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エチオピア北部の街ラリベラにて。
同時刻の月(左)と日の出(太陽・右)

船井勝仁の直感のすすめ

このページは、(株)船井本社社長の船井勝仁によるコラムページです。
船井勝仁は「これからは、これまで私たちを縛りながらもある意味、守ってくれていた過去の“常識”はもう通用しなくなり、各々が、自分で考えて、意思決定し、自己責任で行動しなければならない時代になる」と考えています。

そしてそのような時代に、すべての人に一番求められるのが“直感力”だと考えています。
このコラムは、2013年3月に(株)船井本社に入社したばかりの、目に見えない世界のことなど全く知らない30代前半のステキな独身男性・Kくんに、“直感力”を分りやすく説明する形で展開していきます。

2013.07.15(第8回)
悟りについて

 「“直感”のすすめ」シリーズを書こうと思った大きな動機は、過去の延長線上に明るい未来は来ないことに気がついたからです。激動期であった戦国時代や明治維新の頃に生きた人の大半は、自分が大きな歴史の変換点に生きていたことに気がついていなかったのではないかと思います。過去の因習にとらわれて変化できなかった人は、新しい世の中で幸せに暮らすことができなかった可能性が高いと思いますが、変化に対応できた人も世の中の流れが読めていた人は、指導者も含めてほとんどいなかったのではないでしょうか。

 その証拠に、西郷隆盛や江藤新平など、体制側にいた人も結局、明治新政府に反乱をすることになって生き残れませんでしたし、坂本龍馬も志半ばにして倒れてしまったという観点から見れば、幸せではなかったことになります。現代の私たちから見れば龍馬はヒーローですが、その時代に生きていた本当の龍馬は、自分がそれほど大きな役割を果たしたということは全然分かっていなかったのではないでしょうか。もし、幸せに生きるための直感があるとしたら、彼らはそれを活かしきれなかったことになります。

 幸せに生きる鍵は、あるいは龍馬のように天命に従って生きる鍵は、結局“直感”に従うことができたかどうかにかかっているというのが私の仮説です。
 もちろん、坂本龍馬はあの時に暗殺されたからこそ、後世の評価が高くなったかもしれないという面を考えると、彼の天命のためにはあそこで暗殺されてよかったということになるのかもしれないということを含めて、自分の生きるべき道をしっかりと生きていく術が“直感”なのだと思っているのです。

 “直感”を使うための大きなポイントは常識からの脱却です。
 そして、個人的に言えば親子関係のトラウマをきれいにすることに尽きるようです。拙著『未来から考える新しい生き方』『失敗から学ぶ』(いずれも海竜社)で書かせていただきましたが、私は父である船井幸雄という大きな存在がトラウマになっていました。父に対するトラウマに触れないようにして生きていくことで自分の安全を確保していたのですが、それに真正面から向き合わない限り、本当の直感力はつきません。
 トラウマを解消しない限り、本質的に生きることは不可能なのです。平和で変化の少ない時代は一生かけて(もしかしたら何回も生まれ変わって)そのトラウマを解消すればいいのですが、いまはそれでは間に合いません。というか、私たち自身が自分のトラウマやカルマを早く解消して本質的な魂のレベルを飛躍的に向上させるために変化の激しい、いまの時代をわざわざ選んで生まれてきていると考えるほうが正しいのだと思います。

 いち早く両親とのトラウマに向き合ってそれを解消し、直感に従いながら本質的な自分の天命を知ることがいまを生きる私たちにとって、いい人生を送るためのポイントなのです。そして、両親とのトラウマに気がつくことができて、それをあらかた解消することができれば、今度は日常生活でいろいろなプチトラウマを作っていることに気がつくようになってきます。
 両親との大きなトラウマが解消できていない時はプチトラウマにはあまり気にする必要がないのですが、大きなものがなくなれば相対的な重要性は上がってくるので、それにきちんと対処することが大事になってきます。そして、このステージになると例えば自分の体の不調というような形でいろいろなサインがはっきりした形で示されることが多くなってきます。後は、こだわりを捨ててそれにすなおに従って行くとますます直感力が付いてくるようになるのです。

 実は私はいま、悟りたいと思っています。私に天命のことを教えてくださった人生の師と仰ぐ人からは、私たちはすでにみんな悟っている。ただ、それに気づいていないだけだと教えていただきました。理屈としては、私たち一人ひとりの中に神性があることを考えればよく分かるのですが、実感としてとても自分が悟っているとは思えませんし、聖者が味わったと思われる深い静寂を感じたこともありません。理屈を分かっただけではとても悟ったことになりません。
 大きな事業を経営している先輩からは、大きな悟りを求めると人生がおかしくなるので、「プチプチプチ悟り」ぐらいを求めるのがいいと教えていただきました。確かに、昔はヒマラヤに登って隠遁生活をしなければ悟りは開けなかったのかもしれませんが、これからの時代は日常生活をきちんと送りながら万人が悟りを求める時代になるような気がします。だから、そんなに怖がらなくてもいいのだと感じます。
 上記のように迷いながら悟りを求めているのですが、とても精神世界に造詣が深い友だちからは、「(悟りを)求めない人は悟ることはない」と教えてもらい、とても納得しました。毎日のプチトラウマも含めて地道に解消していくことに取り組みながら、バランスを保って悟りに近づいて行きたいと思っています。


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『未来から考える経営』
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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)、『失敗から学ぶ』(2012年7月海竜社) 、『未来から考える経営』(2012年10月 ザメディアジョン)などがある。
『未来から考える経営』表紙画像
★にんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/

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