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エチオピア北部の街ラリベラにて。
同時刻の月(左)と日の出(太陽・右)

船井勝仁の直感のすすめ

このページは、(株)船井本社社長の船井勝仁によるコラムページです。
船井勝仁は「これからは、これまで私たちを縛りながらもある意味、守ってくれていた過去の“常識”はもう通用しなくなり、各々が、自分で考えて、意思決定し、自己責任で行動しなければならない時代になる」と考えています。

そしてそのような時代に、すべての人に一番求められるのが“直感力”だと考えています。
このコラムは、2013年3月に(株)船井本社に入社したばかりの、目に見えない世界のことなど全く知らない30代前半のステキな独身男性・Kくんに、“直感力”を分りやすく説明する形で展開していきます。

2013.04.15(第2回)
“直感”から考える、働く時の心構え

 このコラムの上の方、青くなっている欄に書いてある文章をまず読んでいただけませんでしょうか? このコラムは目に見えない世界のことをまったく知らない、でもとてもすなおな感性を持っているステキな新入社員K君に向けて書いています。

 先日、たまたまK君が同席した商談の席で、とてもスピリチュアルなことが話題になりましたので、それについてのレポートをこの「“直感”のすすめ」に使えるように書くことを指示しました。そして、彼が書いてくれたのが、下記の文章です。

 彼の文章を読んでいろいろ反省させられました。私が伝えたい思いが全然伝わっていないことがよく分かったからです。でも、何が伝わらなかったかを考えていくことで、私が自分で文章を書くよりも“直感”の本質が伝わりそうな直感がしましたので、今回から、それを掘り下げて行きたいと思います。

 私が商談の相手である大学時代の後輩の不動産業界で働くIさんに伝えたかったのは、「人間の『思い』を大切にしないと、その『思い』が現実を作っているので、いつか大きなしっぺ返しに遭うよ」ということです。
 それは、少しルール違反な取引をした大手不動産会社の若手社員に対する怒りの感情をIさんが口にした時のことでした。いままでのIさんは、大手不動産会社の「大会社(組織)の理屈」を押し付けてくるやり方に我慢ができずに、それに対する反発心で大きな仕事を成功させてきました。
 K君のレポートにもあるように、独立してからは一匹狼的な仕事をしてきた彼は、その方法論で実績を上げてきたのです。しかし、そろそろその成功体験から抜けだしたほうがいいよ、というのが私のアドバイスです。
 Iさんのようなやり方をしていると、結果的にやり返された大手不動産会社の若手社員はIさんに恨みというか、そこまでいかなくてもわだかまりを持つようになります。
 やはり、業界を主導しているのは大手なので、そんなことが続くと彼の悪い評判が広まり、彼は大手から相手にされずに、評判の悪いブローカー的なやり方をしている同業者としか仕事ができなくなることを危惧したのです。
 ここまでは、スピリチュアルでも何でもない、ビジネスマンの先輩としてのアドバイスですが、それを目に見えない世界の言葉を使って説明したので、それをK君にレポートにしてもらおうと思ったのです。
 それは、人間は誰でも「思い」を持って行動しているということです。そして、その「思い」を決してないがしろにはしない方がいいということなのです。なぜなら、この世はエネルギーである量子に、私たちの「思い」が投影されて現実になっていると私が考えているからです。だからこそ、Iさんの「ナニクソ!という思い」が現実化されて彼は実績を上げてきたのです。
 しかし、やり返された相手も当然「思い」を持っています。競争の時代は「思い」の強さを競う時代でしたが、これからの共生の時代は、互いの「思い」を尊重しあって、それをお互いにどうしたら実現できるかを考える時代になったのです。競争社会の中では、最初にやると損をすることになりますが、「せっかく私と縁を持ったのだから、まずIさんからはじめてみればどうですか」というのが、一番言いたいことだったのです。
 そうすれば、Iさんも中堅不動産会社の役員経験者なので、彼の行動が認められれば大手からの引き合いだって向こうからやって来るようになります。組織の理屈を崩すことはなかなかできませんので、「自分が変わることで相手を自分の土俵に入れたほうがいいよ」というアドバイスなのです。

 本物商品や本物技術を研究開発した人が、いつもぶち当たるのが、この「組織の理屈」という壁です。これは、よく考えて見ればおかしな話なのですが、日本は、役所や大企業がそれぞれの組織の理屈を調整しながら運営している社会なので、それに従えなければどうにもならないようになっているのです。
 私は、大企業村に入れてもらえない私たちが「それに文句を付けても何も変わらない」と思っています。だから、私たちが彼らの「思い」を理解して、私たちの「思い」とどう折り合いをつけていけばいいかを考えて行かなければ本物は普及しないと思っています。
 他人事にして相手の批判をしている間は、現実は何も変わりません。自分事にして、自分が変わることで、はじめて現実が変化していくのです。  そして、それは自分の「思い」と相手の「思い」のどちらをも尊重する姿勢からしかはじまらないのです。
 私の「思い」はまだK君には全然伝わりませんでしたが、私がK君の「思い」を大切にすることで、今回のコラムが生まれました。K君には昔の船井会長の本を読むことから、目に見えない世界の勉強を始めてもらおうと思っています。次回からも、彼にスピリチュアルな世界のことを話して、それをレポートにまとめてもらってそれを元にこのコラムを作っていこうと思っていますので、楽しみにしてください。

(K君のレポート 引用開始)

 皆様はじめまして船井本社のKと申します。3月1日付けで入社いたしました。何卒よろしくお願いたします。不慣れなことが多く、周囲の方々にご迷惑、ご心配をかけながら何とか1ヶ月を無事に過ごすことができました。
 船井本社の中では普段、経理業務や書類作成などを主に行っております。一人黙々とデスクワークをすることが多いですが、時にはお取引先のご担当者の方々とお話しをさせていただく機会もあります。
 今回、そのお取引先のご担当者様の中で不動産会社経営を行っていらっしゃるIさんと先日起こった出来事について少しお話をさせていただきたいと思います。
 Iさんは40歳代の男性社長で、過去には大企業に勤務されており、輝かしい業績を収めていらした方です。お話しぶりなどもとても温厚な方で、私のような入社したてで右も左もよく分かっていない者にも親切、丁寧にご対応して下さいます。何より当社の船井勝仁社長の大学時代のご後輩ということで、当社へは特に良くして下さっているように感じます。

 そのIさんと勝仁社長と私の3人で商談をしていた時にふとIさんがおっしゃいました。

 「取引先の相手で非常に頭にくる対応の担当者がいて困っている。どうしたものか?」
 当然仕事をしていると楽しいことばかり起こるわけではないし、世の中にはいろいろな価値観を持つ人がいるので自分と相性が悪く仕事がうまく進まないことも時にはあるだろうと思いながら聞いていました。私もそうですが誰でも一度は経験することだと思いますし……。
 しかし、勝仁社長はIさんに「そういった心情に陥ってしまうことはあまりよくないことだよ」と伝えていました。
 Iさんは「今までそのような時にはその悔しいと思う感情をバネにして相手に対して負けない気持ちを強く持つことで困難を突破してきたから問題ない」とおっしゃいました。
 しかし、勝仁社長は「その方法では、これからの時代はいい結果が望めない」と言うのです。
 「なぜならば、そのようなことを続けていくとお互いに認めあうことができなくなり、いざ協力しなければならない時に上手くいかなくなる。そうすると徐々にとても大切な相手であったり、仕事上でとても有益な相手であったりしたはずの人たちとの接点がなくなり、疎遠になっていきます。そして、結果として自分の周りの大切な人がいなくなり、仕事をする上で一番大切な人脈を失うことになるから。
 それならば、そのような相手とでもなるべくいい関係を保っていくことが、今後の人生においてプラスに働くはずだから」とのことです。

 ですがそうは言っても嫌な人、相性の良くない人は必ずいるわけで、できればあまりかかわりあいを持ちたくないと思う方がほとんどではないでしょうか?
 そんな時は、自分でもやっていることなのですが、ぜひ次の方法を試してみてください。
 相手に対して頭にきたり、イライラする感情を持った時は、怒っている自分をまず客観視してみてください。そうすると、怒っている自分から適度な距離感を置くことができ、感情的な状態から脱することができます。相手に対して嫌な感情を抱いているときは、怒りや憎悪の気持を相手に感じることがありますが、落ち着いて冷静になって考えてみると、そんな時でも相手は自分に対して危害を加えたりしようとしているわけではないということが分かると思います。すると冷静になれて、本来自分が、いまするべきことが分かってくるようになるのです。
 そうすることで、その相手ともうまく折り合いを付けて接していくことができるはずです。

 皆様も仕事やプライベートで頭にくるような出来事が発生したら、一度深呼吸でもして、冷静になって対処してみてください。私も頭に血が昇りやすいタイプですが、そうすることによって相手と冷静に付き合え、意外とうまくいくかもしれません。

(引用終了)



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『未来から考える経営』
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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)、『失敗から学ぶ』(2012年7月海竜社) 、『未来から考える経営』(2012年10月 ザメディアジョン)などがある。
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