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みんなでひとつ命を生きていく〜宮ぷーこころの架橋プロジェクトから〜

このページは、特別支援学校教諭で、作家でもある「かっこちゃん」こと山元加津子さんによるコラムページです。
かっこちゃんは障害を持った子どもたちと、かけがえのない一人の友達として触れ合い続けています。その様子は『1/4の奇跡』という映画にもなりました。このコラムでは、かっこちゃんの同僚で、2009年2月に突然脳幹出血で倒れ、奇跡的に命をつないだ宮田俊也さん(通称・宮ぷー)との触れ合いの様子を中心にお届けします。

2011.10.20(第11回)
宇宙(そら)の約束

 すっかり寒くなってきました。年中素足にソックス、すとんとしたワンピースですごしている私ですが、薄手ではありますが、カーディガンを着るようになりました。風邪をひいておられる方も少しおられるようです。どうぞみなさん季節の変わり目なので、お気をつけてくださいね。

 秋になったら、キンモクセイが香り、コスモスが揺れる……当たり前のことだけど、でも、それはなんという不思議なことでしょう。小さい頃から私はいつも、そんな自然の不思議に心を奪われてきました。なぜ、モンシロチョウは、キャベツや菜の花に決まって卵を産み、アゲハ蝶は、みかんや山椒の木に卵を産むのか、みんななぜ、自分の生むべき場所を知っているのだろう、象やキリンやシマウマやパンダやたくさんの動物が毎日ウンチをするのに、地球上ウンチだらけにならないのだろう……、私はいつもなぜ自然やすべてのことが、こんなにもうまく行っているのかが不思議でたまらなくて、いつもそのことばかり考えてました。そしていつの頃からか、それは、神様か、仏様か、あるいは、もっと大きな宇宙の力があって、全部うまくいくように作ったから、うまく行くのは当たり前なんだと思うようになりました。その宇宙の法則を、私は小さいときから「宇宙の約束」と読んでいました。

 ところで、般若心経(はんにゃしんきょう)は、仏陀という人が、大自然を見て、それで宇宙がどのような成り立ちやルールでできているかを表したものだそうですね。仏陀は、私たち人間や、すべてのことが、その成り立ちの中にあるということを教えてくれた人なのだとのこと。
 それを聞いてすごくうれしくなりました。科学も哲学も宗教も、子どもたちや自然が教えてくれていることも、きっと本当のことだから同じなのかなと思ったからです。
 般若心経を、そんなことを思いながら、自分勝手に訳してみました。

宇宙(そら)の約束

自分の身体のその奥に
確かに確かに座っている
大きな宇宙(そら)の約束が
いつもいつもささやいている

いつかいい日の明日のために、いつもいつもささやいている

忘れないでね
大切なのは
心の目と心の耳をすますこと、そして自分を信じること

むかしむかしのことでした
心の目と心の耳をすましたある人が
宇宙(そら)の約束とつながって
本当のことに気がついた
すべてのものは
どれもみんな
その約束からできている

約束は
目にも見えず
重さもなくて
あるのかないのかわからないけど
でも
宇宙の何もかもが
この約束からできている

「いいことに気がついちゃった」と
その人は
苦しまなくてもいいんだなあ、悩まなくてもいいんだなあと
とても嬉しくなりました

宇宙に散らばっている
たくさんのつぶつぶは
約束のもとにあらわれて
海を作り
山を作り
花を作り
人を作る

約束は目にも見えず重さも持っていないけど
風をそよがせ
雨を降らせ
ときには星を輝かせる

誰かと誰かを出会わせて
誰かと何かを出会わせて
涙や笑顔を作り出す

私とあなた
あなたとお花
お花と
石ころ
みんな同じ
同じものでできている
違うのは
だれもが持ってる約束の
私が私である場所(とこ)や花が花である場所(とこ)に
光があたっただけのこと
スイッチが入っただけのこと

あなたは
私だったかもしれないし
私はもしかしたら
庭に咲くたんぽぽや
降る雪だったかもしれないね

約束は私を作り
私の中に宇宙(そら)の約束が座っている
すべてのものが
約束の中にあり
約束は
すべてのものの中にある

でもね
忘れちゃいけないの
約束には無駄がなく
必要なものだけを
いつもちゃんと作っている

花がそこに咲くことは
それが大切だという証
私がここにあることは
それが必要だという証

宇宙(そら)の約束とつながって
過去と今
今と未来
すべてのことを
見渡すことができたとき
きっときっとわかること

すべてのことは
いつもいつも
いつかいい日のためにある

うれしいことも
悲しいことも
きれいなことも
汚れたことも
増えることも
減ることも
その約束の現れだけど
現れているすべてのことがいつかいい日のためにある

だから思うの
生きていると
いろんなことが
あるけれど

楽しいことも苦しいこと
悲しいことも嬉しいこと
雨や 雪や 月の光が
空から降ってくるように
手をひろげて受けとめていけばいいんだね

怖がらなくてもいいんだよ、悲しまなくてもいいんだよ
だってすべてが大丈夫
すべてがみんな大丈夫

揺れる、歌う、踊る、祈る……
跳ねる、描く、回る、思う……
約束とつながっていく方法はいつも私の中にある
揺れて踊って、飛んで思って心の目と心の耳が開いてく
そして本当のことを知る

さあ明日へ歩きだそう
大切なのは
心の目と心の耳をすますこと
そして自分を信じること

花が咲くように
雪が舞うように
月が照るように
あなたといたい

鳥が飛ぶように
風が吹くように
海が歌うように
あなたといたい

広い宇宙の中で
長い時間の中で
あなたと出会えたこと
きっときっと宝物

星があるように
山があるように
空があるように
あなたといたい

  (般若心経 山元加津子訳『宇宙の約束』三五館刊)


 私たちはきっと、いつもだいじょうぶだし、いつも幸せなんだと思います。だって、宇宙がいつも、私たちを愛してくれているからとそう思うのです。
 脳幹出血で倒れた宮ぷーも倒れてから2年7ヶ月がすぎました。毎日リハビリをがんばっていて、今月に入って、車いすから垂れていた右手が、自分で膝の上にのせられるようになりました。そんないろんなことが、本当にうれしいです。

 11月15日に、サンマーク出版より、『手をつなげば、あたたかい。〜宇宙がくれた優しい力〜』が発売となります。
 本書は、私がこれまで考えてきた「宇宙の約束」についての一番大事なことについて、心を込めて書きました。
 サンマーク出版の「サキヨミ」というサービスで、発売に先駆け、一章分を無料でダウンロードできます。

【サンマーク出版 「サキ読み」サービス】
http://www.sunmark.co.jp/01/bookview/
(メールアドレスとお名前の登録が必要です)

 また、11月3日(祝・木)にサンマーク出版主催の「生命の輝き発見セミナー」で、講師としてお話をします。
 この会場で『手をつなげば、あたたかい。〜宇宙がくれた優しい力〜』を先行販売いたします。

 「生命の輝き発見セミナー」は、サンマーク出版がプロデュースする著者と読者が感動を分かち合うことができるセミナーです。
 今年のテーマは「いま、日本にできること」。分子生物学者で、大ベストセラー『生命の暗号』(サンマーク出版)の著者、村上和雄博士も講師としてご出演され、二人で対談させていただくプログラムもあります。

 私たちは日本の中の一人であり、そして宇宙の中の一人。
 2011年は震災をはじめ、大きな悲しみが日本を襲いましたが、
 みんなで手をつなぎながら、一つの命を支え合って生きていきたい、
 そのためにできることはたくさんある。
 そういうことをお話ししたいと思っています。

 「生命の輝き発見セミナー」の詳細とお申込はこちらをご覧ください。
 会場でみなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

【サンマーク出版 11月3日(木・文化の日) 生命の輝き発見セミナー】
https://www.sunmark.co.jp/seminar/20111103/


【お知らせ】
・「宮ぷーこころの架橋ぷろじぇくと」(宮ぷー日記のメルマガです)
(こちらでメルマガ登録=プロジェクト参加できます)

http://www005.upp.so-net.ne.jp/kakko/miyapupuro/kokorokakehasi.html
携帯からは空メールを送れば登録できます。a0001012961@mobile.mag2.com

・メルマガの生い立ちをこちらのページに書いていますので、ご参照ください。
http://ohanashi-daisuki.com/info/story.html

手をつなげば、あたたかい。
著書『手をつなげば、あたたかい。』

・メルマガ「宮ぷーこころの架橋ぷろじぇくと」が本になりました。
『ありがとうの花』(三五館刊 山元加津子著 1,155円(税込))



★ 山元加津子と仲間たちとのおかしな毎日を綴る
いちじくりんHP:http://itijikurin.blog65.fc2.com/


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Profile:山元 加津子(やまもと かつこ 愛称:かっこちゃん) 

宮ぷー(右)と一緒に。

1957年 金沢市生まれ。エッセイスト。愛称かっこちゃん。石川県特別支援学校教諭。障害を持った子どもたちと、教師と生徒という関係ではなく、かけがえのない一人の友達としてふれあいを続けている。分け隔てなく、ありのままに受け入れる姿勢は、子どもたちの個性や長所を素晴らしく引き出している。そんな子どもたちの素敵さを多くの人に知ってもらおうと、教師をしながら国内外での講演・著作活動など多方面に活躍中。教師、主婦、作家、母親という4役を自然体でこなし、まわりの人に優しく慈しみをもって接する姿は、多くの人の感動を読んでいる。著書に『本当のことだから』『魔女・モナの物語』(両方とも三五館)、『きいちゃん』(アリス館)、『心の痛みを受けとめること』(PHPエディターズグループ)、『満月をきれいと僕は言えるぞ』(宮田俊也・山元加津子共著 三五館)などがある。2011年7月に新刊『ありがとうの花』(三五館)を発売。

宮ぷーこころの架橋プロジェクト メルマガ登録:  http://www.mag2.com/m/0001012961.html
同プロジェクトから生まれたHP:http://ohanashi-daisuki.com/index.html
山元加津子さんHP「たんぽぽの仲間たち」:http://www005.upp.so-net.ne.jp/kakko/

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