img

みんなでひとつ命を生きていく〜宮ぷーこころの架橋プロジェクトから〜

このページは、特別支援学校教諭で、作家でもある「かっこちゃん」こと山元加津子さんによるコラムページです。
かっこちゃんは障害を持った子どもたちと、かけがえのない一人の友達として触れ合い続けています。その様子は『1/4の奇跡』という映画にもなりました。このコラムでは、かっこちゃんの同僚で、2009年2月に突然脳幹出血で倒れ、奇跡的に命をつないだ宮田俊也さん(通称・宮ぷー)との触れ合いの様子を中心にお届けします。

2014.07.20(第44回)
宮ぷーが退院しました。

 私の友人宮ぷーは、5年半前に、脳幹出血で倒れました。広範囲出血であったために、脳幹の殆どが、機能を失い、最初は、瞳孔が開きっぱなしで、口から舌が出ていて、息をしていないで、人工呼吸器をつけていました。内臓もほとんどどこも動いていなくて、下血と吐血とそして、皮膚からも血が出るような状態でした。そんな状態でしたので、宮ぷーは、即死でもおかしくなかった。

 そのあとは、三時間の命と言われました。そして、もし、生きることができたとしても、一生植物状態で、一生四肢麻痺ですというお話が病院からありました。万に一つも意識が戻ることはないでしょうというお話もありました。
 大きな常識の中では、これほど大きな脳幹出血の人が回復したり、思いを伝えられるようになるということは、これまでは統計的にはなかったのだと思います。けれど、私が出会った子どもたちはいつも、脳を損傷しても、回復する方法があるし、どんなに重い障がいがあっても、みんな深い思いをもっているのだと教えてくれました。
 その回復の方法は、足の裏をしっかりと床につけて、背中をあけて、座るということや揺らすこと、歌を聴くことなど、脳幹を活発にさせること。
 そして、気持ちがあるんだということを、心から信じて話しかけ続け、一緒に思いをつたえる方法を探し続けることでした。

 そして、うれしいことに宮ぷーは、今は思いを伝えることができ、車椅子の練習や立つ練習、そして、後ろから支えられながらも歩く練習をしています。
 宮ぷーはずっと家に帰りたい、退院してひとりぐらしがしたいと言っていました。そして、6月30日。ついに、その退院の日が来たのです。

 宮ぷーの退院の日が来るためには、どれほどたくさんのみなさんの温かいお気持ちに支えていただいて、何度も祈っていただいて、この日を迎えることができただろうと思います。夢がかなうんだなあと、本当にうれしかったです。
 そして、回復するのだということ、思いを伝え合う方法があきらめなければ見つかるんだということ、その他にも介護法なども、伝えようと、白雪姫プロジェクトを始めました。私は退院の前日の夜、なかなか眠ることができませんでした。それは、宮ぷーが退院ということももちろんすごくあります。でも、もうひとつ心の中をいっぱいにしたことがありました。

 今、毎日、白雪姫プロジェクトなどを通してお友だちになった方とメールをいっぱいしあって、今日は、こんなふうな練習をして、指を動かしてみたらどうだろう、今日はこんな口のケアをしてみたらどうだろうとメールをしあって、そして、うれしいことにたくさんの方が、ご家族とご本人の頑張りでいろいろなことができるようになっています。すごくうれしいことだけど、やっぱり、本当に大きな壁が幾度も立ちはだかって、ご家族もご本人にもとても悲しい思いをさせてしまうなあと思うのです。
 私のお友だちでレッツチャットを完全に使えると感じたところでも、やはり同じ壁があります。

 みなさんが同じように、耳にする言葉は「医者でも、療法士でも、大学の教員でもない素人の言うことに惑わされて」「ネットで知り合った怪しい情報を信じるのですか?」ということ。そして、意識がないとか、レッツチャットはつけないとか、病院の方針に従わないのなら……というようなこと。
 私も30年前からずっとそうだったなあとそのことを何度も思って、つい思い出してしまうのです。そのあいだ、やはり、あなたは、医療従事者でも大学の先生でも何でもないのに……。教員の仕事ではないでしょう。あなたに何がわかりますか? というようなことはいっぱいあったけど、私はついその言葉に負けてしまって、ちゃんと伝えることができずにいたなあと思います。

 きっと私と同じような経験をされた方がたくさんおられて、そして、今、その方法などが広まっていないのかもしれません。私もいくじがなかった。でも、今はそのことをもう繰り返したくないのです。
 みんなおつらい思いをさせてしまうけれど、どうぞがんばってと言いたいです。そして、一番その人の思いをわかるのも家族や身近な人だし、そして、守れるのもご家族です。「あせらないで」「病院に任せておけばいい」「しかたがない」ということもよく耳にされると思うのです。
 でもわたしは、あせってもいい、一刻も早く、思いを伝え合いたいという強い思いが、ことを動かしていくと思っています。そして、病院に任せておくということが、いつか病院を責めることにつながってしまう。

 自分も病院も、一緒に大切な一人の人の回復を願っていきたいのだという姿勢が、きっといい未来へつながっていく。
 そして、私の一番嫌だと思う言葉が「しかたがない」だなあと思うのです。
 「寝たきりだからしかたがない」「みんなこうなっていく」というようなことは絶対になくて、何か起きたら「ではどうしたらいいのか?」「どうしたら、そのことが解決できるか」を考えて行くことがみんなの新しい道を作っていくと信じています。
 ご家族の悲しい思いを思うと、私もやっぱり自分のときのことを思い出して悲しくなるし、もう大好きなその方の悲しみは私の悲しみでもあります。でも、だいじょうぶと言いたいのです。諦めないで、それでも、病院と話を続けたり、自分のできることは私は隠れてでもしてきました。それがいいことかわからないけれど、それしかできないこともあります。時間がないときもある。それはもちろん場合によるでしょう。でも、尖足(せんそく)にしてしまったり、目のカバーが遅れてしまうことは、一生の問題ですものね。そして思いを伝える方法もそうです。私は、医療関係者でも、大学の先生でもないけれど、でも、私は、おごった考えかも知れないけれど、誰よりも思いを伝えるということ、回復をするにはどうしたらいいかということを、ずっとずっと真剣に考えてきました。そして、たくさんの方が回復して思いも伝えられるようになったと自負しています。だから、私、そんなときには「私は絶対にあきらめないし、応援をし続けます」と言います。でもそのときに、私が考えなくちゃいけないことは、これは誰が悪いとか誰のせいとかいう風に思わないことだと思います。
 もしいけない人がいるとしたら、それは、いつもいくじがなく、しっかりと伝えることができていなかった私なのだと。だから、新しい未来に向かって進むために、伝えたり、そして、向きあったりしていく必要があるのだということ。
 退院を前に、今、そんなことを思いました。あきらめないで、しかたがないと思わないことが、今につながったんだと私は信じたいです。

 宮ぷーは退院以来、初めてのことにいっぱい挑戦しています。デイケアに行くこともそうです。毎日デイケアでお世話になって、帰ってきて、私が出迎え、宮ぷーを応援してくださるチーム宮ぷーのどなたかが代わる代わるリハビリに来てくれます。
 夜は私が帰ったあと、9時半に訪問看護師さんが来てくださって、そのあと、朝8時までは一人で過ごすことになっています。今はまだ、妹さんが同じ家の中に泊まって、違う部屋で過ごしてくれています。でもそれも、もうすぐおしまいです。一人で眠ることになっています。
 それから、私が講演会でいない土日と次の日の月曜日はショートステイを利用します。私が日曜日に、宮ぷーを迎えることができないので、三日間ショートステイということになりました。初めての人と初めての関係を持ちながら、過ごしている宮ぷー。本当にすごいです。きっといっぱいの可能性をこれからも見せてくれると思うのです。
 白雪姫プロジェクトはどうしても知っていただきたいです。

 電子書籍で、『本当のことの扉』という本を出しました。http://goo.gl/VJt18J
『本当のことの扉』の本は、下のような本です。

内容紹介
小さいときから「どうして?」「どうして?」と自然や宇宙の不思議をトコトン考え続けたかっこちゃんは、大人になっても、考え続けます。
古今東西、人はなぜ祈るのか? 人の想いとはいったいどこから来るものなのか? 動物や植物や人やすべてのものが、これほどにうまく調和している理由は何か? 私たちが持つ湧き上がるような想いには、どんな意味があるのか?
障がいを持つ子どもたちとの温かいエピソードも踏まえながら、宗教、哲学、脳科学、人間学……あらゆる学問にわたる大問題を、これ以上ないほど、易しいことばで、かっこちゃんは伝えます。
そして、得られた答えはやはり、宇宙にあるすべてのものに、つながる宇宙の秘密だったのです……。

<出版社より>
言語や病や障がいを超えて、人は想いを伝えることができる力がある。そしてそれは、潜在的なところから湧き上がる想いと、自分自身とを繋げる力でもある。なぜ人や虫や動物は、誰にも教えられないのに知っているのか。なぜ、現代医学の常識で意識がないとされていた人が想いを伝えられるようになるのか。なぜ、知らない外国の言葉の意味が理解できるのか。人には、右脳や脳幹を使い、まわりの命や宇宙と繋がり、自身がなすべきことや相手の思いを知ることができる力がある。それは、みんなで1つの命を生きるための力なのだ。それこそが、生命のしくみと、宇宙のしくみであり、「本当のこと」である。本書は、みんなで一緒に幸せになることを目指し、勇気を持って「本当のこと」を伝え続ける著者の集大成であり、渾身の一冊である。

<目次>
はじめに、
子どもたちはどうして繰り返しの運動をするの?
私たちは祈りの遺伝子を持っている。
トックリバチの巣作り
ちーちゃんとのこと
ユリちゃんとのこと
くーちゃんのこと
人間は考える葦である
二つの思いの統合で私たちの思いはできている
無意識の領域からのわきあがる気持ち
無意識の領域とfacebookのしくみ
私たちの中にある大きな力
深いところでつながっている
ゆうきくんのこと
繰り返してきた私の数々の失敗
無意識の領域とつながって相手の思いを知る
宮ぷーが倒れた
柴田先生の方法
白雪姫プロジェクト
筆談と指談で思いを伝え合う
たけちゃんのこと
今を生きる
四分の一の奇跡のこと
雪絵ちゃんのこと
私たちはわきあがる思いによって行動している
最後に



白雪姫プロジェクト http://shirayukihime-project.net/
メルマガ(宮ぷーこころの架橋プロジェクト)
こちらでメルマガ登録できます。

http://www.mag2.com/m/0001012961.html
携帯からは空メールを送れば登録できます。a0001012961@mobile.mag2.com

・メルマガの生い立ちをこちらのページに書いていますので、ご参照ください。
http://ohanashi-daisuki.com/info/story.html

『本当のことの扉』(Kindle版)
『本当のことの扉』(Kindle版)

★ 山元加津子と仲間たちとのおかしな毎日を綴る
いちじくりんHP:http://itijikurin.blog65.fc2.com/


バックナンバー
09/20

星の王子さまと私(最終回)

08/20

誰もが自分しか体験できない人生を生きているから

07/20

宮ぷーが退院しました。

06/20

本当のことの扉

05/20

新しい生活

04/20

風が吹いたみたいに思い出したんや

03/20

新しい春

02/20

くーちゃんはみんな知っていたのだと思います。

01/20

白雪姫プロジェクトに寄せていただいたメール

12/20

大好きなゆきちゃんの夢を見ました

11/20

ダウン症のお子さんを迎えられた方へ

10/20

筆談、指談でお話する方法

09/20

ごめんな

08/20

ロベン島で感じたこと

07/20

雪絵ちゃんのこと

06/20

トックリバチの巣作り

05/20

松井選手の生き方

04/20

だいじょうぶだいじょうぶ

03/20

僕のうしろに道はできる 映画ができました。

02/20

冒険の旅

01/20

傷ついた思い出も宝物

12/20

1000人集会

11/20

渡辺のおっちゃん

10/20

お二人からのメールを紹介したいです。

09/20

白雪姫プロジェクト1000人集会。

08/20

ゆうきちゃんの涙

07/20

特別に好き。

06/20

僕の歩く道

05/20

自分の事を好きでいること

04/20

白雪姫プロジェクト

03/20

12.3.11 つながっていきる

02/20

1月27日は亡くなった父の誕生日でした

01/20

いつもうれしい、いつも幸せ

12/20

明音ちゃん

11/20

学校にクリスマスツリーを飾りました。

10/20

宇宙(そら)の約束

09/20

光ちゃんとララちゃん

08/20

一生植物状態と言われた方も意識を取り戻す方法はあるのじゃないかと思います。

07/20

ありがとうの花

06/20

七夕の願い

05/20

みんな思いをもっているから

04/20

みんな優しくできている

03/20

いきていこう

02/20

回復の大きなきざしがまたありました

01/20

開いた目に自分の顔を映しこんで話したよ

01/01

宮ぷーが倒れた

Profile:山元 加津子(やまもと かつこ 愛称:かっこちゃん) 

宮ぷー(右)と一緒に。

1957年 金沢市生まれ。エッセイスト。愛称かっこちゃん。石川県特別支援学校教諭。障害を持った子どもたちと、教師と生徒という関係ではなく、かけがえのない一人の友達としてふれあいを続けている。分け隔てなく、ありのままに受け入れる姿勢は、子どもたちの個性や長所を素晴らしく引き出している。そんな子どもたちの素敵さを多くの人に知ってもらおうと、教師をしながら国内外での講演・著作活動など多方面に活躍中。教師、主婦、作家、母親という4役を自然体でこなし、まわりの人に優しく慈しみをもって接する姿は、多くの人の感動を読んでいる。著書に『本当のことだから』『魔女・モナの物語』(両方とも三五館)、『きいちゃん』(アリス館)、『心の痛みを受けとめること』(PHPエディターズグループ)、『満月をきれいと僕は言えるぞ』(宮田俊也・山元加津子共著 三五館)などがある。2011年7月に新刊『ありがとうの花』(三五館)、2011年11月に『手をつなげば、あたたかい。』(サンマーク出版)を発売。

宮ぷーこころの架橋プロジェクト メルマガ登録:  http://www.mag2.com/m/0001012961.html
同プロジェクトから生まれたHP:http://ohanashi-daisuki.com/index.html
山元加津子さんHP「たんぽぽの仲間たち」:http://www005.upp.so-net.ne.jp/kakko/

数霊REIWA公式サイト 佐野浩一 本物研究所 本物研究所Next C nano(ネクストシーナノ) 成功塾説法 舩井幸雄動画プレゼント 高島康司先生の「日本と世界の経済、金融を大予測」 メールマガジン登録 舩井メールクラブ 佐野浩一note