の目次だけを書店で立ち読みされると充分だと思います。
 が、非常にうまくまとまっていますから、1冊買っておかれて家族にでも読んでもらわれることをお奨めします。日本人のお人よしさが分ります。目次は五項目の教育、道徳、食事、夢などの章だてより、小項目が参考になります。これは非常によいですよ。
 以上、ぜひとばし読みでもしてほしい本として紹介しました。
                                           =以上=

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