船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
3.11後、いわき市の子供達の心に変化が起きた!
2014.1.14(Tue)
社名:(株)船井メディア 『JUST』制作部
名前:徳永 かおり

UTMBのスタート地点

偉大なるモンブラン山脈

子供達が作ったクリスマスリース

 皆さま、こんにちは。Just制作部の、徳永かおりです。
 2014年も始動し、エネルギーの大きな変化を、皆様も日々感じていらっしゃるのではないでしょうか。
 私もこの変化の上昇を楽しんで、今年は本来の自分らしく前進していきたいと思います。

 さて昨年12月に友人に誘われて、いわき市にある児童養護施設に出向く機会に恵まれました。
 友人(以下、S君)は、その施設へは震災後に出会ったボランティア仲間のご縁で、訪れるようになりました。
 S君はある日系の投資会社に勤務していますが、彼の会社でも活動を応援してくれているそうです。

 S君は、以前その施設に訪れた際、自分はこの夏、ヨーロッパ最高峰のモンブランを舞台にした、UTMB(ウルトラ・トレイル・ドゥ・モンブラン)というトレイルの大会に挑戦するんだ!と子供達に宣言したそうです。
※トレイルランニングとは……舗装路以外の山野を走るもの
http://www.ultratrailmb.com/

 モンブラン山脈の周りの山道をぐるりと168km、フランス、イタリア、スイスの3つの国をまたぎながら40時間内にゴールするというトレイルレースでも、世界的に有名な大会の一つ。77か国、2000名もの人が出場したこの大イベント、S君は有言実行で挑戦し、見事レースを完走したのです!

 彼は「子供達から挑戦する勇気をもらった。今回はその報告会とクリスマスリースを一緒に作る会をしよう」と企画し、友人のお花屋さんもお声掛けして、私も一緒に施設を訪れることになりました。

 S君は、このレースを挑戦する際、ある目標を立てていました。レースの距離1mごと走ることができたら、決まった金額を被災地支援あてようと決めていたのです。
 レースは無事完走できたので、S君は当日子供達にプレゼントと寄付金も持参していきました。

 児童養護施設では、何らかの事情があって、両親がいても一緒に暮らせない、下は3歳から高校生までの子供達が共同で暮らしています。

 私は児童養護施設に実際足を運び、自分の目でみるのは、生まれて初めての経験。同世代の日本の多くの子供達とは、異なる環境で過ごす彼らは一体、どんな暮らしをしているだろう……。
 会ったらどんな話をしよう……。少し緊張する気持ちもありました。

 いよいよ施設に到着し、園長先生にご挨拶してから、施設のお話しを聞かせていただきました。施設に暮らす子供達は、やはり親への想いが強く「なぜ自分は一緒に暮らせないのか」「自分は捨てられた子供だ」という心の傷を負っている子が、とても多いそうです。

 以前の子供達は口々に「高校へ行っても無駄」と言って進学しない子や、「どうせ勉強しても、とび職にしか就職できない」という子が多かったそうです。目標も見いだせないまま、人との距離の取り方もうまく出来ないため、高校へ行ってもトラブルを起こしてしまい、中退してしまう子も多数。

 あまりにもトラブルが多いので、今度は高校側から施設の子は入学拒否されることもあり……。
 園長先生は、心を悩ませていたそうです。

 そして2011年3月11日。東日本大震災が起きました。
 この災害は被害だけでなく、日本の多くの人の心を、揺さぶる出来事となりました。福島県は原子力発電機の事故もあり、被災地の中心となり、今もなお放射能の汚染問題など、問題を抱えています。

 そんな中、施設の子供達の心に大きな気づきが出ていったそうです。
 「自分達はいろんな人に助けられている。」
 「自分達の暮らす環境は、当たり前ではなく幸せな状態なんだ。」
 園長先生や、スタッフの方が言わずとも、子供達自らが気づいていったそうです。

 「先生、俺たちより大変な人がいるんだよね。」
 「お父さんやお母さんが死んじゃった子もいるよね。」
 「僕たちにはまだ家があるよね。幸せだよね。」
 子供達から出る言葉が、どんどん変化していったそうです。

 またそんな最中、“Dちゃん”という男の子が、野球に一生懸命打ち込みだし、野球の実力、学力ともに認められ高校へ推薦入学をはたしたそうです。Dちゃんの進学は、他の子たちも大きな影響を与えて、みんなの憧れにもなったそうです。

 「Dちゃんのように頑張って、高校へ行こう!」
 「スポーツを頑張ってみよう」子供達が、さまざまな目標を口にするようになったそうです。

 子供達の大きな心の変化を園長先生がリアルに語って下さったので、聞いていて涙が溢れ出しそうになりました。
 その後、食堂に子供達が集合して、報告会が始まりました。

 どうしてS君が、168kmも山を走ろうと思ったのか?
 モンブラン山脈や、ヨーロッパの街並みの素晴らしい風景の写真を投影しながらの報告会でした。正直、一番小さな3歳の子はどこまで理解できたかわかりませんが、じっとを聞いていたのが印象的でした。

 お花屋さん体験の時間になると、実際にお花を手に取り、子供達は大はしゃぎ。クリスマスリース作りでは、最初はモジモジしていた男の子達も、モミの木や、飾りを手に取り、ワイワイと作っていきました。

 この施設訪問体験は、私の中で大きな衝撃がありました。
 「百聞は一見にしかず」とは言いますが、よく雑誌などや講演会などで著名人などの児童養護施設の支援や、訪問の話を聞いたことがありましたが、聞いているのと目で見ることは、まるで違いました。

 施設の子供達が、身近でアドバイスしてもらう両親や、親身に相談できる大人が少ない点で、少なからず教育面や進路を選ぶ際、遅れやハンデを負ってしまうのは事実だと思いました。

 子供達はある意味、特殊な守られた環境で育っています。
 おこずかいの管理や、自分で何かを買うという経験がないまま社会へ出る事になります。高校卒業後に施設を出る事になるのですが、お金の使い方がわからずに、社会で挫折してしまう子も多いそうです。

 例えば、まとまった金額(引っ越し費用などに相応するもの)でお菓子を大量に買ってしまったり…。そうしてしまった時に、フォローできる大人が近くにいない事も、大きな問題だと思いました。
 やはり教育は、とても重要なことだと感じました。

 一緒に訪れたS君の奥様は、都内の施設に訪問したことがあるそうですが、その施設の子達は、最後まで大人に開かない子が多くいたそうです。「いわき市の子たちは、とても素直な子が多いと思うよ」と奥様は言っていました。震災という経験を経て大人以上に、一回りも二回りも成長しているかもしれません。

 第三国と言われる海外の国の支援も、とても素晴らしい事だと思いますが、自国にもあんなに小さな子供達が、心を痛めている現状や、養護施設の設備も不十分で、行き届いた教育が出来ないという、事実を知ることができました。
 今後何か自分に出来ることがあれば、少しでも行動していきたいと思いました。

 最後に完成したクリスマスリースを、子供達がS君にプレゼントしてくれました。子供達の心の中に、少しでも楽しい記憶が残って、大人になった時にふと温かい気持ちを思い出してもらえたらよいな……と心から思った1日でした。


10周目:「どんな仕事も必然必要だから就業できる」
11周目:「シェアハウスでさらに繋がる」
12周目:「“混住”がすぐ目の前に」
13周目:「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012」
14周目:「白熱☆コーチングLIVE!」
15周目:「1冊の本の出会いが人生を変える!」
16周目:「ヘミシンク体験で人生を好転させよう!」
17周目:「「若者」「馬鹿者」「よそ者」大歓迎!隠岐諸島 海士町へようこそ!」
18周目:「変わること、変えること…… 映画「CHANGE」(チェンジ)」
19周目:「龍神様が現れた!イヤシロチ探訪セミナー」
20周目:「3日間の“断食”体験とありがとうのお伊勢参り」

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