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エチオピア北部の街ラリベラにて。
同時刻の月(左)と日の出(太陽・右)

船井勝仁の直感のすすめ

このページは、(株)船井本社社長の船井勝仁によるコラムページです。
船井勝仁は「これからは、これまで私たちを縛りながらもある意味、守ってくれていた過去の“常識”はもう通用しなくなり、各々が、自分で考えて、意思決定し、自己責任で行動しなければならない時代になる」と考えています。

そしてそのような時代に、すべての人に一番求められるのが“直感力”だと考えています。
このコラムは、2013年3月に(株)船井本社に入社したばかりの、目に見えない世界のことなど全く知らない30代前半のステキな独身男性・Kくんに、“直感力”を分りやすく説明する形で展開していきます。

2013.06.15(第6回)
やりたくないことをやるべきかどうか?

 今回は最初にK君の原稿をご紹介したいと思います。前回までの連載でいやいやこの原稿を書いているK君の気持ちが明らかになってきたので、「やりたくないことをやるべきかどうか」というテーマで自分の考えを書いてもらうことにしました。深く自分がやっていることを考えることができるK君にはピッタリの内容だと思ったからです。

(引用開始)

 皆様こんにちは。船井本社のKと申します。この原稿を書いている今ちょうど男子サッカー日本代表が2014年開催ブラジルワールドカップ出場を決めたばかりとなります。
 今回で5大会連続出場となり、完全に本大会出場の常連国になってきました。私がまだ小さかった頃の状況を考えれば信じられないことです。思えば私がまだ小学生の時、父親と2人で深夜に日本代表チームを小さなブラウン管テレビで応援していました。しかし後少しの所でワールドカップ出場を逃しました。有名なドーハの悲劇です。
 現在とは出場枠数の違いはありますが、当時の私は、日本のレベルではしばらくワールドカップに出場できないのではないかと思っておりました。しかし翌大会から初出場を果たし、気づけばスタメン選手のほとんどがヨーロッパのチームに所属するようになり、今では日本がワールドカップ本大会に出場ができないと危惧するような人はいなくなったのではないでしょうか。この勢いで進化を続けていけば、さらに何十年か後には日本代表チームがワールドカップの大舞台で優勝する日が来るかもしれませんね。

 ここから本題になります。前回「抵抗するK君」というタイトルで掲載させて頂きましたが、あの記事の後、職場の方々がいつもより優しくなりました。あまりに抵抗した内容の文章を書いたことが原因だとは思いますが、温かい言葉を掛けていただいたり、スピリチャル関係の読みやすい本などを貸して下さったりします。勝仁社長は自分以外のスピリチャルに詳しい方を紹介して下さったりしました。
 でも前回書かせて頂いた通り、考えで現実未来が変わったりするような思想にはなかなか理解を示すことはできませんでした。
 すると勝仁社長からは今回は特に話をされるのではなくテーマを頂き、それについて自分の思うがままに書いて良いということになりましたので、今回はそのテーマについて書かせて頂きます。

 今回のテーマは「やりたくないことをやるべきかどうか?」です。
 とても哲学チックなお題で難しかったのですが、何とか私なりの意見をまとめました。
 私の考えは、道徳的にだめなものは除き、「たとえやりたくないことでもとりあえず1度はやってみて、今後やるかやらないかはその後考えてみればよい」です。
 何かをやろうとする時、又はやらされる時に直感的に嫌だなと感じることがありますが、それは過去の経験に基づいたものではなく、つまらなそう、なんとなく面倒くさい、自分の体裁が悪い等、自分の心から出てくる負の感情からの結果であって、具体的な根拠などない場合がほとんどではないでしょうか。ですから最初は嫌々でも実際にやってみると意外に楽しかったり、興味深かったりしたことは誰にでもあると思います。やってみたけれど、自分には合わなかったと思うことがあればそれはその時でやめれば良いと思います。
 私は、何か自分の前にやらなければならないことが出てきたらまず、勇気を出してやってみるように心掛けています。
 私もこの会社に入社したてでこの「船井勝仁の“直感”のすすめ」の原稿を書くよう指示を頂いた時最初は戸惑いました。学生時代は日記や作文など嫌いで苦手であり、何としてもそこから逃れることばかり考えていた記憶が強いので、そんな私が出来るのだろうかと考えました。しかしそんな私でも下手な文章ながら、初めは1000文字も書けませんでしたが、最近では2000文字ぐらいの文章ならなんとか書けるようになってきて、その変化に対して私自身チョットは成長したのかなと思いうれしくなったりもします。

 時には嫌なこと、やりたくないことばかりをしながら1日を過ごさなくてはならないこともあるかとは思いますが、その場合でも1日24時間ずっとそれが続くことはまずあり得ないわけで、その後のやすらぎの時間がとても大切に思えてありがたいと感じられるはずです。頑張った後のビールは格別に美味いですよね。
 頑張った後のビールの美味しさは嫌なことをやった分、還元されている訳なので、嫌なこともすべてが悪い方へ働いている訳ではないと思います。
 何事もバランスが大切だと感じます。嫌なことばかりしていると心も体も参ってしまいますが、その中で1つでも小さな楽しみやご褒美を見つけるとその喜びはとても大きくなりますし、逆に楽しいことばかりしていると、その楽しさは徐々に小さくなり、やがては苦痛になるかもしれません。

 最終的に私は何か目の前につまらなそうで、面倒そうで、大変そうなことが現れたら、やりたいかやりたくないかなんて必要以上に考える必要はなく、その厄介そうなことを1つ1つ消化していくことで自分にとっての良い結果に繋がっていくのではないかと思いました。

(引用終了)


 第一感でやりたくないと思ったことも前向きにプラス発想することで、やりたいことに変わるし、そこまでいかなくてもやり終えた後に満足感を得るレベルには到達することができるという内容はまったくその通りです。自分に与えられた目の前の仕事を一生懸命にやっていくことで、どんどん仕事ができるようになっていくという話は皆さんも経験されていると思います。
 ただ、ここで難しいのは、そのプラス発想が無理矢理のプラス発想でないかどうかを自分できちんと見分けなければいけないということです。無理矢理のプラス発想は心や身体を壊してしまう可能性があるからです。
 正直に言いますと、このままK君にこの原稿を担当してもらうかどうか迷っています。
 前向きにとらえてやっていこうという意思表明をしてくれていますが、私が言えば業務命令ということになるので、彼からすれば無理矢理のプラス発想をしてでもこなしていかなければいけない事項になってしまうからです。

 必要なプラス発想と無理矢理のプラス発想、良いプラス発想とダメなプラス発想の境界は結構難しいものがあります。これは経営や事業についても同じ事が言えて、失敗は認めなければ失敗ではなく、そうするといつか必ず成功するというのも真実ですし、無理なものはなるべく早く方向転換して撤退を決断したほうが傷は浅くてすむという話も真実なのです。
 特にいまのように難しいタイミングはその判断に対しても直感力が求められるのだと思います。
 副島隆彦先生は、今回のアベノミクスで株価が暴落した前日の5月22日に株式を直感で売却した経営者の方を知っているそうです。アベノミスクによって資本主義というか金融強欲主義の最終局面に至ってしまった日本経済をうまく乗り切るためにはこのような直感力が必要になるのだと思います。

 結論はメチャクチャ我田引水的になりますが、私の直感は、K君はまだまだ大丈夫だろうと思いますので、この連載をもうしばらくは続けて行きたいと思っています。良いプラス発想の限界がどこにあるかを見極めるのが、直感力を付けるための方法論として有効だと思うからです。


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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)、『失敗から学ぶ』(2012年7月海竜社) 、『未来から考える経営』(2012年10月 ザメディアジョン)などがある。
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