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エチオピア北部の街ラリベラにて。
同時刻の月(左)と日の出(太陽・右)

船井勝仁の直感のすすめ

このページは、(株)船井本社社長の船井勝仁によるコラムページです。
船井勝仁は「これからは、これまで私たちを縛りながらもある意味、守ってくれていた過去の“常識”はもう通用しなくなり、各々が、自分で考えて、意思決定し、自己責任で行動しなければならない時代になる」と考えています。

そしてそのような時代に、すべての人に一番求められるのが“直感力”だと考えています。
このコラムは、2013年3月に(株)船井本社に入社したばかりの、目に見えない世界のことなど全く知らない30代前半のステキな独身男性・Kくんに、“直感力”を分りやすく説明する形で展開していきます。

2013.10.15(第14回)
カルマチェッカー

 前回、「自分の感情をクリーニングしましょう」ということが、この「“直感”のすすめ」で一番伝えたいことだと書いたところ、読者の人から次のようなご意見をいただきました。
 「勝仁さんの表現だと感情は悪いものだというように取れますが、感情があるから人間だと思うのです。だから、感情をクリーニングしてしまうのは違うと思います。そうではなくて、感情に支配されるのではなく、楽しむようになればいいのではないですか」。
 まったくその通りで、前回の私の表現は不十分だったと反省しています。人間は良くも悪くも感情の動物です。だから、感情を無くしてしまう必要はないし、そんなことをしようとするのはとても危険なことです。
 ただ、トラウマが原因でできた感情はそのままにしておくと、自分の人生をコントロールするようになります。サムシング・グレートからすれば、そのトラウマを克服するための課題をどんどん与えていくことになるので、課題が克服できなかったら、与えられる宿題がドンドンきついものになります。
 ドンドン重い宿題を体験していくのもひとつの人生で悪いわけではありませんが、私のコラムを読んでいただいたということは、それに気づくべきタイミングがやってきたということですから、感情にコントロールされるのではなく、その存在と原因に気づいて楽しむようになればいいということを言いたかったのです。

 そう考えると、怒りの感情にコントロールされている人にとっては、怒りを抑えたり無くしてしまう必要はまったくないことに気がついていきます。それどころか、自分の怒りを積極的に認めて、その原因というかなぜ怒りっぽくなったかという遠因をじっくり考えて楽しんでしまえばいいのです。
 舩井幸雄はプラス発想教の教祖のような存在ですが、最近、「無理なプラス発想は身体を壊すので止めたほうがいい」と言い出しました。マイナス発想が悪いわけではなく、マイナス発想しかできない時は、その状態を積極的に認めていくことが実は大切なのだと言うのです。
 これは、「祈り」や「不食の時代」等の映画監督である白鳥哲さんがご自分の脳腫瘍を克服された時にとられた手法で、まずは弱気な自分、怖いという思いを持ってしまう自分、ダメな自分を積極的に認め、そんな自分に心から謝ることから始めたというお話はとても感動的でした。
 2010年の船井幸雄オープンワールド(にんげんクラブ全国大会)の時に、「不食の時代」の上映に合わせて30分だけご講演をいただいたのですが、あまりにその話が好評で、短時間だったので予定のなかったDVDやCDの販売を急遽することにしたぐらいです。

 突然話は変わりますが、私は本日、ある出来事に対して怒りを爆発させてしまいました。
 私はかなり怒りっぽい性格です。それでも、許容量が結構あるので、そこまではまったく大丈夫なのですが、限界を超えると自分でもびっくりするぐらい突然激しく怒り出します。
 いつも自分で書いているように、すなおに怒りの感情を味わい尽くせば良かったのですが、怒りの感情が湧いてきた時は大勢の人の前だったのでついつい我慢をしてしまいました。一度我慢をしてしまったら今度は我慢を続ければ良かったのですが、身内だけで飲みに行き、話の流れが私の怒りを増幅するようになったので許容量を超えてしまったと思うのですが、突然怒り出してしまいました。
 このコラムで偉そうなことを書いているのに私が怒りを爆発させたことはとても恥ずかしいことですが、逆にその状態を積極的に認めていけば、普通なら出てこない心の奥底に隠してしまっている感情まで表に出てくるようになったことに気づきます。深いところに隠れている感情ほど、やっかいなものはありませんので、それが表面化するなら、大きな目で見ればそれはとっても良いことだと思います。
 私を怒らせてくれた原因を作ってくれた人のことをカルマチェッカーと言います。通常は配偶者である場合が多いのですが、会社の上司や部下などのケースも結構あります。配偶者でない場合は、とても苦手で何とか避けたいと思っているのにいつも関わらなければいけないようになる人はカルマチェッカーである可能性が高いので、無理をする必要はありませんが、その人の存在を積極的に評価してみればいかがでしょうか。
 とにかく、少し強引なプラス発想のような気もしますが、すべては必要必然ベストです。怒ってしまったダメな私を認め、そこまで自分を追い込んだ最近のハードスケジュールで疲れが溜まっている状態の自分に対して心から謝り、そのダメな自分をじっくりと味わいたいと思います。でも、できればとても疲れるので怒らないほうがいいと改めて感じています。
 だから、自分も含めて、私の怒りに巻き込まれた人に心から謝りたいと思っています。「ごめんなさい!」


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『未来から考える経営』
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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)、『失敗から学ぶ』(2012年7月海竜社) 、『未来から考える経営』(2012年10月 ザメディアジョン)などがある。
『未来から考える経営』表紙画像
★にんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/

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