“本物主義”時代の幸せな生き方

このページは、(株)本物研究所と(株)船井メディア 社長の佐野浩一によるコラムページです。
佐野浩一の義理の父でもある舩井幸雄は、1980年代のバブルの真っただ中の頃からすでに、「競争主体で矛盾のありすぎる資本主義はもうもたない」、そして「資本主義にとってかわるのは『本物主義』ではないか」と考えており、2003年に(株)本物研究所をつくりました。
その(株)本物研究所の設立当初から社長として、佐野は常に、“本物”や、人々の“本当の幸せ”について真剣に考えてきました。
そんな佐野が、いよいよ間近に迫ってきたと思われる「本物主義」時代に向け、私たちはどう生きていけばいいのか、また「幸せに生きる」とはどういうことだろう? ということを先駆けて模索し、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。

2017.01.01(第35回)
温故知新

 新年、あけましておめでとうございます。  本年も、なにとぞよろしくお付き合いのほど、お願いいたします。

 「温故知新」。
 福沢諭吉の「論語」にある、とてもよく知られている名言の一つです。
 辞書によれば、「前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し、自分のものとすること」。
 これから新しい時代を迎えようとする私たちですが、まさにいま「故きを温ねて、新らしきを知る」ことの大事さを痛感します。
 なぜなら、わかっているつもり、知っているつもりでも、できていないこと、気づいていないことばかりだと、つくづく感じるからです。

 今回は、かの森信三先生が残された言葉を振り返りながら、人はどう生きたらよいのかをみなさんと一緒に考えてみたいと思います。
 森信三先生は、日本の哲学者、教育者。愛知県のご出身です。京都帝国大学哲学科卒業後、同大学院で学びつつ天王寺師範学校(のちの大阪教育大学)で講師となられます。その後満州建国大学に赴任。太平洋戦争後帰国され、神戸大学教育学部教授、神戸海星女子学院大学教授などをお務めになりました。
 森信三先生は、自銘のことばにしたがい、「学者にあらず、宗教家にあらず、はたまた教育者にあらず、ただ宿縁に導かれて国民教育者の友としてこの世の生を終えむ」というように、全国津々浦々、一万回以上にわたって講演行脚に明け暮れる人生を過ごされました。
 教育における「しつけの三原則」「学校職場再建の三大原理」、主体的人間になるための「立腰教育」などを広めて歩かれ、先生の教えはいまでも学校や企業での研修教育に広く採用されています。
 ちなみに、「しつけの三原則」とは、以下のとおりです。
(一)朝のあいさつをする子に。
 それには先ず親の方からさそい水を出す。
(二)「ハイ」とはっきり返事のできる子に。
 それには母親が、主人に呼ばれたら必ず「ハイ」と返事をすること。
(三)席を立ったら必ずイスを入れ、
 ハキモノを脱いだら必ずそろえる子に。
 そういえば、なかなか挨拶がうまくできでいない……。返事もまたしかり。はきものもきちんと揃えられていない……。
 ふと振り返ると、いろんなできていないことに気づきます。
 いま、私が経営する株式会社本物研究所でも、あらためて朝の挨拶、返事、整理・整頓に取り組んでいます。
 「精神論だ!」と言うなかれ!
 社員たちに、毎日言い聞かせています。
 精神論こそ人を育て、人の軸をつくる。私はそう考えています。
 その延長線上に仕事があり、仕事における様々なスキルが育つわけです。
 さて、ほかにも、森信三先生が残された言葉は山ほどあって、今回はそのなかで、私がいくつかピックアップしたものをお披露目します。
 ご存じの言葉もあるかもしれませんね。

 人間は一生のうち
 逢うべき人には必ず逢える。
 しかも一瞬早過ぎず、
 一瞬遅すぎない時に。

 一生を真に
 充実して生きる道は
 結局今日という一日を
 真に充実して生きる
 外(ほか)ないでしょう。

 自己に与えられた条件を
 ギリギリまで生かすことが、人生の生き方の
 最大最深の秘訣である。

 人間は
 徹底しなければ駄目です。
 もし徹底することが
 できなければ、
 普通の人間です。

 結局最後は、
 世のため、人のためという
 所がなくては、
 真の意味で志とは言いがたい。

 あらためて次の時代を生きようとする私たちに、「本当に大事なことは何も変わらない」ことを、懇々と教えてくださっているような気がします。

感謝



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Profile:佐野 浩一(さの こういち)
佐野 浩一(さの こういち)

1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。

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