中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

2022.05.20(第92回)
食料危機が来ることは悪くない

 誠に不謹慎な表題ですが、これは農家の方たちの本音でもあり、何回か聞いたことがあります。私もできれば、みんなが餓死するほどの食糧危機ではなく、ほんの少し困るくらいの状況が来るといいなと思います。そうすれば、食べることが人間の幸せの第一条件だと国民も気が付き、国も日本の食料安全保障に本腰を入れるようになると思うからです。

 とうとうその時期がやってくるようです。コロナや気候変動や戦争により、世界中の穀物が不足し、それを中国がお金にものを言わせて爆買いしているそうです。化学肥料や農薬も生産量が落ち、生産国が輸出をストップしたので、日本の来年の分の化学肥料はないそうです。少しは危機を感じた政府は、食料安全保障の部会を作り、検討を始めたそうですが、選挙があるため国会議員さんたちの審議はあまり進んでいないようです。

 ですが、国はどこかから買ってくることばかりを考えているようで、お米の余剰があるので農家に対して未だに減反を迫っています。小麦も輸入小麦が高騰しているのに、国産小麦が余っているそうです。もっと本格的な食糧危機が来ないと、国内での生産を増やそうとは思わないのでしょう。今気が付いてくれればよいのに、残念です。

 しかしながら、何か良いことが起きているとも考えられます。化学肥料や、農薬が入ってこないということは、日本の大地を汚すものが入ってこないということですし、小麦が入ってこないということは、今一番ラウンドアップという除草剤の残留基準が上がり、日本人の腸にダメージを与えているものが入ってこないということです。お米を食べれば、それだけで自給率は2倍になるそうで、お米中心の伝統和食に戻るチャンスとも言えます。

 何をのんびりしたことを言っているのかと思われる方もいらっしゃるでしょう。スーパーの棚が空っぽにならないと気が付かないのかと言われそうですが、私にとっては今でも農薬、添加物、遺伝子組み換えを原料とした加工品でいっぱいのスーパーの棚は、空っぽ同然なので、全く驚きません。日本人にとって良いことが起きているように思えます。日本のことを案じている厳しい神様が、日本人が気が付くように計らってくださっているのではないかとすら思えます。

 ですが、一つ気を付けなければならないことがあります。それは、食料危機と煽り、スーパーの空っぽの棚を見せることでパニックを起こし、遺伝子組み換えやゲノム編集技術やバイオテクノロジーでの食料生産に頼るしかないと、国民を思わせようと画策している方たちがいるということです。その手に乗らないようにしましょう。

 世界では全食料生産の1/3が廃棄されているそうです。コンビニのお弁当が時間が来ると廃棄されているのは有名ですが、食料危機が来てそのお弁当が並ばなくなったら、みんなうちでご飯を炊いておむすび弁当作りましょう。一物全体で、野菜も皮も根もみんなまるごと食べましょう。みんな健康になりますよ。

 農地がある方、田舎に使っていない農地がある方、狭い面積でもよいので、草刈りして整地して在来種のタネを播きましょう。日本の種を守る働きになります。今回の食糧危機がどれくらいの規模になるものか、予想はできませんが、心づもりをして、食べ方を変えて、生き方を変えて対処しましょう。日本の大地の健康と、日本人の心身の健康を取り戻すチャンスになります。

22/12

オーガニック給食のオーガニックという言葉に込める意味

22/11

オーガニック給食を支える有機農業技術大集合

22/10

正義は勝つこともある

22/09

子どもたちのために立ち上がったカッコイイ首長さん紹介

22/08

有機給食にトップダウンの時代がやってきた!

22/07

田んぼカフェでもシードライブラリー始めました。

22/05

食料危機が来ることは悪くない

22/04

食品表示をさせない問題について考える

22/03

最近気が付いた黒焼きの正体

22/02

子どもを元気にする「生命尊重食」=有機給食をいまこそ文科省にお願いしましょう!

22/01

有機給食へのはじめの一歩


バックナンバー
24/03

塩のことがスッキリわかるお話

24/02

内なる海をニガリで再現する

24/01

2/1「理想の給食を目指して」研修会と2/2「夢みる給食」はリンクしていた。

23/12

オーガニック給食は有機JASの食材である必要はない

23/11

70歳にして、進むべき科学の方向を確信する

23/10

井の頭公園に大地の再生の風が吹き始めた

23/09

ママたちの凄いパワーと実現する能力の高さに感銘

23/08

日本のお米の自家採種ができなくなる〜放射線育種米って知っていますか〜

23/07

フランスでオーガニック給食を可能にしたスクールシェフたち

23/06

オーガニック給食に全国的な協議会と超党派の議員連盟ができました!

23/05

子どもに食べてもらいたい理想の食を考えてみました

23/04

フードテック、代替母乳、細胞培養って知っていますか?

23/03

女性のみなさん!泣きましょう!男の本性を目覚めさせるために

23/02

「大地の再生」実践マニュアル

23/01

1/18日本の有機農業技術大集合で感じたこと、わかったこと

過去年

2023年バックナンバー

2022年バックナンバー

2021年バックナンバー

2020年バックナンバー

2019年バックナンバー

2018年バックナンバー

2017年バックナンバー

2016年バックナンバー

2015年バックナンバー

Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

数霊REIWA公式サイト 佐野浩一 本物研究所 本物研究所Next C nano(ネクストシーナノ) 成功塾説法 舩井幸雄動画プレゼント 高島康司先生の「日本と世界の経済、金融を大予測」 メールマガジン登録 舩井メールクラブ 佐野浩一note