“本物主義”時代の幸せな生き方
このページは、(株)本物研究所と(株)船井メディア 社長の
佐野浩一の義理の父でもある舩井幸雄は、1980年代のバブルの真っただ中の頃からすでに、「競争主体で矛盾のありすぎる資本主義はもうもたない」、そして「資本主義にとってかわるのは『本物主義』ではないか」と考えており、2003年に(株)本物研究所をつくりました。
その(株)本物研究所の設立当初から社長として、佐野は常に、“本物”や、人々の“本当の幸せ”について真剣に考えてきました。
そんな佐野が、いよいよ間近に迫ってきたと思われる「本物主義」時代に向け、私たちはどう生きていけばいいのか、また「幸せに生きる」とはどういうことだろう? ということを先駆けて模索し、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。
最近、全社をあげて「断捨離」を行っています。捨てることが苦手で、すぐにモノをため込んでしまうクセがある私にとっては、なかなかたいへんな作業です。
一つ一つに思い出があって、それらを思い出しながら、清水の舞台から飛び降りる思いで捨てるのですが、続けているうちに悲しくなってしまうこともあります。
そもそも、モノがあるから、捨てなければいけない……。
つまるところ、こういうことなんです。
だから、できるだけ持とうとしない。
これが、最良の選択なんでしょうね。
必要なモノだけを持っていれば、捨てないでいられます。
ところが、自分や自分の周りから視野を広げて見渡してみると、まさに世の中はゴミの山だという事実と向き合う必要が出てきます。
ゴミ処理は深刻な問題です。
日本のゴミ焼却場数はダントツで世界一。毎日一人1キログラムのゴミを出しており、年間で一家庭から1〜2トンのゴミが出ます。その大半が焼却処分されています。
ちなみに、ごみ焼却量はヨーロッパの環境先進国の10倍以上、ダイオキシン排出量も世界一。恥ずかしい世界一です。
ゴミは燃やすと量は減りますが、根本的な解決にはなりません。日本のゴミ処理事情。どこか間違っているような……。
ところで、4Rってご存知でしょうか?
これはヨーロッパのゴミ処理の原則で、この考え方でゴミを大幅削減することに成功しています。まずは、Refuse(やめる)とReduce(減らす)。ゴミは企業責任であり、すべての生産物を最終処分しなければなりません。そのため、企業はゴミになるものは作らず、売らなくなります。一方、家庭ゴミは市民責任で、ゴミの量に応じて処理代を払わなければなりません。そのため、市民がゴミになるものを持ち帰らず、買わなくなります。その結果、野菜や果物や卵などは、スーパーでもバラ売りがあたりまえ。買い物袋を持って買い物に行くのもあたりまえです。日本でも、コンビニやスーパーなどでレジ袋を使わないことが推奨されるようになってはきましたが、まだまだだと思います。
次は、Reuse(再使用)。たとえば、ペットボトルは使い捨てでなく、何度も再使用するのが原則。店で回収をして、メーカーが洗浄し中身を詰めて販売します。容器をお店に持って行けば、中身だけ量り売りしてくれるしくみもあるようです。
これら3つのRでゴミを減らすことが、まず大前提。その後にRecycle(リサイクル)となります。
残念ながら、日本では大量生産・大量消費・大量廃棄・リサイクルが現実。これではゴミは減りません。リサイクルはもちろんよいことですが、そのために新たな工場やエネルギーが必要となり、決して地球にやさしい方法ではないのです。再生品をつくるよりは、再使用。そもそも、リサイクルすべきゴミ自体を減らすことを考えなくてはならないのです……。
こうしたいまの日本の現状を知り、まずできることからやってみたいものですね。来るべき時代は、もっとシンプルな生活が求められるようになってきます。地球資源は有限で、明らかに自然が悲鳴をあげている現状からすると、私たちは、変わらなくてはいけません。
紙袋や本のカバーなど過剰な包装は断る。コンビニなどで、レジ袋を断る。
使い捨ての物や食品トレイ、パックなどを避ける(やむなく手にしても、生協さんではリサイクルしてくれます)。
再生品や繰り返し使えるものを選んで買う。
割り箸でなく「マイお箸」を使う。
コピーやメモ用紙は裏紙にする……など。
とにかく、企業は“捨てるもの”を作らない。消費者は、“捨てるもの”を買わない。手にしない。再使用を励行する。
こういう選択をした方が、より多くの人が幸せになるからです。
とはいえ、なかなか難しいのも現実……。
しかし、歴史をひも解いてみると、ちょっとした意識や行動の変化から大きな変革が生まれてきたことも事実です。
みんなでゴミ削減!!
そうしたら、捨てなくてよくなります。“捨てない”という幸せな選択ができるように、まずは小さなことから取り組んでいく……。
“本物主義”の時代は、そういう時代だと思うのです。
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1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。
2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。
講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。