中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

2024.09.20(第118回)
2024.10.5 オーガニックフェスタ井の頭 やります!

 ママとそれを応援するババたちが開催するフェスタです。全くお金をかけないで、わずかな寄付と、みんなの情熱的な働きで、武蔵野、三鷹、周辺のポリシーを持った個性的なお店が集合しました。お金がないので、テントも机も様々な必要機材もみんな持ち込んで出店していただきます。
 昨年が第1回目で、正直、頼りないママだけでどれほどできるのだろうかと心配していたら、一人一人が有能な方たちの集合体だったので、運営も講演会もワークショップも車の案内も、結構立派にできて、本当に感心しました。

 このフェスタには出店したくても、ママたちの基準に合格しなければ出店できません。その基準とは、ママたちが子どもに食べさせたい食品、着せたい衣服、住まわせたい住宅、母も子もアレルギーや過敏症に悩んでいるママたちが良いものと判断したものです。
 このように本当にママたち主導で開催されるフェスタは、なかなかないと思います。ですので、出店者もママたちの心意気を感じることが出来る人、ママたち以上に大きい考え方を持っている人たちが応じて参加しています。

 例えば、このフェスタに出店しているやさい村の大友さんは、ママたちの会の長老的役割を果たしています。彼は、40数年前に、日本の塩がイオン交換膜法の塩に全面的に変えられようとしたとき、塩化ナトリウム99.6%の塩では人間の健康は守れないという思いと、日本人の食の欧米化が進み現代病が増え始めたことに危機を感じ、北海道から沖縄まで、玄米採食と塩運動を伝えるため1年2ヶ月かけて生存への行進をした方です。この時、全国で自然に根差した生活や農業をしている人たちを訪ね歩き、行進が終わって東京に戻ってきた時、彼らの作っているものを売るアンテナショップのような存在が欲しいと思って、やさい村を始めました。自然食品店という言葉が生まれていなかった時代です。

 今回からこのフェスタに出店しているオオシマオーシャンソルトの阪本さんは、日本の塩が100%塩化ナトリウムの塩に変えられようとしていた時、家族で伊豆大島に移住して、日本海塩研究所を作り、塩づくりの方法を1から考えて装置を発明して塩づくりを始め、海の精の初代の試験場長さんをやっていた方です。10/5は大島で塩づくりの後継ぎとなっている娘さんがブースを出されています。阪本さん自身は、大島で5人の子どもを玄米採食で育てる過程で、様々な病気やケガを黒焼で治して来られた体験談を披露してくれます。
 前回ご紹介した「黒焼療法五百種」という昭和7年に主婦の友社から出版された本を復刻した記念講演会として、朝10時から1時間半のお話です。聞き手は私、中村陽子です。

 このほかにも、25年も前から米粉に注目して研究されてきた「粋」のお弁当や米粉のお菓子。小学5年の時から炭で森が生き返る活動に夢中になり、大学で炭の研究をし、今はママになって炭の講座や商品開発まで手掛ける田中優子さんの「炭座」。などなど、出店者の思いを聞いていると、こんな素敵な思いを持った方たちが集まる場になることが、素晴らしいと思います。
 メダカのがっこうも、梅おむすび、昆布おむすび、具だくさん味噌汁で出店しています。大地の再生のブースも出しています。そこでは、今年井の頭公園で始まった大地の再生活動班の作業の成果が、ビフォーアフターで展示されています。

 どうぞみなさまお越しください。

オーガニックフェスタ in 井の頭公園 2024 | オーガニック&ナチュラルMAP | 公式サイト (morinohito.net)


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2024.10.5 オーガニックフェスタ井の頭 やります!

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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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