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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2020年6月8日
レガシー (※舩井勝仁執筆)

 6月に入って日常生活が徐々に戻りつつあります。船井本社も基本的にはフルタイムで営業するようになり、テレワーク化ができるのなら在宅勤務を続けたいという希望もあるので、なるべくそれに応えていきたいと思っていますが、私自身はできるだけ会社に出社しようと思っています。ただ、通常に戻らないのは会食の予定がまったく入らないこと。
 さらに、お客様とのミーティングも可能なものはZOOMで続けようという流れも顕著で、経済活動が本格的に戻るのは時間がかかるようです。
 ただ、株式市場は経済活動の再開を見込んでいち早く回復しています。企業業績はかなり苦しいところが多いと考えられますので、ちょっと先走りすぎのような気もします。どうも、エコノミストの意見を主集約すると株価は23,000円、為替は110円ぐらいが上限でしょうという予想が一般的で、AIトレーディングがそれをいち早く取り込んで、その数字に収束させて行っているのではないかという気もします。強化学習で進化していくAIはそんな浅知恵はあっという間に追い抜いて行くと思いますが、しばらくは進化途上のAIに相場は大きく振り回されることになるように思います。
 ただ、今回は株高だけではなく円安の動きも出ているので、アベノミクスの勝ちパターンが復活してきたようにも思えます。3年間の民主党政権の総括をするのはまだ早いかもしれませんが、経営者目線でお話を聞くと、やっぱり暗黒の3年間だったという意見が多いような気がします。アベノミクスで格差が広がってしまったというマイナス面があるのは事実だと思いますが、株価が下がるよりは上がっている方が景気はよくなりますし、もしコロナ禍が景気の悪い時に起こったらどんなことになっただろうと考えると自民党の長期政権下だったことは不幸中の幸いだったのではと感じます。
 仕事に出ても会食や出張がなく、ミーティングも出かけるのではなくほとんどオンラインで済んでしまう場合が増えたので時間はたくさんあります。原稿の準備のために本を読んだりしていますが、Facebookのニュースフィードを眺める時間も多くなっています。そうすると、盟友の赤塚高仁さんの記事がよく上がってきます。その中に5年前に赤塚さんがザ・フナイ に特別連載を始めてくれたときの記事が上がってきました。
 それで、その当該号(在庫を確認するとほとんどありません)の赤塚さんの記事を読んでみました。「日本創世記」という渾身の論考で、赤塚さんの集大成ともいえる「日本よ永遠なれ」に至る赤塚さんのヤマトユダヤ論が凝縮されていました。処女作が面白い作家は本物だ、というのが父の意見だったので、やっぱり赤塚さんは超一流の物書きだということになるのだと思います。

 今年はアメリカ大統領選挙の年ですが、ほぼ間違いないと言われていたトランプ大統領の再選に赤信号が点滅し始めたようです。大統領選挙は直接選挙ではなくかつ世論調査は民主党系のメディアが多いので、どうしても反トランプになりがちなのでそれだけでは判断しにくいのですが、賭け屋のオッズでバイデン候補の当選の方が優勢になってきたそうで、金がかかっている予想はかなり信憑性があると思います。もし、トランプ大統領が再選されないとしても、いい意味でも悪い意味では多くのレガシー(本来は遺産という意味ですが、大統領や首相が成し遂げた歴史的な業績という文脈で使っています)を残した大統領として歴史に刻まれるのは間違いないと思います。
 翻って久しぶりの長期政権を実現している安倍政権は、レガシーをほとんど残せないのではないかという意見があります。一番やりたいのは憲法改正なのだと思いますが、正直、それどころではないというのが現状です。吉田茂政権は戦後の日本の政治体制の基盤を作り、佐藤栄作政権は沖縄返還を成し遂げ、中曽根康弘政権は行財政改革(国鉄、電電公社、専売公社の民営化)をやり、小泉純一郎政権は自民党をぶっ壊して郵政民営化を実現しました。長期政権ではありませんが、安倍総理の祖父の岸信介政権も日米安保条約の改定というレガシーを作ったのだと思います。
 東京オリンピックがレガシーになるはずだったのかもしれませんが、たとえ来年開催できたとしてもレガシーというほどのことではないと思いますので、総理としては満足できないかもしれません。ただ、最近の経営理論を考えるとリーダーにカリスマ性を求める時代ではなくなってきているので、レガシーづくりにこだわられないいまの政権運営は時代に合っているのかなと感じます。
 まだまだ油断はできませんが、コロナ禍を先進国の中ではかなり上手く乗り越えることができて、国民の日々の暮らしを守り切ることができればレガシーとは呼べないかもしれませんが、強い自民党長期政権だからこそ成し遂げることができたすばらしい善政だったと後世の歴史家が評価してくれるのではないでしょうか? 国民からすれば総理のレガシー作りよりもよりも日々の暮らしを守っていただけるのが何よりも大事だし、それが本当の政治の役割だと思います。
                                            =以上=

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公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 -->
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