今月のクローズアップ

このページでは、舩井幸雄が注目していたり、興味を持っていた物や場所などをご紹介します。

まちは"磨き、育てる"もの

〜野尻 博流まちおこしは、まちを芯から元気づけます〜

野尻 博流まちおこしは、まちを芯から元気づけます
 「人、まち、まつり」が何よりも好きな大道芸人の野尻 博(のじり ひろし)さんは、"芸"と"もてなし"で人を楽しませる達人です。
 「大道芸の経験で学んだことを、まちの活性化に生かせないか」と考えた野尻さんは、2003年に「NPO法人 全国元気まちづくり機構」を立ち上げました。そして全国各地のまちづくりのプロデュースに携わりました。そうすると野尻さんの元気とパワーと独自の手法で、多くのまちがみるみると甦っていきました。
 野尻流の"まちを元気にするコツ"はシンプルで、まさに、人間が元気で夢や希望のある人生を歩めるためのコツにも通じるように感じます。
 今回はそんな野尻さんの「まちを元気にする方法」を、実際に現在、彼がかかわっている栃木県真岡(もおか)市の、まちづくりの様子とともに紹介します。
【ステップ1】"問答会(もんどうかい)"で、あなたのまち(あなた)のよいところ(長所)を徹底的に見つけ出そう!
 野尻さんのまちづくりのための大きな特長はまず、「自分たちのまちの良いところ」について、まちづくりのために集まったメンバー全員で徹底的に話し合う「問答会」を行うことです。
 問答会とは、いわば「まちの自己分析」。参加者全員に、自分たちのまちの良さは何だったか、忘れていたものを思い出し、精一杯語り合ってもらいます。先人たちがつくりあげてきた文化や、その背景となっている歴史をひもとき、地域に根付いてきたものを再確認し、その中からオリジナリティやオンリーワンを見つけ出していくのです。そして、自分たちのまちをこれからどうしていきたいのか、夢や目標を設定していきます。
野尻博さん著書『ひと・まち・まつり―大道芸パワーで商店街が元気になる』(評言社)
野尻博さん著書『ひと・まち・まつり―大道芸パワーで商店街が元気になる』(評言社)
●真岡(もおか)のまちのオリジナリティは"もおか木綿"●
 たとえば現在、野尻さんが実際にまちづくりのアドバイスに取り組んでいる一つに、栃木県真岡市があります。
 真岡市は江戸時代、"もおか木綿"が全国的に有名でした。ところが開国にともなう海外木綿の流入により、明治以降は生産量が激減し、すっかりその存在も薄れてしまいました。
 そんな中、「いまこそ真岡のまちを甦らせよう!」と、真岡市の商工会議所が中心となり、本格的にまちの活性化事業に取り組むことになったのです。
 そこで真岡商工会議所は、そのプロデュースを、まちづくりで数々の実績のある野尻博さんにお願いすることを決定しました。
 こうして2008年4月から、野尻さんの指導による、真岡市のまちづくり事業が始まったのです。
真岡市で、メンバーによるまちづくりの話し合いの様子。
真岡市で、メンバーによるまちづくりの話し合いの様子。
 まちづくりのために集まったメンバーは約40名。真岡市の商店街で店を経営する人や、代々真岡市で商売をしている人がほとんどですが、中には、神社の宮司や踊りの先生、主婦の方などもいらっしゃいます。真岡のまちをこよなく愛する気持ちは、皆同じようです。
伝統工芸品の"もおか木綿"
伝統工芸品の"もおか木綿"
 「もおか元気まちづくり研究会」を立ち上げ、まちづくり事業のはじめに、メンバー全員が「問答会」でアイディアを出し合った結果、やはり"もおか木綿"を軸としたまちづくりを展開していくことで意見が一致しました。
 この何時間にも及ぶ「問答会」が、どのまちのまちづくりにおいても芯の役割を果たす大切なものとなるとのことです。もちろん真岡市のまちづくりにおいても、「問答会」のおかげで、メンバーの思いが徐々に表にあらわれ、夢と目標が明確になり、皆の絆も深まっていったようです。
【ステップ2】PRポイント(長所)を軸に、具体的な目標を設定する。
 問答会で、まちづくりのための中心軸や大まかな枠組みが描けてくると、次に具体的な目標を立てていきます。「どんなまちにしたいのか」「何人の人に訪れてほしいのか」「経済効果をどの程度見込むのか」など、まちを活性化していくための具体的な目標を決めます。 
 真岡市の場合は、
  ・ "木綿"でオンリーワンを目指す。
  ・ 経済効果50億円。
  ・ 交流人口500万人。

 野尻さんによると、まちづくりには、まずメンバーの人たちが、自発的に「やる気」になることが欠かせないのだそうです。人がやる気になるためには、まずはやる気の出るような前向きな言葉を発するようにしていくことが大切だそうです。まちの良い面に意識を集中させ、自分たちが話し合って、自分たちのまちのオリジナリティを掘り起こし、自分たちで夢や目標を決めることで、しだいにメンバーたちの意識が高まり、本気になっていくそうです。上からの押し付けなどで、無理矢理やらされていたのでは、決して人は本気にもやる気にもなれないのだ、と野尻さんは強調します。
真岡市まちづくりメンバーの前で講習する野尻さん。
真岡市まちづくりメンバーの前で講習する野尻さん。
 誰の心にも、自分たちのまちを愛する気持ちは眠っているのだそうです。その"心の灯り"を呼び覚まし、メンバー全員の心の灯りが集まり、熱く大きな炎になっていくと、まちの人にもその熱さが伝わり、まち全体の活性化につながっていくのだと彼は言います。

《野尻博さん・元気創造への心のメッセージ》

 「おいらのまちが日本一と・・・
 すごい建物つくってみたが、誰も喜んでくれないみたい・・・
野尻博さん 風土を生かそう!自然を生かそう!いいものいっぱいあるじゃないか!
 掘り出そう、磨きをかけよう、
 あなたのまちの一番性と名物性・・・
 自慢の世界がすぐそこに・・・」
【ステップ3】設定した夢や目標を達成するための具体的なプランを立て、取り決めたイベントなどは実施していく。
 具体的な夢や目標が設定されると、それが実現できるよう、人々を惹きつけ、感動してもらえるためのストーリーづくりをしていきます。具体的なプランを出し合い、話し合いを重ねていくことで、ブラッシュアップしていくのです。さらに取り決めた催事やイベントは確実に実施していきます。
 真岡市の場合も、メンバー約40名が、1年以内で40回以上も会合を重ねたそうです。
 毎回だいたい夕方6時くらいから始まる会合はいつも白熱し、気がつけば夜の12時を過ぎていた…ということもよくあったようです。
 その話し合いを重ねた末、

・ 木綿の原料になる綿(わた)を中心とした日本一の綿畑公園をつくる。
・ すでに真岡市に創設されている「木綿会館」を充実させ、口コミで観光に来てもらえるように工夫していく。
・ 四季を通じた祭りやイベントを充実させる(イベントについての具体案)。
・ 客足の減った飲み屋街を「門前横丁」や「織物横丁」に変身させる。 
・ もおかの名物料理をつくる(米粉を使った"もんぜん焼き"など)。  etc.
 

 などの案が出て、皆納得し、まちを盛り上げていくための方向が決まってきました。
真岡の「四季のイベント」「文化・歴史」「食・観光・交通」などの各パートにメンバーを分け、それぞれのグループで出し合ってまとめた案をみんなの前で発表しています。
真岡の「四季のイベント」「文化・歴史」「食・観光・交通」などの各パートにメンバーを分け、それぞれのグループで出し合ってまとめた案をみんなの前で発表しています。
発表した内容に対して、野尻さんがアドバイスをしています。
発表した内容に対して、野尻さんがアドバイスをしています。
●2008年10月に「もおか木綿ふれあい祭り」を開催。市内外から5万人が集い、大成功●
 野尻さんが真岡のまちづくり事業に最初に携わった昨年4月から半年後の2008年10月に、真岡商工会議所は、第1回「もおか木綿ふれあい祭り」を開催しました。真岡市のまちづくりメンバーたちの企画・立案で実現した、初めてのこのイベントに、市内外からなんと5万人もの人々が集まり、大成功をおさめました。各種新聞でも大きく取り上げられました。この成功体験が、まちづくり事業に関わるメンバーたちの大きな自信につながったのは間違いないようです。
「もおか木綿ふれあい祭り」について紹介した各種新聞記事。
「もおか木綿ふれあい祭り」について紹介した各種新聞記事。

《野尻博さん・元気創造への心のメッセージ》

野尻博さん「人を集めることから来てもらえることへ・・・
物を売ることから買ってもらえることへ・・・
マニュアル人間脱皮して、納得し、満足するまで伝えよう
心を持って情熱もって伝えよう・・・
輝く世界がすぐそこに・・・」
【ステップ4】まちづくりのための夢・目標や、それを達成するための具体的なプランを大勢の前で発表するイベントを開催する。
 真岡市メンバーの次の目標は、まちづくりのために試行錯誤を重ね、磨き上げてきたプランを大勢の真岡市民の前で発表するイベントを開催することでした。 
 そして今年の3月19日に、そのイベント『真岡元気まちづくりフォーラム』が野尻さんの指導のもと、真岡市民会館にて開催されました。会場には、真岡市民の方々が大勢集まりました。
真岡のまちづくりのビジョン
真岡のまちづくりのビジョン
 イベントは野尻さんのアドバイスがあるものの、実行はほとんどメンバーたちによるものでした。熱い想いと手づくり感のある、あたたかい雰囲気の中、行われました。
『真岡元気まちづくりフォーラム』の様子〜
 メンバー各々の熱い想いをぶつけたスピーチや、まちづくりのための具体案を映像とともにプレゼンする場では、参加者の方は、特に熱心に聞き入っていました。
メンバーたちのまちを愛する想いが伝わり、参加された方々も自分たちの真岡を想う気持ちを呼び覚まされはじめたようにも感じられました。
総合司会をつとめた真岡市民の吉野美砂江さん。
総合司会をつとめた真岡市民の吉野美砂江さん。
オープニングには、迫力ある和太鼓演奏がありました。
オープニングには、迫力ある和太鼓演奏がありました。
まちづくりメンバー全員が、一言ずつ想いを発表します。
まちづくりメンバー全員が、一言ずつ想いを発表します。
「四季のイベント」「文化・歴史」「食・観光・交通」などの各パートごとに、活性化のためにまとめた案を、映像とともに発表しました。皆、熱心に聞き入っていました。
「四季のイベント」「文化・歴史」「食・観光・交通」などの各パートごとに、活性化のためにまとめた案を、映像とともに発表しました。皆、熱心に聞き入っていました。
会場で発表を聞く市民の皆さん。
会場で発表を聞く市民の皆さん。
真岡の名物料理にしようと計画している創作料理「もんぜん焼き」の試食コーナーもありました。
真岡の名物料理にしようと計画している創作料理「もんぜん焼き」の試食コーナーもありました。
メンバーによる発表がひと通り終わると、野尻さん(右端)がステージに上がり、お客さんからの質問を募りました。
メンバーによる発表がひと通り終わると、野尻さん(右端)がステージに上がり、お客さんからの質問を募りました。
まちづくりの発表の後は、野尻さんによる講演がありました。
まちづくりの発表の後は、野尻さんによる講演がありました。
講演の後は、野尻さんが一人で約10個もの楽器を演奏し、歌うワンマンショーで、会場は盛り上りました。
講演の後は、野尻さんが一人で約10個もの楽器を演奏し、歌うワンマンショーで、会場は盛り上りました。

【もおか元気まちづくり研究会 会長・菊島達雄さんからのコメント】

「昔、私たちの小さかった頃、真岡のまちはとっても活気がありました。商店街もいつもにぎわっていたのです。ところが最近では中心街が寂れています。このまちづくりのために集まったメンバーは40〜50代が中心です。彼らの心の中には、かつてのにぎやかな真岡のまちがあるのです。そして心のどこかで、『かつての真岡のまちをもう一度!』という想いがずっとあったと思うのです。その想いが集まり、いま、盛り上がっているのです。江戸時代には隆盛を極めた真岡の自慢"もおか木綿"を中心に、このまちづくり事業を成功させ、真岡のまちに日本全国、そして世界中から人が集まるようにしたいと思います。『真岡に行ったら楽しかった。また行きたい』と言ってもらえるようなまちづくりをしていきたいと思っています。」

メンバー会長の菊島達雄さん
もおか元気まちづくり研究会会長の菊島達雄さん
野尻さんの「まちづくり」は、人の"心"を最も大切に考えたもの
 野尻さんは、「芸もまちづくりも物マネでは通用しない。本物の活性化はオンリーワンから生まれる」との信念のもと、人の"心"に重点を置いたまちづくりを提唱しています。
 そして野尻さんの編み出した「元気なまちづくりへの10ヵ条」には以下のようなものがあります。
 真岡市のまちづくり事業もまだまだこれから発展していくでしょう。これからの展開が楽しみです。
■元気なまちづくりへの10ヵ条
@ オリジナリティがあるか?
A 存在感があるか?
B 話題性があるか?
C 楽しさや感動があるか?
D 目標設定がされているか?
E コミュニケーション・団結力があるか?
F 心の豊かさ(もてなし)があるか?
G ポピュラリティがあるか?
H ピーアールがされているか?
I 経済効果があるか?

【舩井幸雄からのコメント】

 私はマーケティングの専門家だが、野尻さんの「まちづくりへの10ヵ条」は見事にマーケティングのポイントを全部つかんでいます。
 野尻さんは私の永年の親友です。かつてアメリカのクリントン元大統領から世界一の大道芸人と言われた人でもあります。
 ぜひ彼の明るさと知恵を御活用ください。
NPO・全国元気まちづくり機構 TEL:076−495−9765
有限会社 作芸人磨心事務所http://www.daidougei.jp/entertainment.html
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