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トップが語る、「いま、伝えたいこと」

このページでは、舩井幸雄の遺志を引き継ぐ舩井勝仁と佐野浩一が、“新舩井流”をめざし、皆様に「いま、伝えたいこと」を毎週交互に語っていきます。
毎週月曜日定期更新
2004年6月23日
ムダが多すぎる

 最近、特に感じることですが、いまの人間社会は実にムダが多い。新聞は、2日も見るヒマがないと30〜50枚もたまってしまいます。しかしそれらに目を通してみても、どれも似たりよったりの内容で、しかもほとんど必要ないことが書いてあります。いかにムダなことを発信しているかがよくわかります。テレビをつけてみてもつまらないことが多く、いまの時代は本当にどうでもいい情報が氾濫しているのだと思います。
 ムダについてや今後の経済システムなどについて1996年に発刊した拙著の、『百匹目の猿』(サンマーク出版刊)に紹介したことがあります。この本の第2章に、『文藝春秋』について書いた一節があります。ここに紹介しますのでご一読ください。

近代文明とはいったいなんだったのか
●終戦直後の雑誌が教えていること


 私の手もとに古い『文藝春秋』があります。昭和20年10月号。戦後の復刊第一号の復刻版です。定価は60銭、たった30ページの薄っぺらなものです。
 終戦直後のモノ不足、用紙不足の真っただ中で発行されたのだから無理はありません。広告ページの銀行広告などにも、「食料の増産」「最低の生活、最少の支出」などとキャッチコピーがあって、往時の困難を彷彿させます。
 しかし、その中身はたいへん濃いものです。敗戦の悲憤と戦争への反省、それから未来や復興への意志などが熱気をともなって同居しています。執筆陣は菊池寛をはじめ、武者小路実篤や大佛次郎など当時の代表的な学者や文化人13人です。
 たった十数人が薄い30ページの雑誌の中で、戦争や戦前の分析、将来の展望、新しい日本の進路などを的確に記していて、まったくムダというものがありません。これを一冊読めば、当時の日本の様子が手にとるようにわかります。つまり最少の資源で最良の雑誌をつくっているのです。資源対効果は最大です。
 この復刻版は平成7年10月号の同誌についていた特別付録なのですが、これを見て私は、言論メディアの原点が体現されているとともに、現在の経済行為の大きな落とし穴を指摘しているように思えて、非常に感じるところが大きかったものです。
 ちなみに現在の『文藝春秋』は500ページ近くあるぶ厚い雑誌で、情報量はあふれんばかりですが、世の中の本質にとどくような記事で全ページがうずまっているとはいえないようです(別に『文藝春秋』にかぎったことではありません。毎日のぶ厚い新聞もときどき「なんとムダなのだろう」と思います)。紙と情報のムダづかいの面が強いといえます。
 資源を湯水のように使いながら、われわれはたいして重要とも思えない情報をたれ流しています。それは出版界にかぎったことでなく、他の企業でも同様です。いや、経済システムそのものがそうなっています。
 「大量生産、大量消費、大量破棄」。それが近代資本主義の鉄則でした。もっと豊富に、もっと便利に、もっと快適に――人びとの欲望を過剰にあおり、たくさんのモノやカネを生産・流通・消費・廃棄してきました。永久的なスクラップ・アンド・ビルドの繰り返しです。
 その繰り返しこそが経済を拡大、発展させる資本主義の仕組みです。また、いまのルールでは経済をかぎりなく成長させないと社会も個人ももたなくなります。
 そのルールのもとでは、企業は原則として増収増益を続けなくてはなりませんし、個人の給料もふえ続けなくてはいけません。雑誌も30ページから500ページまでページ数が増加していかなくてはならなかったのです。
 そして現在、ツケがまわってきたように、環境破壊と資源枯渇の問題が人間の足もとをおびやかしはじめました。少なくとも、これまでの経済システムや科学・技術の枠組みが今後も変わらないのなら、地球規模の危機は加速をつける一方でしょうし、人類の将来もあやうくならざるをえないのです。
 これからの私たちは「厚いが中身に乏しい雑誌」より、「薄くても中身の濃い雑誌」のスタイルを必要としているのです。(転載ここまで)

                                           =以上=

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舩井 勝仁 (ふない かつひと)
株式会社船井本社 代表取締役社長
1964年大阪府生まれ。1988年(株)船井総合研究所入社。1998年同社常務取締役 同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。
2008年「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築く」という父・舩井幸雄の思いに共鳴し、(株)船井本社の社長に就任。「有意の人」の集合意識で「ミロクの世」を創る勉強会「にんげんクラブ」を中心に活動を続けている。
著書に『生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『未来から考える新しい生き方』(2011年 海竜社)、『舩井幸雄が一番伝えたかった事』(2013年きれい・ねっと)、『チェンジ・マネー』(はせくらみゆき共著 2014年 きれい・ねっと)、『いのちの革命』(柴田久美子共著 2014年 きれい・ねっと)、『SAKIGAKE 新時代の扉を開く』(佐野浩一共著 2014年 きれい・ねっと)、『聖なる約束』(赤塚高仁共著 2014年 きれい・ねっと)、『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(朝倉慶共著 2014年11月 ビジネス社)、『智徳主義【まろUP!】で《日本経済の底上げ》は可能』(竹田和平、小川雅弘共著 2015年 ヒカルランド)、『日月神示的な生き方 大調和の「ミロクの世」を創る』(中矢伸一共著 2016年 きれい・ねっと)、『聖なる約束3 黙示を観る旅』(赤塚高仁共著 2016年 きれい・ねっと)、『お金は5次元の生き物です!』(はせくらみゆき共著 2016年 ヒカルランド)がある。
佐野 浩一(さの こういち)
株式会社本物研究所 代表取締役社長
株式会社51コラボレーションズ 代表取締役会長
公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。
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