中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

メダカのがっこうには、以下のような3つの宣言があります。

1.私たちは、田んぼから瑞穂(みずほ)の国日本の自然再生をします。
2.私たちは、お米中心の一汁一菜の食事で日本人の心身を健康にし、食料自給力をつけます。
3.私たちは、命を大切にする農家と手をつなぎ、生きる環境と安全な食料に困らない日本を次世代に残せるような先祖になります。


このコラムでは、「メダカのがっこう」での活動内容や、様々な経緯で「メダカのがっこう」に参加された方々のご紹介や、健康のための大切な情報などをお届けしていきます。

2017.12.20(第39回)
ダーチャを知っていますか? 種播く土地を持つ人間は最強です。

 メダカのがっこうの理事に高草洋子さんという私の35年来の親友がいます。『びんぼう神様さま』(地湧社)の作者で、『若杉友子の野草料理教室』(ふーよよ企画)の著者でもあります。そのご主人の高草俊和さんが2015年に「ダーチャ」に日本の活路を見出し、ダーチャサポートというNPO法人を設立しました。私はここの理事になっているのですが、メダカのがっこうの活動に追われていて、あまり関わっていませんでした。
 しかし、今年、主要農産物種子法廃止が決まり、これは、すっかり土から放れ、食糧生産を人任せにしている日本人への警鐘ではないかと気が付きました。前々から、ロシアには「ダーチャ」というものがあり、ソビエト連邦が崩壊した時も、各家庭のダーチャで食糧自給が出来たため、混乱に陥ることもなく、餓死者も出なかったという話を思い出しました。
 以下、ダーチャサポートのホームページからダーチャの説明を引用します。
 『ロシアには「ダーチャ」と言う国民的ライフスタイルに関わる言葉があります。
 日本語に意訳すると「菜園付き週末別荘」ということになります。
 ロシアの約8割の人がこのダーチャを持ち、週末には必ずダーチャに出かけ、菜園の手入れをしたり、家に手をいれたりして過ごします。
 家族や知人と過ごすこの時間はロシアの人達にとても豊かな時間を与えてくれています。
 彼らは食料のほとんどをここから自給します。冬を除いた季節の週末、そして夏の長期休暇を利用して一年分の食料を生産し、保存食をつくります。ソ連崩壊の時、給与が支払われず、また超ハイパーインフレで紙幣が紙くずになってしまった時でも、ロシア人が飢えることがなかったのはまさにダーチャのおかげです。
 そこでは機械も使わない、農薬も化学肥料も使わない自然農が行なわれ、家も家具も畑も道も、その他なんでも自分たちで手造りする文化が存在します。
 まさに世の中がこれから目指すべき、地球に優しいスローライフの世界です。』

 ダーチャサポートを主宰する高草夫妻は、大阪でテニススクールと、らぽーむという自然食のお店を経営していますが、京都府園部の里山に空き家だった古民家を200万円ほどで買い、田んぼも畑も自給農法(一年中八百屋のように野菜ができるように考えられた農法)で行い、周辺の里山一帯を、大地の再生の指導者、矢野智徳さんのワークショップで整えました。
 ロシアのダーチャと違うところは、ロシアでは、国が国民全員に200坪ほどの土地を提供してくれたのですが、日本ではそれは望めないので、過疎地に点在する空き家や古民家を安く購入し、週末別荘的に通い、自給農法の農的生活を行うのが、日本的ダーチャではないかと考えています。そしてそれら点在しているダーチャをつなげ、必要な情報を提供し、自給農法や小屋づくりや様々生きるための技術をワークショップなどでサポートするのが、ダーチャサポートの活動です。

 メダカのがっこうは、命を優先するプロの農家と組んで、都会にいても自給自足生活を勧めるという、とても現実的な方法で、次世代の生きる環境と安全な食糧を守ろうと活動しています。これはとても有効で良い方法だと思います。
 しかし、種子法廃止で状況がさらに厳しくなった今、自分たちも種子を播く土地を持ちたいと思うようになりました。2本立てで行くのがいいかもしれません。誰しも種子を播くという行為をした方がいいです。良い種屋さんが駆逐されないように、良い種をどんどん買って、土という土にどんどん播きたいと思います。

 日本の気候では、週末農業だけでは、草に負けて食糧自給は難しいかもしれません。ですが、土に種子を播くということを私たちは思い出さなければなりません。国が崩壊しても国民が飢えなかったロシアの勝因は、国民の85%以上が食糧生産に使う土地を持っていたことです。都会で生計を立てている人が多い日本ですが、週に一度、ご縁のある日本の国土の一角を探して担当して、種まきと食糧生産に復帰してみましょう! ダーチャサポートがお手伝いします。もうすぐ募集が始まります。
http://dacha-support.com



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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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