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エチオピア北部の街ラリベラにて。
同時刻の月(左)と日の出(太陽・右)

船井勝仁の直感のすすめ

このページは、(株)船井本社社長の船井勝仁によるコラムページです。
船井勝仁は「これからは、これまで私たちを縛りながらもある意味、守ってくれていた過去の“常識”はもう通用しなくなり、各々が、自分で考えて、意思決定し、自己責任で行動しなければならない時代になる」と考えています。

そしてそのような時代に、すべての人に一番求められるのが“直感力”だと考えています。
このコラムは、2013年3月に(株)船井本社に入社したばかりの、目に見えない世界のことなど全く知らない30代前半のステキな独身男性・Kくんに、“直感力”を分りやすく説明する形で展開していきます。

2013.05.15(第4回)
自分の中にいる相手

 今回は、前回に予告したように、「自分の中にいる相手」についてK君に話しました。
 いままでは、あまり真正面から不思議な世界の話をすると付いてこられなくなってしまったら困ると思い、商談や打ち合わせの中で、わざと目に見えない話に誘導して、実際に起こっている現象を例にしてなるべく分かりやすく説明することを心がけました。でも、今回は、事前にテーマを指定していたことと、GWの谷間の日にK君をはじめて熱海オフィスに連れて行った機会でタップリと話をする時間があったので、かなり本格的な話をしてしまいました。
 後から紹介するK君のレポートを読むとかなり混乱している様子で、悪いことをしたかなあという反省の気持ちが湧いて来ました。でも、そろそろ本格的に直感力を使うための前提となる目に見えない世界のことにテーマを移していきたいと思いますので、ここでGWが来たのもいいタイミングだったのではと思います。さっき、仕事の件で打ち合わせをした時も、ついついかなり突っ込んだ話をしてしまったのですが、やっぱり戸惑っていましたので、フォローをしなければとは思っています。

 今回はこの辺でK君のレポートを紹介させていただきます。

(K君のレポート 引用開始)

 皆様こんにちは。船井本社のKと申します。少し前にはなりますが、皆様は良いGWを過ごされましたでしょうか。私は前職で交友のある方にお誘いいただき海辺でバーベキューをしたり、普段なかなか会えない友人と会うことができたりと充実した日々を過ごすことができました。今年のGWは連休が前半後半で分かれていた為、遠出はできなくても近場に旅行したりして、ご家族、ご友人と有意義な時間を過ごされた方も多かったのではないでしょうか。

 さて、今回は「自分の中にいる相手」についてです。前回の勝仁社長の記事の最後にもありましたが、この内容についてお話させて頂きます。
 今回のテーマは私には非常に難しいものでした。というのも今回お話を聞いている時には理解できたつもりでいましたが、後で落ち着いて考えると頭の中で話のつじつまが全く合わなくなってしまったからです。
 「船井勝仁の“直感”のすすめ」の記事を書かせて頂く際に勝仁社長から題材についてのお話があります。仕事の最中であったり、昼食時間の時など様々ですが、私は毎回このお話を聞く際には必ずメモを取るようにしています。内容が難しく細かい部分をよく忘れてしまうので後で思い出せるようにするためです。
 今回は内容も複雑であった為、いつもより念入りにメモをとり、自宅に帰り何度も見返しながら話の内容を思い出してみましたが、以下のような考えに至ることになりました。

 今回のテーマ内容は、現実に存在する相手と自分の心や頭の中に作り出した相手を考えることから始まります。自分が嫌な感情を抱いてしまったり、苦手な相手が現実に存在する場合であっても、簡単にその人を自分に都合の良いように変えることはできません。だからといって、その相手に対する負の感情を無理に抑えつけると自分自身に悪影響が出てしまいます。ですから相手ではなく自分を変えていくことが必要になります。
 自分の心に湧き起こる感情を素直に認めて受け入れてやり、そしてその気持ちを自分の心、頭の中に描いた相手に伝えることで、自分自身の心や考え方が徐々に変化し、相手とうまくやっていくことができるようになります。結果としてストレスから解放されることになり、楽に日々の生活を送ることができます。
 しかし勝仁社長からのお話の中にはさらに続きがあり、「自分の中にいる相手」と向き合っていくと自分が変わると同時に、現実の相手にも変化が訪れてくるとお話がありました。
 自分自身の心境の変化で相手に対しての感じ方が変わっていくことは日常生活でも実感する機会もあるのでよく分かるのですが、自分とは全く別の存在である相手まで変わってくるということは、理解ができません。初めは相手に対する負の感情が変化して、正の感情になると相手もそれを感じ取り、相手も少しずつ変わってくれることなのではないのかと考えましたが、そうではなく相手と直接話したり、接したりしなくても心や頭で想像しただけで変化していくというのです。
 まず想像したり、考えたりするだけで相手を変えることが本当にできるのだろうかという疑問が私には湧いてきました。自分で実際に目に見える形で行動に移した場合には良い悪いは別にして何か結果が出てくるとは思いますが、心の中で思うだけですと相手に伝わらないので、なかなか難しいのではないかと感じました。
 次に仮に思いの力で相手を変えることができたとしても、結果として相手を変えたということになり、前述した相手を変えることができないので自分自身を変えるという話と矛盾が生じてくるようにも思えてしまいます。

 今回、私が誤った解釈をしてしまっている為にこのような理解になってしまっていると思いますので、勝仁社長にこの内容についての不明な点を質問をして、次回またお話しさせて頂こうと思います。

(引用終了)


 私が言いたかったのは、本当はパラレルワールドについての話です。パラレルワールドは最先端の理論物理学の世界で論議されている話で、本格的に解説するのは大変難しいのですが、私は4年前にリサ・ランドール博士の『ワープする宇宙』(日本放送出版協会)という本を読んでから何となく自分なりのイメージが掴めるようになりました。
 私たちは3次元にいるつもりですが、本当は4次元やそれ以上の高次元にいるに違いないのです。ただ、とても特殊な状況にいるので3次元にいると思い込んでいるのです。
 私たちが認識できる3次元の世界の比喩で言うと、シャワーカーテンの上の水滴の様な立場に置かれているのです。シャワーカーテンの上の水滴は、2次元であるシャワーカーテン上しか動かないので自分は2次元にいると思い込んでいますが、3次元の私たちが観察していると、実はカーテンを強く叩くと3次元の世界に飛び出すことができるのです。
 同じように、4次元の世界の辺境にいる私たちは、3次元しか認識できない環境にいますが、何かのきっかけで高次元を感じられるようになります。直感力や想造力を使いこなすことで、だんだん明確に高次元の世界が使いこなせるようになるというイメージを私は持っているのです。
 やはりシャワーカーテンの比喩で考えると、本当の3次元の世界にはたくさんシャワーカーテンがあって、普段は一つのカーテンの上しか移動できないと思い込んでいるのですが、実はちょっと選択を変えるだけで、別の世界(パラレルワールド)を生きることができるという考え方なのです。
 私たちは、現実は一つしかないと思い込んでいます。でも、実はちょっとだけ違う、似たような現実が無数にあるのだろうというのが最先端の理論物理学の意見なのです。このブログを読んだあなたと、時間がなくて読まなかったあなたは少しずつ違うパラレルワールドに生きていて、現実のあなたは読むことを選択することで、読んだというパラレルワールドを選択したのです。本当は4次元空間に飛び出しているのですが、あまりにも差異が小さいので3次元に閉じ込められていると錯覚を続けているというわけです。
 なかなか分かりにくいのでイメージ化できるかどうかが勝負ですが、同じレストランで同時刻にランチを食べているK君と私は、同じ現実に生きているように思いますが、微妙な違いでK君の世界と私の世界には違いがあるのです。そして、K君の世界にはK君という主人公とその他の登場人物しかいなくて、自分のパラレルワールドで起きていることは実はすべて自分が決めているのです。だから、K君が意思決定して、登場人物にしか過ぎない第三者にアプローチするという思いをもつことだけで、K君が現実だと思い込んでいるK君のパラレルワールドの中はどんどん変化していくのです。
 だから、社長と新入社員という絶対的な不利な立場にあると思い込んでしまうのですが、K君が私のことをコントロールしようと考えるだけで給料をあげることも多額のボーナスをもらうことも実は可能なのです。でも、そんなわけないよな、と思うK君の否定的な気持ちの方が強い思いなので、それがただ実現しているだけだということなのです。
 なかなか受け入れられないことだとは思いますが、実は自分のパラレルワールドは全部自分の意識が作っているのです。私は、不登校の子どもに対応している時に、自分が変われば他人も変わるのだという実感を持ちました。これは、『失敗から学ぶ』(海竜社)という著書の中でも触れたのでここでは簡単に紹介しますが、不登校になった子どもを私は何とか学校に行かせようとして様々な努力をしました。
 ところが、よく現実を見てみると、子どものために努力をしていたのではなく、私の世間体のために子どもに学校に行って欲しいと思っていたことに気がついたのです。それまでは、子どもの行動を変えようと思っていたから大変でしたが、原因が私にあることが分かると、自分を変えればいいことに気がついたのです。そしたら親子関係が劇的に変化して行きました。
 これと同じようにK君が、なぜ直接相手にアプローチもしていないのに変わるのか訳が分からないと言っていますが、K君のパラレルワールドの中での出来事ですので、結局はすべてK君の想いが現実を作っているのです。だから、K君の考え方が変わればその中の現実はすべて変化してしまうのです。だから、ハワイの伝統的な手法であるホ・オポノポノが劇的に人間関係を変化させてゆくのです。
 難しいので、最初は過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられるというところから納得していけばいいのですが、本当は他人も過去も、「いまここ」の自分が変わることで変化していくことができるということに気がつくのが、スピリチュアルの世界の上級編になるのです。K君にはちょっと難しかったかもしれないので、次回はもう少し具体的な話をK君の質問を受ける形でわかりやすいテーマを選びたいと思います。


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『未来から考える経営』
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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)、『失敗から学ぶ』(2012年7月海竜社) 、『未来から考える経営』(2012年10月 ザメディアジョン)などがある。
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★にんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/

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