中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

2018.06.20(第45回)
食と農に大異変

 ここのところ次々と起こる動きは異常に早いです。昨年4月に決まった種子法廃止だけでなく、農業競争力強化支援法で種の知見を民間企業に渡す決定、グリホサートの大幅規制緩和、そして6月に入ってから2,4-D(枯葉剤)の規制緩和、つくば遺伝子組み換え特区の強化策、仲買を排除する市場法改定案、自家増殖(採種)原則禁止が強化される種苗法、すべて日本の食を危険に、そして食と農を多国籍企業に売り渡そうとしています。

 驚いたのですが、農水省のトップである奥原事務次官は、農水省の葬式を出すという約束で事務次官になった方だそうです。もう農水省はいらないと国は考えているのです。そこには、食が国民の命を支える重要なものだという認識ではなく、他の工業製品と同じく経済効率優先の産業の一つとしての認識で、農水省を財務省に入れるつもりのようです。

 みなさん、有機農業ニュースクリップというサイトをチェックしてください。6月に入って遺伝子組み換え作物の栽培許可が3件追加され、屋外で126品種もの栽培が許可されています。グリホサートや2,4-D枯葉剤の規制緩和は遺伝子組み換え作物や収穫前プレハーベストされた作物を輸入するためです。小麦粉やジャガイモは特に危険です。輸入小麦粉がほとんどの日本、パンとパスタはオーガニックを買ってください。パンはほとんどオーガニックの小麦粉で作っていないので、自分で作るしかありません。メダカのがっこうでは、無農薬の強力粉を用意しました。パンもパスタも作れます。作りましょう!

 日本ではまだ実際にオープンな形での遺伝子組み換え作物の栽培は行われていませんが、この除草剤や枯葉剤の規制緩和と、今後、遺伝子組み換えの表示義務がなくなれば、すぐにも栽培が始まると思います。
 なぜこんなことが起こっているのかと言えば、それは、すでに批准しているTPPやUPOV条約(新品種の育成者の知的所有権を守る国際条約)に沿う形に、少しずつ国内法を整備してきたのですが、ここに来て完成に向かってスピードを上げているようです。それでもなぜ世界はこちらに向かっているのか? その答えが最近わかりました。

 ジャン=ポール・ジョー監督の「世界が食べられなくなる日」というフランス映画の中に答えがありました。この映画は、ほとんどの国が安全だと認めている遺伝子組み換え食品が本当に安全なのかを確かめるために、ラットの寿命である2年間にわたり実験した様子を記録したドキュメンタリー映画です。

 各国が安全だと認めた根拠は、モンサント社がラットで行った3か月の実験結果の報告です。ラットで3か月というと人間では10歳くらいに当たるので、安全だと証明されたわけではないということで、フランスのセラリーニ教授が、ラットの寿命である2年間の実験をしたのです。この実験は外部に漏らさずほとんど無菌状態の中で秘密裏に行われました。外部からの妨害と不備を指摘されないよう万全を期したのです。

 結論から言うと、4か月以降、メスは乳がんや皮膚疾患、オスは腎臓や肝臓疾患が出始め、9〜10か月目くらいから数が増えていき、2年の寿命もまっとうせずに死んでしまうラットが多数出ました。これは人間でいうと、30〜40代の女性が乳がんになり、40〜50代の男性が腎臓や肝臓疾患になり、寿命が全うできない人が多く出るということです。

 この実験は、遺伝子組み換えのトウモロコシ入りのエサだけを与える組(えさに混ぜる割合を11%、22%、33%と変えてある)、それに使う除草剤(グリホサート)を入れた水だけを飲ませる組、遺伝子組み換えトウモロコシと除草剤の水を両方を与える組など、様々なケースを作り、何が影響するのか調べました。
 結果で怖いと思ったのは、遺伝子組み換えトウモロコシをエサに混入する割合が、少なくても多くても同じ結果になったことです。

 この映画では、同時に原発の危険性も取り上げています。その理由は、原発と遺伝子組み換えは、人間の科学技術の中で、少なくとも3つの共通点があるからです。
 @後戻りできないこと Aすでに世界中に拡散していること B体内に蓄積されやすいこと です。そして現代人は、子どもたちに毒を盛り、半永久的に浄化できない地球を子孫に残す初めての人類だと言っています。

 さて答えが遅くなりました。その答えは、私たちはすでに第3次世界大戦の最中にいるということです。第2次世界大戦終了後、欲深い人間たちが、世界の富を吸い上げようと作戦を立てました。武器は農薬、化学肥料、添加物、遺伝子組み換え食品などを駆使した食料です。そうとも知らず平和で豊かな世の中が来たと安心して生活していた人々は、標的にされ、まんまと攻撃を受け、病気になりました。特別支援学級に入る子どもたちの急増、若い女性の乳がん、男性の腎臓や肝臓の疾患のなんと多いことでしょう。

 食料のほかの兵器は、子宮頸がんなどのワクチン、そして原発。どうして、福島原発事故を経験した日本が、原発再稼働するのかなど、政府が何を考えているのか、あきれ果て、どうしてだろうと疑問に思っていましたが、もうその疑問はなくなりました。

 戦争を仕掛けられていたのです。政府の要職はすでに敵側に寝返っているのです。寝返っている人しか要職に付けないといった方が正しいかもしれません。貧富の差は開く一方、過労死するほど働いているのに、ちっとも富は入ってこないで、ほとんど吸い上げられているのです。第3次世界大戦はもう敗戦前夜だと思います。

 でも戦争だと気が付けば、みんな目覚めでしょう。子どもに毒を盛る人類になどなりたくありません。一番頼りにしているのは、女性やおかあさんたちです。よろしくお願いします!

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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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