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エチオピア北部の街ラリベラにて。
同時刻の月(左)と日の出(太陽・右)

船井勝仁の直感のすすめ

このページは、(株)船井本社社長の船井勝仁によるコラムページです。
船井勝仁は「これからは、これまで私たちを縛りながらもある意味、守ってくれていた過去の“常識”はもう通用しなくなり、各々が、自分で考えて、意思決定し、自己責任で行動しなければならない時代になる」と考えています。

そしてそのような時代に、すべての人に一番求められるのが“直感力”だと考えています。
このコラムは、2013年3月に(株)船井本社に入社したばかりの、目に見えない世界のことなど全く知らない30代前半のステキな独身男性・Kくんに、“直感力”を分りやすく説明する形で展開していきます。

2013.09.01(第11回)
プライドを手放す

 インドから帰国して2週間が過ぎました。暑かった今年の夏もようやく秋の気配が漂い始めて、私の生活もすっかり日常の忙しい日々が戻ってきました。前回のコラムは大きな反響をいただきました。父も本人からは何も言われませんでしたが、母が「お父さんが絶句していたわよ」と楽しそうに教えてくれました。
 ただ、父はとても心配になったようで「お前は人が良すぎて何でも書いたり言ったりしてしまう。インドに行って遊んできてもいいが、自分の給料ぐらいはしっかりと稼げ」と少し怒られてしまいました。父以外の人も私の本音に触発されて、本音で語ってくれる人が多くなってきました。自分でも気づいていない本音を見つめると、トラウマが溶けていきます。私のコラムが、自分の内面を見つめて心のクリーニングをしていただくきっかけになれば本当にありがたいことだと思っています。

 にんげんクラブの会員専用ページのブログに書いたのですが、私のトラウマである女性に対する性的感情のコントロールが上手くいかないという問題を徹底的に見つめることによって完全にクリーニングしたつもりだったのですが、やっぱりまだまだトラウマが残っていることにも気づかせていただく出来事がありました。でも、そのリバウンドも含めてクリーニングがその後も続いていて、いい方向に進んでいるという確信があります。
 インドで本当の静寂を味わいながら自分を見つめていて、ある程度性に対する感情を克服すると次に出てきたトラウマが「自分は特別なんだというプライド」でした。
 これは、船井幸雄の息子だから特別だという思い込みという面もありますが、自分の心の内面を見つめていくと5歳の時の不思議な体験に行き着きました。
 ちょうど父がいまの船井総合研究所の前身に当たる(株)日本マーケティングセンターという会社を設立したころで、代々農家をやっていた生家から6キロぐらい離れた住宅街に引っ越したばかりの時でした。引越祝いに来てくれた従兄弟と一緒に近所にある神社の一角にある小さな公園に遊びに行きました。
 当時の私は引っ越しをする前は2年保育の私立幼稚園に通っていたのですが、夏休みに引っ越しをしたので、新しい所では春になったら公立の1年保育の幼稚園に通い直すことになっていました。そして、従兄弟は当時、小学生でとてもかっこいい憧れのお兄さんでした。私が住んでいたのは大阪府下でも郊外で田舎ですが、その従兄弟は大阪市内に住んでいて、私が知らないおもしろいことを教えてくれる存在でした。

 だから、子ども心にとても高揚していました。不思議なことが起こったのは、その神社からの帰り道のことでした。
 突然、現実とは違う世界に私一人で迷い込んでいました。現実の世界も遠巻きに見えているのですが、自分の意識はそこにはなく、別の世界で私はとてもやさしそうな白髪で白いあごひげをはやしたおじいさんと二人でいました。私はその人のことを神様だと思ったのですが、その神様が「君は特別な存在なんだ。これからの人生でいろいろなことが起こるが、何があっても大丈夫だから、頑張ってね」と言ったのです。
 それが原因だと思うのですが、前の幼稚園の時はとても泣き虫で困った子どもだったのですが、新しい幼稚園に変わったら見違えるような優等生になり、大人の気持ちをすべて分かりながら行動するような子どもになっていました。
 こんな神秘体験はめったにないのですが、時々この様に超感覚的な体験をすることがあります。小学校4年生の時にもう一度引っ越しをしたのですが、その直後に、休みの日に友だちと野球をやって一人で帰る電車の中でも同じおじいさんが出てきて、今度は何も言わずに私のことをニコニコ見ていました。
 そして、15年ぐらい前にはじめて(株)にんげんクラブの小川雅弘社長に足摺岬の唐人駄馬という縄文巨石遺跡に連れて行ってもらった時は、ある石の前に行くとこのおじいさんの声が聞けるようになりました。
 この神様から時々声をかけられることが私のプライドになっていて、理由は何もないのですが、自分に対するものすごい自信になっていました。そして、これがあったから『失敗から学ぶ』(海竜社)に書いたように、いろいろな自分ではつらいと思う体験をしてきたのですが、それを乗り越えることができたのだと思っています。そして、今回のインドの静寂の中で、このなんだかよく分からないプライドを手放すべき時がいよいよ来たことを確信したのです。

 これから書くことは私の観念が作り出した妄想の世界だと思っていただいた方がいいと思います。本当は神様からのメッセージは言葉ではなくひらめきの様な形でやってきます。それを自分が理解するために言葉にしているのですが、残念ながら言葉にする過程で自分のエゴに影響されてしまいます。もっと正確に言うと、トラウマによって創りだしてしまった自分の観念の世界にどんどん嵌(はま)り込んでいくことになります。
 これが霊能者を信用できない本当の理由だと思います。エゴがまったくなく、感情に左右されないようなレベルになっている人ならいいですが、それを相手に求めるよりも、自分が霊能者のエゴや観念の世界を斟酌(しんしゃく)して付き合えるような度量を持つことが多分、正しいお付き合いの仕方になります。
 インドの静寂の中での瞑想で、その神様が世俗的に有名になったインドの聖者だったことに気が付きました。この聖者(この聖者がメッセンジャーだったということも、もちろん私の妄想です)は私に正しいメッセージを伝えてくれていたのだと思いますが、それを解釈して言葉にしているのは私のエゴであり観念です。だから、今回のコラムは私の妄想ぐらいに思って読んでいただいてちょうどいいのだと思います。
 何で聖者に目を付けられたのかは分かりませんが、そういう意味ではいままでの私の人生は彼に乗っ取られていたことになります。もちろん、守っていただいていたので感謝をしてもしきれないぐらいの恩を感じていますが、妄想であることをきちんと受け入れると、それもクリーニングをするべきものであることが分かって来ました。だから、お礼を言っていまは独り立ちするタイミングが来たようです。
 子どものころからの神秘体験を特別視することなく手放すことで、新しい世の中を迎えるにあたって本当に必要な準備ができていくのだと思っています。現象面では自分が本当に必要のないプライドがなくなったと確信できた時がその時のサインだと思います。もちろん、揺り戻しがあるとは思いますが、乗り越えてその時を迎えることを楽しみにしているのです。


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『未来から考える経営』
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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)、『失敗から学ぶ』(2012年7月海竜社) 、『未来から考える経営』(2012年10月 ザメディアジョン)などがある。
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★にんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/

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